担当:河原 正明
「自分たちで勝利を手放してしまった(ネルシーニョ監督)」「悔しさだけが残る試合(増嶋選手)」。試合後の選手、監督の言葉はどれもあと一歩とどかないもどかしさだけが残った試合だったことを物語っていました。
Jリーグ第24節 名古屋グランパス戦は0−1で敗戦。今季3度目の連敗、また5試合連続未勝利となり順位も8位と一気に3つ下がる痛い敗戦となりました。
前半は「うまく守備も機能していてリズムもつかめ、自陣でボールを奪ってカウンター攻撃などシュートが少なかったが出来は悪くなかった。ただ後半は、攻撃で慌てたり判断ミスが影響して、失点に結びついてしまった」と指揮官は試合後に話していましたが、失点シーンは敵陣でボールを奪われてからのカウンター。元レイソルの玉田選手に右足で流し込まれてしまいました。その後も敵シュートがポスト直撃のシーンもありましたが「最後まで体を張った守備は出来ていただけにもったいない(増嶋選手)」1点でした。
首位・仙台との勝ち点差は残り10試合で9ポイント。「悲観するだけでなく良いところもあった。前を向いて残り10試合、今日の敗戦を活かして、まずは次の試合で結果を出したい(那須選手)」。すぐに週中にはアウェイ・カシマでアントラーズとのナビスコカップ準決勝第1戦があります。中3日での連戦ですが、上位争いに浮上するためにも良いきっかけにする試合としなければいけません。
そして、さらに中2日で天皇杯2回戦です。相手は…柏レイソルU18!日本サッカー史上初の公式戦(全国大会)での兄弟対決となります。名古屋戦よりさかのぼること6時間前、栃木市立陸上競技場でヴェルフェたかはら那須との1回戦がキックオフされました。スタンドは6:4で地元・栃木県のヴェルフェサポーターが多かったのですが、「今日は名古屋にはいけないけど栃木までなら…」というレイソルサポーターも多く駆けつけていただき、心強い応援をいただきました。
昨年と同じく、グラウンドの芝の状態が良くなく「ボールをつなぐ」サッカーを身上とするU18にとってはやりにくいピッチでした。ボールも予測しないバウンドをする場面も多く、「消極的なプレーもあった(下平U18監督)」その一瞬のスキをつかれ敵に先制を許してしまいました。
しかし、そこで慌てることなく「いつもやっていることはできている」とすぐに同点に追いつくと、後半は立ち上がりに際どいシュートをGKが防ぐと、あとはレイソルU18ペース。後半13分には中央をワンツーで崩して吉川選手がシュートを決め逆転。得意のポゼッションでじわじわと相手の体力を奪っていき、足が止まってからは高校生とは思えない圧倒的なボール奪取から遅攻とショートカウンターを織り交ぜる波状攻撃で社会人チームを追い込んでいきます。そして後半42分に再び相手を崩して小林選手がトドメの3点目を挙げ試合を決めました。
「まだトップと対戦にはコメントできない」と試合直後に話していた下平監督ですが、「まずは日立台でプレーできることを楽しみたい。でも本気でぶつかっていくし、自分たちが主導権を握るサッカーをしたい」と意気込みを話してくれました。
史上初の対決、しかも「身内」での対決だけになんともくすぐったい感じがしますが、互いに本気でぶつかる試合になります。チケットは発売中です。歴史的一戦をその目に。残念ながら試合中継はありませんので、ぜひ、スタジアムにお越しください。
トップチームは明日は柏に帰りオフ、U18はプリンスリーグ・FC東京戦とハードな日程です。トップはすぐにアントラーズとの戦いに挑みます。今日もご声援ありがとうございました。次の1週間は2試合です。引き続き応援よろしくお願いいたします。