2012年12月23日

ベスト4進出!!

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担当:河原 正明

 激戦、劇的でしびれる試合にいまだ興奮冷めやらないです。天皇杯準々決勝 大宮アルディージャ戦は後半アディショナルタイムにあげた工藤選手のゴールで大逆転勝利となりました?

 この試合のために取り組んできた新布陣で臨んだレイソル。立ち上がりからゴール前まで攻め入り、いいペースで進みます。が、突然過ぎる落し穴が待っていました。前半12分に相手ボランチの上田選手が放ったループ気味のミドルシュートが音もなくゴールネットに突き刺さります。九月以来14試合負け無し、絶好調の大宮だけにラッキーボーイが出現します。そして9分後に再びアンラッキーな形でゴールを許して2点のリードを許してしまいました。と同時にリズムを大きく崩し、防戦一方に。オフサイドの判定でしたが、合計4度もネットが揺らされます。

 ハーフタイム。ネルシーニョ監督は「相手のラッキーパンチが2つ決まっただけなのに簡単に流れを相手に渡してしまう。ただ立っているだけ。今日の前半は恥ずかしいし、悔しいだけだ」といつになく厳しい口調でゲキを飛ばします。しかし、選手たちの眼は死んでいませんでした。「勝ちに急がずバランスを保つこと」「スペースを作って飛び出しに工夫をしよう」と指示を授かり後半に向かいました。

 後半立ち上がりからアグレッシブにボールを奪い、支配しようとの試みが、徐々に効果を出し始めます。そして今日一番のスイッチ役になったのは後半9分に交代出場した水野選手でした。
 「自分が出る、というのは得点が欲しいということ」。その自らの役割を果たすために持てる力を出す。そしてコウキがピッチに入って5分後、敵陣中央左側に侵入して「マサかっちゃんと目があった」(水野選手)ふわりと前線に浮かせたパスが澤選手に渡り、これをきれいなループシュートで決め、まずは一点返します。

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 これで流れに乗ったチームは、前半の不調がウソのようにオーガナイズされ、連動を取り戻します。右サイドバックの那須選手も「コウキとあ・うんの呼吸で出来た」と前半に何度も圧力をかけてきたチョ選手に、徹底した上下動で挑み、次第に相手の体力を奪います。そして監督の指示通りに空いたスペースに水野選手、那須選手が入り込みチャンスを作り続けます。

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 押せ押せの展開にゴール裏のボルテージも上がる一方。なかなか点が入りません。そして、時計は刻一刻と進みます。あと10分を切り、次第に焦る気持ちになりました。が、再び右側の選手から決定機が。那須選手のクロスをワグネル選手が折り返して、詰めていた増嶋選手が頭で押し込み同点に!大逆転をしたJ1リーグ第18節 アウェイ清水戦を彷彿させる展開です。

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 ここからは完全にレイソルの時間帯。さあ、行けー!とばかりに一気呵成に攻め入ります。残り時間はどんどん少なくなり、とうとうアディショナルタイムに突入。延長戦を覚悟したスタッフが慌ただしく準備をしますが、自信を取り戻したピッチ上の選手たちは自らの力で決着をつけてしまいました。

「川崎相手に大宮が3点差をひっくり返した。自分たちもやってやろう!」(工藤選手)。カウンターで上がった澤選手が頭で右サイドの那須選手につなぐと、再びクロスを一閃。「那須さんが最高のボールをくれた」と中央で待ち構える工藤選手が、これでもかと伸ばした頭で叩き込みました!

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狂喜乱舞のベンチ、ゴール裏。決めた本人も興奮してユニフォームを脱いで一目散にサポーターの元に駆け寄ります。

もう言葉は要りませんでした。そして再開後まもなく試合終了のホイッスルがなり、今日のミッションコンプリート!となりました。
「一日でも長くこのチームで戦い続けたい」試合前も、試合後も多くの選手から聞こえた言葉です。今日は熊谷にヨンハ、イナ、ゴローといったベンチ外の選手たちに、さらにはドイツから帰国中の酒井選手や山形に移籍中の比嘉選手らが応援に駆けつけました。

次は29日(土)国立競技場でマリノスとの試合になります。レアンドロ、橋本、茨田選手と主軸3選手を出場停止で欠きますが、今のレイソルならこの困難を乗り越えることができるでしょう。今日も応援ありがとうございました。明日はチームもオフとなります。再びサッカーができる喜びを大事にしてまた火曜日に!

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