担当:河原 正明

 「俺たち韓国のチームが精神力で日本に勝てなければ、いったい何で勝てるんだ?驚くくらい強かった」。韓国協会の方に最大限の賛辞をいただきました。ACLグループマッチ第3戦、水原ブルーウィングス戦は6-2、いろいろな意味で「歴史的」な勝利となりました。

 

 ・1993年にJリーグが開幕以来、JクラブがKリーグチームから6点を奪ったこと。

 ・1試合でPKが(相手に)4つ与えられたこと(Jリーグでは3つが過去最高)。

 ・レイソルとしても、ACLでは初の3連勝。そして栗澤選手が初の1試合2ゴール!

 

 冒頭の言葉にもあるように、コレクティブでそしてどんな苦境にあっても、それを跳ね返す精神力。ネルシーニョ監督も試合後に「輝かしいプレーを見せた」と胸を張りました。攻めてはチャンスをほぼ確実に決め、水原の関係者も「6失点は記憶にない…」とさすがに凹んでいました。

 そして4度のPK。さすがにベンチも「なぜ?」と憤るシーンがありましたが、最初のPKを菅野選手が防いでくれたのが本当に大きかった。ビッグプレーの後に栗澤選手が決めた追加点。その直後にカウンターをまたしてもスゲがセーブするも詰めていた相手に決められて失点するも、さらに与えられたPKは外れ、そのすぐあとに追加点を奪うのを繰り返すこと4度。クリ、順也、そしてクドーがそれぞれ2得点を奪いました。その粘り、困難を跳ね返す精神力の強さが冒頭の言葉になりました。本当に今日の選手たちはたくましく、頼もしかった!!

 

 栗澤選手は結婚発表後初の試合で、2008年にレイソル移籍後に1得点して以来、なんと5年ぶりの公式戦のゴールです!レアンドロ選手が蹴ったCKを相手選手が跳ね返したボールをダイレクトで左足でふわりと蹴り返すと、きれいな弧を描いてゴールマウスに吸い込まれました!全選手がベンチ前で手荒い祝福をしました!!しかし、その直後の素早いリスタートで逆サイド(レイソルの左サイド)がガラ空きになってしまい失点してしまったのは反省点でした。その3分後には工藤選手が相手DF2人交わしてゴール。点差を2点に広げます。

 

 試合後半はビジターチームにとって厳しい判定が続きました。なかなかファールを取ってもらえず、4度のPK5枚のイエローカード。近藤選手は累積2枚となり、次節、折り返しのACL水原戦は出場停止となります。また今日の試合で左肩を負傷交代した藤田選手もいます。それでも交代出場したキムチャンス選手の「闘魂」クロスがダメ押しの6点目を生んだように、代わりに出場する選手たちも実力者ばかりです。

 

 明日(日付が変わって今日)柏に戻り、すぐに土曜日には名古屋戦です。「今日も多くのサポーターが韓国まで来てくれて力強かった。声援も柏の方が大きかったし、アウェイという感じも少なかった。皆さんの期待も感じたので勝って帰れてよかった」と大谷キャプテンも感謝の言葉を述べていましたが、今、ホテルで録画放送を見ていても最後まで熱い声援が後押しをしていたのは間違いありません。本当にありがとうございました。土曜日、そして予選突破をかけた火曜日の水原戦とホーム2連戦を、ぜひ多くの皆様にご声援いただきますようお願いいたします!