2016年7月18日

FC東京戦

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担当:大重正人

本当に苦しい苦しい試合でした。前半、リズムをつかんだかに見えた時間帯もありましたが、FC東京に主導権を握られ、かろうじて持ちこたえる。そんな試合展開が続きました。攻撃の糸口が見いだせないままで、ハーフタイムには下平監督から熱い檄、厳しい要求が選手たちにぶつけられました。「チームでやるべきこと。約束事をもっとしっかりやれ!このままじゃやられるぞ!!死にもの狂いになってもっとパワーを出せ!ボールを追え、相手にプレッシャーをかけろ!」

通常なら最終ラインからパスをつなぐビルドアップで敵陣へと前進するスタイルのレイソルでしたが、今日は相手の高い最終ラインの裏へロングボールを蹴る場面もありました。ただスペースを狙う動き、相手を引き付けるランニング、ボールに競り合うファイト、そこへのサポートを、もっともっとやってほしいんだ、と監督が求めます。最終ラインもシンプルにフィードを蹴りこむ回数が増え、前線のアタッカーが泥臭く競りかけたところ。そのがむしゃらさが幸運を引き寄せたか、集中高くこぼれ球を狙っていた伊東純也選手が落ち着いてゴールゲット。待ちに待った先制点をつかみます。

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しかし点数を獲る前も、獲った後も、流れは大きく変わりませんでした。残り30分以上、ますますFC東京の攻勢を浴び続けます。後半23分に投入された増嶋選手が大きな声と存在感でチームを落ち着かせました。「下がらないで前から行こうとずっと声をかけていた。自分が声を出せば集中力も高まるし、途中から出て少しでも元気を与えられればチームがいい方向に向かうと思うので、やれることはすべてやったつもりです」。後半、FC東京のオフサイドはなんと9回。勇気をもってアップラインを繰り返した成果が数字にもあらわれました。

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マスがいれば、今日は守り切れる。そう信じて、そういう期待を持ちながら、残りの時間を見守ることができたのは、私だけでないはずです。「マスくんが入ってゲームが締まった。マスくんの声のおかげで自分達が思い切ってプレーできるようになった。自分達のボールにならなくて厳しい試合だったけれど、『勝つ』ということは、こういうことだと思う」。中谷選手の言葉が何より物語っていました。

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そして、GK中村航輔選手。今日も大きなピンチをビッグセーブで防ぎ続け、相手のサポーターにはその背番号23がとても大きく見えたはずです。19日から五輪代表チームのリオに向けた活動がスタートします。「チームとしても自分としてもゼロに抑えることを目指しているし、それができれば1点取れば勝てる。ここからはレイソルを離れて、五輪代表が自分のチームになりますが、五輪が近づくにつれてサポーターのみなさんの声援の大きさを感じていますし、その期待に応えられるよう責任を持って戦いたい」。今日のプレーを見た方は、さすが日本代表だ、リオのゴールマウスを託したい、と思ってもらえるような、そんな堂々の仕事ぶりでした。

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一方で「託す側」に回ることになった山中亮輔選手。5月8日の負傷から、2か月ぶりに公式戦復帰を果たしました。「もっとコンディションを上げて、チームの力になれるように良い準備をしていきたい」。辛さ、悔しさ、無念さ、いろんな思いを力に変えて、ようやくこの日を迎えることができました。やっぱり山中が必要だった。そんなふうに思わせるような成長や活躍を期待しています!

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ここから上に行くのか下につくのかが分かれるゲームだったと思う。大谷キャプテンの言葉通り、今日の結果で2ndステージ、2勝1分1敗で勝ち点7になったことは非常に大きい成果となりました。今日の他会場は引き分けが大変多く、特にレイソルの上にいるチームがすべて引き分け。レイソルは2ポイント詰め寄りました。2ndステージは首位まで3ポイント差、年間順位も4位まで3ポイント差。ACL出場権獲得を目標としているだけに、その差を射程圏にとらえられる位置につけたことは、今後に向けてとても大きなモチベーションになります。

この辛勝がさらに大きな価値を生むように、次節23日のガンバ大阪戦、今日のように何とかして勝ち点3を掴み取りましょう。今日の味スタ、2000人近いレイソルサポーターの応援は、選手たちがギリギリのところで踏ん張れた要因に間違いありません。今度の土曜日、ガンバ側のエリアは満席になりそうですので、ぜひとも日立台を圧倒的なホームスタジアムにできるよう、ぜひとも日立台へ参戦ください!今日もご声援ありがとうございました。

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