2016年11月12日

終戦

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担当:大重正人

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今日で、今シーズンのすべての大会を終えてしまうことになり、本当に申し訳ありません。1-3の逆転負け。何よりホームのサポーターの皆さんに勝利を届けなければいけない日立台での3連敗。今年、何度もすばらしい試合や勝利を見せてきてくれましたし、輪湖選手の右足からのゴールは非常にきれいでしたが、今日は本当に残念な試合になってしまいました。

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今日の試合について、選手の口から発せられた言葉は『運動量』。両監督からは『モチベーション』という言葉がありました。今週、秋を通り越して冬になったかのような気温が一変して、小春日和というにはちょっと暑すぎる24.6度という気温。ベルマーレの持ち味であるハイプレスやカウンター、攻守の切り替えに対し、レイソルも自分たちのベースである前線からの守備やスピードで対抗しました。ただレイソルの選手たちは「後半途中から足が止まった。運動量が落ちた」と悔やみ、曺監督は試合後の会見で自分たちの運動量や走りへのこだわりやプレースタイルを語りました。その点で、今日ははっきりと相手の方が何枚も上手で、スコアにも現れました。

そして両監督とも話していたのが「モチベーション」。この時期、この大会に向けて、いかにモチベーションを維持し、高めていくかというところの難しさは、どんなクラブにもあるでしょう。レイソルには天皇杯のタイトル、その先にあるACL出場という目標があり、一方でJ2降格が決まっているベルマーレの方が難しい状況だったという見方もあるでしょう。曺監督は「人間はモチベーションが落ちた時、辛い時に何をするかが大事なんだと選手たちに話してきました。今日は仲間、グループとしてそれを見せられたと思う」と自分の選手たちを称えました。

レイソルの選手たちにも大きなモチベーションがあったはずですが、湘南の選手たちはそれを上回るものを自分たちの中に見出して、この日立台で躍動しました。曺監督からサッカーのスタイルについての話があり、相手より走らないと勝てないという信念やスタイルというところで結果が出なかったこともあるが、Jリーグや日本のサッカーが少しでも世界に追いつくためにそれが必要だと信じていて、今日は1cmというか1mmぐらいは近づけたと言えるような、そんな試合ができたと思う。そんな話がありました。

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「これをやれば勝てる」というほどサッカーは簡単ではありませんし、技術戦術体力や精神力、11人の連携、采配をはじめ、いろんな要素があってこそのスポーツ。ただその中で、ここだけは相手に負けない、この部分で相手を上回って試合に勝つ。そんなスタイルやこだわりがベースにはなければいけないでしょう。今日の湘南はその部分やそれ以外の部分でもレイソルを上回っていましたし、レイソルだったら相手のプレスをいなして、ボールを動かし、ゴールを奪うという本来のスタイルが出せなかった。どの部分で自分たちが上回っていくのかというところで足りていなかった。

今日、どちらのサッカースタイルがより明確に観戦いただいた方に伝わったか。攻撃で上回るのか、相手の長所を封じるのか、相手より走るのか。いろんな方法論があると思いますが、ACLやタイトルをめざしていくためには、今以上にスタイルを確立し、いかに自分たちのサッカーを出し切るということにこだわらないといけないのかもしれません。

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今季でチームを離れる稲田康志選手にとっても、今日で公式戦を終えるということはイナにとっても、私たちにとっても、受け入れがたいことでした。試合後、スタンドのサポーターの皆さんへこれまでの応援への感謝を伝えるあいさつがありました。これだけレイソルの成功を祈ってくれるイナのためにも、我々は省みて、強い思いを持って新しい一歩を踏み出さなければいけません。チームはこのあと22日までオフとなり、その後12月途中まで来シーズンに向けてのトレーニングを続けます。

「数字(勝ち点)をもたらすことはあまりできませんでした。
いつも応援してくれるサポーターの方々が下を向きそうな時も僕を支えてくれました。

僕の夢は、ここで試合をすることです。
新天地に行っても少しだけ自分のことを思っていてくれればうれしいです。

来年は行けませんが、みんなの力で(ACLの出場権を)獲らせてください。
本当に柏レイソルが大好きです。

ありがとうございました」

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