2015年6月 4日

浦和戦勝利ならず

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担当:大重正人

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立ち上がり1分の失点から、試合をひっくり返し、そして90分まで3-2でリードしていたゲーム。10勝3分無敗の浦和レッズを相手にして、シュート数は19対11。一歩も引けをとらない闘いを見せたレイソル。それでもあと一歩のところで勝ちきれなかった。吉田監督も「率直に悔しい。手にしていた勝ち点3を最後にふいにした」と、大きな悔しさが残る、残念な引き分けに終わりました。

「率直に悔しいです。手にしていた勝ち点3を最後にふいにした。ただ、試合の展開としては失点してもおかしくない場面もありましたし、我々が得点してもおかしくない場面がありました。ここまで負けていない浦和レッズに対し、我々はなかなかリーグ戦で勝てない中で、どう立ち向かっていこうというところでした。そもそも走る、戦うという中で、あとはコミュニケーション、しゃべり続けるということを、90分間選手は必死になって全力で力を振り絞ってやってくれたなと見ました。ただ90分過ぎたあと、守備のリズムも出てきたところで、最後に一番警戒していたクロスの対応のところでやられたということは非常に残念ですし、私自身甘さを感じています。

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ジャッジ云々ありますけど、その前の武富のタックルが、あれがファウルかどうかは別にして、彼らしい良いボールの奪い方、あれが速攻につながって得点になった可能性もあったわけで、あの一瞬は少し試合の内容とは違ったところで、今日の基準であれば、良いタックルで武富がナイスプレーで終わったのかなと振り返っています。それが特にどうというわけではなく、あの時間で力を振り絞った非常に良いプレーが逆になってしまったのが非常に残念でした。ただ、選手たちは浦和レッズに対して戦い抜くという覚悟をもって、俺たちは攻めるしアグレッシブに守るぞということをキッチリやり抜いた90分ではあった。ただ結果が出なかったということに対して、悔しさと失望と、責任を感じています」

メディアの方からは「レイソルの試合を見ていて、ほとんどの試合で内容は負けていなかった。結果が出る試合出ない試合はあるが、明るい未来があるのでは」という言葉もありましたが、監督は「とても答えるのが難しい質問です。結果が出てないということが基本的にすべてですし、明るい未来というよりは、やはりここでサポーターに勝利を届けられていないというのが事実です。そこをなんとか今日みたいな試合をモノにして勝ち点3をまず届けるという前提の中で戦っていますから。リーグ戦とACLと並行していく中で、ちょっとした怪我、出場停止が出た時、今日の中谷や、この前の小林祐介や中川といった新しい力が、ひとつずつ穴を埋める以上のものを発揮してくれているというのは、その部分に関してだけいえば未来はあるかと思いますが、いかんせん結果というのを出さないといけない」という答えでした。

また、いいゲーム内容であっても、立ち上がりや最後に失点してしまう。集中力に原因があるのでは、という質問もありました。
「簡単に言えば集中力、何に注意するかというところ。最後であれば誰がどこから入ってくるか、相手が人数をかけてくるのは試合前から分かっていたことなので、それに対する至ってノーマルな対応はとてもよく集中してできていたと思う。ただ、ここで何が起こるかということ、その時に誰と何を話すかというところが、やはり勝敗を決定していく。最後もここに誰が入っているぞと、ひと声かけるべき場面で、それを責任としてやり遂げるようなファイティングスピリットが、今日90分まであった。それが最後の最後で一言話せなかったというところ。それが勝敗を分けるので、内容とかテンションを抜きにしたケアレスミスは、勝敗を決めていく上では非常に重要。ただ、わかっていてもやれないというのが今の現状で、それを何とか改善していかないといけない」

大谷選手も「90分終わって勝っていないと意味がない」と険しさはFC東京戦後と変わりありません。「勝たなきゃいけないし、本当に今日は結果だけと言ってもいいくらい、それを求めていた。最初の失点シーンももったいないし、最後の失点ももったいない。スゲ(菅野)が防いでたところもあったぶん、後ろの選手含めて、もうちょっとスゲを助けられるようにしないと、なかなか今日のようなゲームは勝てないと思う。

勝つためにそれぞれの仕事を全うしなければいけない。それが今のチームには足りないところだと思うし、これぐらいで勝てるだろうと思っていた選手もいるかもしれない。誰がというよりここで結果を出せなかったのがチームとしての弱さだと思う。自分たちにとっては失った勝ち点2は大きかった。勝つためにやらなくちゃいけない技術・戦術、それ以外で必要な部分が多いのかと思う」

決してネガティブばかりな試合内容ではありませんでしたが、それでも、今日は平日にもかかわらずチケット完売になるほどのサポーター皆さんが日立台に来てくださいました。その皆さんが求めていたのは、勝利しかありません。ホーム日立台で勝ち点3を逃しましたが、その雪辱の機会はすぐにやってきます。7日の日曜日、サンフレッチェ広島戦です。サポーターの応援が、選手たちに火をつけ、その奮闘が、またさらなる応援の熱を呼ぶ。今日は浦和レッズという首位のチーム、多くの赤いサポーターと対峙して、そんなサイクル、この日立台の力が蘇ってきたようにも感じました。あとは90分のタイムアップの時に、みんながただ強く欲している勝利を。今日もすばらしい後押しの雰囲気に応える勝利を!