2018年9月 6日

ルヴァン準々決勝第1戦

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担当:大重正人

ルヴァンカップの準々決勝。ヴァンフォーレ甲府とホーム&アウェイの2試合を戦い、合計成績でベスト4を争います。試合は2-2。アウェイゴールを2点取っての引き分けですので、9日の第2戦で勝ち上がる条件は、勝利、もしくは0-0か1-1の引き分け、となりました。90分で2-2の場合は、延長戦となります。

この状況でホームの第2戦を迎えられるというのは、決して悪い条件ではありませんが、ただ試合の内容としては、先行されて追いつく、また先行されて追いつく、という大変苦しい試合でした。前半はほとんど相手にチャンスを作らせず、シュート数は10対1。しかし相手の守備をなかなか崩しきることができず、膠着したまま後半を迎えます。

その9分、甲府の左サイドからのクロスから、ペナルティエリア内で粘られて、最後は、現役高校生の中山陸選手に押し込まれてしまいます。レイソルはこれでようやくスイッチが入ったというか、自陣を固める相手を押し込んで、波状攻撃を繰り返します。後半18分、キムボギョン選手のドリブル突破を起点に、左サイド亀川選手のクロスを山崎選手がダイレクトシュート。GKに弾かれますが、常にこぼれ球を狙っている中川寛斗選手が今日も見逃さずプッシュして同点に追いつきます。

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しかしその6分後、また失点してしまいます。自陣で隊列は組んでいるものの、ボールホルダーはフリーでプレッシャーが懸かっていない状況でした。相手のDFから縦パスが通り、中盤で受けた選手もフリーでターンされて、前線へスルーパス。これを収められての失点。レイソルは人数こそいるにもかかわらず、あれだけ中央を簡単に通され、誰もマークにつけていないというのは、後のJリーグで上位チームと戦うことを考えれば守備のやり方、選手の意識、もっともっと突き詰めないと感じざるをえません。

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手塚選手を投入し、最後はコーナーキックからクリスティアーノ選手がヘディングで合わせ、なんとか同点で第2戦につなぐことができたという試合でした。この日はDF中川創選手はトップチームに昇格して以来のプロデビュー戦でした。フル出場、2失点。引き分け。試合を終えて様々な感情があるなかで、創らしく自分の言葉でしっかりと試合を振り返り、反省がありました。

「前半は空中戦に勝てたりと自分にとってポジティブなものは得られたが、後半は時間が経つに連れて運動量が落ちコーチングも減って2失点してしまった。1失点目は自分がもっとちゃんと飛んでクリアできていれば失点はなかったし、2失点目もあの崩され方はDFラインとして良くなかった。この舞台はミスがチームの勝敗に直結する。前向きなチャレンジはすべきだが、もっと自分ができることを明確にしなければ。でも、この試合で自分がやらなければいけないことが見えてきた。デビュー戦がこんなに自分にとってプラスになると思っていなかった。まだまだ満足できないが、すごく前向きにこの試合を振り返られる。こうやって1回出場してプロの空気を吸えたことは自分にとってポジティブで、試合に絡めなくても半年間ずっとやってきたことは間違いではなかったと感じている。ただもっとやらなければならないし、もっとやれることはたくさんあると思う。もし次チャンスがあれば、今日出た課題を改善してプレーしたい」

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そしてGK滝本選手がACL天津戦に次ぐプロ2度目の先発でした。「チーム全体としてチャンスも作れていたから、しっかりとチャンスを生かすためには次の試合の期間までどう過ごすかによって変わってくるので、自覚を持って自分を含めて一人一人がいい準備ができたらいいと思う。失点シーンはGKである自分の責任、自分でどうにかできたと思うプレーは振りかえればあるが、改善の余地は絶対にある失点だと思うので、もっとディフェンスの連携とかを日々の練習からすり合わせていけたらいいと思う。いいセーブもあって自分の良さを出せたシーンもあったが、勝利として持っていけなかったのは悔しい。次の試合までの残りの時間で少しでも改善していきたいと思う」。失点を自分の責任と重く受け止めながらも、それ以外に3失点目4失点目を与えそうなところでビッグプレーを見せ、この日を引き分けで踏ん張れたのはハルの力によるところも大きかったと思います。

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第2戦ホームゲームは、9日日曜日、三協フロンテア柏スタジアムで19時キックオフです。内容も非常に大事ですが、カップ戦の準々決勝を勝ち上がるというところで、しっかりと90分で勝利して、次のラウンドへ進めるように結果にこだわらなければいけません。

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