2015年10月17日

鹿島戦

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担当:大重正人

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立ち上がり、アグレッシブに試合に入り攻勢に見えた矢先、一本の縦パスで中央を突破されてのカウンターで先制点を献上してしまいました。立ち上がりの失点のダメージは決して少なくなかったはずですが、それでも選手たちは気持ちを立て直し、もう一度丁寧に自分たちのサッカーをやり続けました。14分セットプレーからの混戦で鈴木選手が押し込むと、39分には輪湖選手が続けて競り合いに勝ち、クリスティアーノ選手へのラストパス。これをしっかりゴールへ蹴りこみ、前半のうちに逆転に成功しました。

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クリスのゴールは、輪湖選手が相手GKのクリアをヘディングで競り勝っての起点でしたが、そのクリアは工藤選手の激しいチェイシングがあってのものでした。前半から相手のバックパスへの追い込みダッシュを繰り返し、味方からのアバウトなハイボールへの競りかけは本当に全力のアタック。

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相手GKやCBにプレッシャーを与え、マイボールスローインやイエローカードを誘発させました。タックルを受けた場面は激しく激昂、とても珍しい姿にこの試合に懸ける気持ちが強く伝わってきました。少しでもスキを見せたら奪って、そのまま決めてやる。取れなくても、自由には絶対に蹴らせない。気迫を前面に押し出し、鬼の形相で追いかけるクドーの姿は、間違いなくチームを鼓舞し、勢いづかせていました。

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しかし後半はアントラーズも前への圧力を強め、レイソルが跳ね返しながら反撃を試みる。そんな時間が長く続く中で、GK菅野選手や中央のセンターバックを中心に懸命のブロックを見せましたが、69分、91分とゴールを割られ、逆転負け。これで首位に並ぶ広島と鹿島との勝ち点差は8に広がり、数字上の可能性はあるものの、きわめて優勝が厳しくなりました。

試合後には挨拶に向かった選手たちへ、サポーターから大変に強い声が飛びました。大谷キャプテン、菅野選手らが一歩前へ進み出て、聞き留め、全体のあいさつが終わった後にも、工藤選手がもう一度サポーターの元へ戻り、数分間に渡って話し合いました。大谷選手からも「サポーターの人たちの気持ちも良くわかるし、もう一度選手同士で話しあいたい」という言葉がありました。

また吉田監督からも会見でこのような談話がありました。
「どちらが勝ってもおかしくない試合だったが、我々にとっては勝ち点3以外は意味をなさない試合において、それが達成できなかった。サポーターとともに闘うという中で、大きな声援を受けながら、彼らの期待に応えられなかったということについて、本当に申し訳ないと思っています。彼らが言うことはその通りだと受け止めていますし、選手たちにそう話しました。

ただ選手たちが今日トレーニングしてきて、試合をしたという中身は事実ですし、残り3試合、天皇杯のタイトルに向けて、力になるものだったと思います。責任を感じている選手もいると思いますが、責任はそれぞれが持つもので、勝敗の責任はすべて私にありますし、選手にもサポーターにもクラブにも申し訳なく思います。リーグ優勝の可能性が非常に厳しくなりましたが、また選手たちと向き合って、これからやっていきたいと思います」

挽回の機会はリーグ戦であと3回、そして天皇杯。1試合でも多く勝ち進み、今日のようにスタンドを黄色で埋め尽くし、声を枯らして応援してくれるサポーターに次こそ勝利で応えねばなりません。

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