2012年3月25日

勝利を引き寄せる

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

担当:大重正人

この厳しい表情で、ピッチのいたるところに目を光らせていたのでしょう。

120324_nel.jpg

前半から攻守ともにエスパルスの勢いに押され続けたレイソル。何とかしのいでいたものの、セットプレーからついにゴールを割られてしまいました。ハーフタイムでは監督から激しい口調でゲキを受けたと選手たちも話していました。栗澤選手です。「前半では跳ね返されたボールやセカンドボールが取れず、受け身のプレーになってしまったし、監督にもそれを指摘された。後半はそれらを意識しただけでも流れが変わった」

せっかくはね返したボールを相手に拾われて、非常に苦しい前半でした。ロッカールームの内情や監督の考えなど知る由もありませんでしたが、前線で身体を張って、球際で争い、守備から攻撃につなげられる選手がいたら、と思い、ハーフタイムの試合速報である選手の名前を書きました。その一人、澤昌克選手が後半からピッチに立ちました。

「攻撃だけを考えていてはダメだと。やはり守備から、きついハードワークからリズムをつくることも大事だ」という監督の意図をしっかり果たせるのが澤選手。さらに監督は「相手の右サイドの大前選手と吉田選手が上手く連動してゲームをつくっていました。そこをケアする必要があったので、同時にケアをしながらSBの裏を突いていくという展開を彼に求めました」という狙い通り、澤選手が守備から攻撃へとつなげるリンクマンになりました。

さらに、監督は厳しいマークにつかれていたレアンドロ選手のポジションをずらし、選手たちのハードワークが実りながら、徐々に流れを引き寄せます。そしてセットプレーのチャンス、これにはエスパルス選手もマークの術がありません。「フリー」キックから一度ならず、二度もゴールネットを揺らしたのはDF増嶋選手でした。

昨季レイソルに加入しての初ゴール。J1でいえば2007年甲府時代以来のゴール。1試合
2ゴールは高校以来とのころ。「こんなの慣れていないから、どうしていいかわかりません」。スカパー生出演のオーダーを伝えると、笑顔でおどけました。清水の先制点、自分のマークする選手に決められただけに、その分を取り返したいという思いも強かったはずです。「僕は気持ちで戦うプレーヤーですから。そこを見てほしいんです」という信念を聞かされたこともあります。全北戦、清水戦と守りで辛抱したからこそ、レイソルは大きな大きな勝ち点3をつかみとりました。

120324_masusuge.jpg


明日は、先月2月5日以来、久しぶりのオフとなります。スタッフも含め、一日のオフを有意義に過ごしてください。それでもテクニカルスタッフは休むことなく、次節対戦するジュビロの試合を万博まで視察に向かうそうです。本当にご苦労様です。プロとしてやるべき仕事をやりつくす。それ故に勝利があり、その先に優勝があるのでしょう。レイソルは去年と変わりなく、目の前の試合だけに集中して戦っていきます。

120324_masu.jpg