担当:河原 正明

 

 更新遅くなりました。チームは昨晩遅くに広州白雲空港に到着しました。現地についてすぐの感想は「機内アナウンスの30℃まではいかないけどまあまあ暑いかな」でした。

 レイソルでは海外でのキャンプや遠征でルールとなっていることがあります。それは100戸近くある荷物を全員が協力して運ぶことです。若手選手はもちろんですが、ネルシーニョ監督も例外ではありません。しかし、ここから日本とは勝手が違うことが始まりました。空港出口からバスまでおよそ500m以上!しかも途中には陸橋があり、小さなエレベーターに2人ずつカートを乗せ対岸まで運ぶという作業を強いられます。荷物を移動するとさすがに汗もしたたります。そして移動すること30分、ようやくホテルに到着しました。ついてすぐに夜食をとり、選手は部屋で休みましたが、いろいろな部分で「中華流」の洗礼を浴びることになるとはその時点では想像もつきませんでした。

 

 AFCチャンピオンズリーグでは、Jリーグと違い試合前日に公式会見が必須事項で行われます。監督およびスタメン選手1名が登壇します。なんとその大事な公式行事の時間が、広州入りした夜になって当初の夕方から昼の12時にスケジュール変更になっていました!!

 しかし、そこで慌てないのが監督。昨年末のFCWCでも急きょ予定が変更になることがありましたが、さすがに国際経験が豊かなだけあって「ライバル意識の強い国同士の戦いではよくあること」と意に介しません。

 会見の内容はJ‘sGOALに全文掲載していますのでご参考いただくとして、今季2度目の対戦となる広州側も相当の準備をしているようです。広州は先週金曜日のリーグ戦で8人の主力選手を温存しました(ケガ人もいるようですが)。一方のレイソルは土曜日の仙台戦にほぼ90分間フルメンバーで戦いました。メディアの注目も「広州はターンオ−バー、レイソルは交代なし」に焦点が当たっていきました。ネルシーニョ監督は「明日もそうだが常にベストの選手で戦うのが我々のやり方」と話し、一方の広州の李監督も「スタミナ面でのアドバンテージはあるかもしれないが、ベンチ含めて18人で戦うのがサッカー。我々も1週間で2試合戦って疲労もある」と話すように互いに初となるリーグ戦と並行してのACLでの戦いで昨年までのような結果が出せていないのも事実です。拮抗したグループリーグの上位争いだけに、明日は取りこぼしができない一戦となること必至です。

 

 その後、夕方から明日の試合会場である天河スタジアムで公式練習を行いました。ピッチに立った選手で「懐かしい」と話したのは工藤選手。2010年の広州・アジア大会で決勝戦の舞台がここでした。「もう2度と来ないと思っていたのに、まさかまた来るとは思ってもみなかった」。2010年はJ2で戦っていたので当然といえばそうなのですが「前回はロスタイムだけの出場だったので、今回はフル出場してしっかりと結果を残したい」と胸に期す思いを話してくれました。

 

 いよいよ試合も間近に迫ってきました。天気予報はなんと暴風雨。気温は25度予想ですが湿度が高く、ピッチ上の選手にとっては厳しい条件となりそうです。大谷選手も「ピッチ状況にうまく対応したい」というように、アウェイでは様々なことで普段の経験則では通じないこともあります。しかし、これを乗り越えてさらに強くなり、「勝ち点をもぎ取って日本に帰る(大谷選手)」ことを目指します。

 

 こちらに来て思うのは「情報」の質の差。昨日のホテル到着時の中国のネットニュースを見ると事実とは全く違うことが書かれていたりします(苦笑)。が、一方ではホテルにもメディアが押し掛けるほど注目の一戦であり、露出が多いことは事実です。明日も「現時点で4万枚のチケットが売れていて、当日にはもっと多くのサポーターがくる」と相手チーム関係者は完全アウェイだといわんばかりです。すでに様々なところで戦いは始まっています。会場に来られるサポーターの皆様には天候や観戦・入退場ルールなど厳しく不便な面もありますが、よろしくご声援よろしくお願いします。そして日本で待つ皆様もよrしく応援お願いします!