2010年10月17日

今季2敗目

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担当:河原 正明

 「今日はうまくハメられたね」と試合後に声をかけてきたのは元・レイソルの増田 忠俊氏。スカパー!のJリーグ中継でも、すっかり大分戦の解説者としておなじみです。数少ない大分、柏両チームのOB選手ということもあり、試合前にはレイソルサポーターに向けても「みんなでHUBとかで見ているんでしょ?気合入れて、ちょっと辛口、いや中辛でいくよ(笑)!」と話してくれたのですが、試合結果は甘さの欠片は微塵もない、ただひたすら苦く辛いものでした。

 続けて「何だかいつものレイソルとは違うなって。選手同士の距離感やパスのコース・精度...前半から解説しながらレイソルらしくなく『あれ?』って思ったよ」と言う様に、今日は厳しくマンマーク気味に守る相手に、攻撃陣は高い位置でボールを持って前を向けません。予想していたとはいえ、相当に研究をされていました。「ほぼ3トップ(増田氏)」で、7人で守って3人で攻撃をしてくる相手に、最後までペースを掴めずに、相手の術中にはまり今季2敗目を喫しました。監督も「今日は大分が良かったので、この結果は妥当だ」と話していました。

 とにかく悔しい表情を見せたのは、近藤選手の出場停止でスタメンのチャンスを掴んだ酒井選手。失点シーンは「事前には確認していたのですが、あの場面だけヒョン(パク選手)と声を掛け合えず、一瞬、二人とも下がってスペースを与えてしまった。どちらかがチェ(ジョンハン)選手にアタックしていれば防げた失点でした」と唇を噛み締めます。後半は無失点に抑えただけに、取材に応じる顔には悔しさが募るばかりの表情でした。
 現在・過去のどんな偉大な選手にも1度や2度の失敗はあります。例え失敗しても、無失点に抑えられ、また勝利することができればショックは少ないのでしょう。今日、酒井選手があの瞬間に感じた鋭い痛みは、もしかしたらこの先も忘れられないかもしれません。でも、人は痛みを忘れないことで、さらに成長できるはずです。だから顔を上げて、前に進もう!
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 さて、次節熊本戦は、レアンドロ選手は1試合以上の出場停止、また栗澤選手が、累積警告が通算8枚となり2試合の出場停止となります。今季最大のピンチであると言っても過言ではないでしょう。ここでやり繰りするのは監督の腕の見せどころですが、チャンスとばかりにアピールするのは選手の仕事。ポジティブに考えれば、一体誰が土曜日までの3日間で選ばれるのか、非常に楽しみです。

 昨年10月31日の天皇杯・神戸戦以来、約一年ぶりにロングアウェイでの敗戦。大分空港には多くのレイソルサポーターの姿がありました。機内ではしばらく忘れていた、負けて帰ってくる切なさばかりが、胸に去来し続けていました。でも、不思議と柏に着くと吹っ切れて、前向きな気持ちになりました。やはり我々はまだ何も手にしていないのだから、と。今日も遠く大分まで駆けつけて下さった皆さま、またご自宅や仲間と集まってテレビの前でご声援下さいました皆さまありがとうございました。
 なお、明日に予定されていました練習試合は中止となります。さあ、日立台で仕切り直しです!