2017年9月30日

甲府戦

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担当:大重正人

1点を獲ろうとお互いに死力を尽くしていました。力を振り絞っていた残りわずかの時間。それまで再三、強靭な肉体、パワーとスピードを生かしたアタックを繰り返していたドゥドゥ選手が右足を一閃。その弾道を一瞬見て、これは航輔でも難しいかもしれない、と覚悟せざるをえないものでした。それほどまでにすばらしいコースに飛んだシュート。無情にもレイソルのゴールネットが揺れていました。映像で見てもとんでもないシュートでした。最後の最後までゴールを、勝ち点ひとつでももぎ取ろうと突進した選手たち、そしてサポーターの応援は最後まで止むことはありませんでしたが、その尽力に報われる結果は得られませんでした。

甲府は徹底していました。吉田監督は「サッカーができなかった」という表現をしていましたが、それでも勝ち点3を獲るために見いだしたやり方を、キックオフから最後の最後までやり通していました。5バック+3ボランチが固める守備。ドゥドゥとリンス選手による力強いカウンター。ハイボールでもグラウンダーでも、パワフルにテクニカルにボールをおさめ、レイソルの守備陣がボールを奪いきれず、攻撃の起点となっていました。レイソルが敵陣で犯したファウル、オフサイドでは、いったんはリスタートの態勢を見せながらも、GKが味方を押し上げてからロングキック。これを2トップが競る、レイソルのクリアを拾う。攻撃を繰り返すリズムを作り出していました。レイソルはリスタートのたびに、自陣に撤退せざるをえない状況でした。

レイソル、下平監督も「こういった展開を想定していた」と振り返りました。ハーフタイムには選手から「粘り強く行こう」という声も聞こえました。ただ耐えきれなかったのはレイソルの方でした。大谷選手は「相手のドゥドゥとリンスのところのカウンターでやられた。彼らのボールの収まりや、一人で運べる力に何度かカウンターを受けてしまった。自分たちの誰がハッキリと潰しに行くとか、そういった所の力強さをもっと出さないといけない」。

期待を込めて名前を出しますが、センターバックの中谷&中山コンビは攻撃面ですばらしい展開力を見せている一方で、これから代表や世界を目指していくという目標に向かっていくためにも、こういう難しい相手や厳しい局面であっても潰す、奪いきるといった守りの強さ、1対1で止められる強さが求められます。もちろん今日の結果が彼らだけの力によるものでは決してないのですが、個人としてチームとして、優勝やACLを目指していくのであれば、もっともっと強さやたくましさが必要です。試合に出続けているという責任を背負い、結果を残さなければならないという使命を果たさなければいけません。彼らもそれを感じながら日々を過ごしているはずです。ただ、今日はどんな格好でもあの最後の場面を食い止めなければいけませんでした。今日の悔いを必ずや成長につなげなければいけません。

今日のサポーターのみなさんの、ホーム日立台の応援に応えられなかったこと、本当に残念で申し訳なく思います。次の雪辱の機会、ホームゲームを1か月先まで待たなければならないことも心苦しいのですが、この悔しさのまま、忘れることなく10月29日の大一番川崎戦をより良い状況で迎えたい。そのために札幌、大宮と続くアウェイ戦、天皇杯準々決勝で良い結果を残して、この場に帰ってこなければいけません。10/29の川崎戦は、アソシエイツ先行販売期間中に指定席はほとんど売れております。大きな期待をいただいて本当にありがとうございます。明日から一般発売も始まり、残席わずかではありますが、ぜひお買い求めいただければと思います。最後に、ひとつ言いたいのは、選手たちもスタジアムの雰囲気も最後の最後の1秒まで必死だったこと。この思いが必ず次の勝利につながると信じています。

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