2018年11月 3日

川崎戦

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担当:大重正人

アウェイでの川崎戦。スコア通り、いやスコア以上の完敗でした。ただ敗れただけでなく、自分たちがどうやって守りを固め、いかにしてゴールを奪うのか、そこが見えてこなかったのが何より残念で悔しく思います。迷いや戸惑いの中で、チームとしてどう戦えば相手のボールを奪えるのか、それが見いだせないまま相手ボールを追い続ける姿が本当に苦しかった。「この2週間、いったいどんなトレーニングをしてきたのか」というお声をいただいたとしても仕方のない90分間でした。準備やプランはあったのかもしれませんが、現在首位のフロンターレを相手に発揮するのは容易ではなく、残念ですが応援いただいたサポーターの方々をはじめ、「柏レイソルのサッカーはこうだ」という強い意志が伝わるようなプレーは見られませんでした。

これまでの4バックから3バックに変更。守備時には5-4-1のシステムで挑みました。攻撃時は相手の4バックに対して5トップ気味にして数的有利を作り出すこともやろうと思えばできました。しかし大谷選手の言葉にもあるように、狙い通りの状況を作るのは難しいものでした。

「もう少しプレッシャーにいこうと話していたが、紅白戦でもボールサイドに人を集められて取り切れないことがあって、今日の試合でも出てしまった。ディフェンス陣がマークする相手がいないときに重くなるのは仕方がない部分もある。そういった状態を作りたくないから前からボールを取りに行きたいなか、中盤の4枚から見ればプレッシャーをかけにいきたいが自分たちより相手の枚数が多いことで難しさはあった。色々な局面で相手に常に数的有利を作られていたのでボールに対してジャストにいけない。自分たちは5枚と4枚でブロックを作った時に、その間で相手にうまくポジションを取られたり、ワンタッチパスをうまく使われてしまい、なかなか思った形にできなかった。

また守備に人数をかけていた分、ボールを取った後も前に選手がいなかったり、距離感が遠かったりしてなかなか攻撃につなげることができなかった。前からプレッシャーをかけていくのではなく、ゴール前を守っていくシステムで今回は取り組んできたが、これまではチームとしてボールを前線で奪いたいという意図も持ってきたし、その点はチーム内でも話し合っていた部分であったがうまくいかなかったと思う。今のチーム状況で先制点を与えてしまったことが痛かった。今日のシステムの良さをゲームの中であまり出せなかったことが悔しい」。


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この日は、GK中村航輔選手が約3か月半ぶりに実戦に復帰できました。7月18日の東京戦で2度目の脳震とうを負いました。続けての負傷でもあり復帰までの道は非常に慎重に進められました。安静を経て、散歩から始まった運動、室内での軽い筋トレなどを経て、ようやく9月中旬にピッチでGKコーチとのトレーニングに進みました。

この復帰に至るまで、脳神経外科の脳震盪専門医の診察を3〜4週おきに受け、眼球の動き、記憶の検査、平衡感覚の検査、反射の検査など、経過を観察してきました。そしてチームドクター、外部のスポーツドクターと複数の診断、判断を集約しながら、脳神経の機能が全て正常と判断され、プレーの許可が得られました。そして、10月中旬に対人プレーも可能と判断され、実戦練習やトレーニングマッチを経て、この日を迎えることができました。「自分に関わってくださった皆さんのおかげで、復帰できたことはとても嬉しいです。これから何試合も何百試合もプレーすることができたらと思います」

前半からピンチを救うシュートストップ、航輔らしいプレーや存在感を随所に見せてくれました。しかし結果としては3失点、復帰戦でチームを勝利に導くことは叶いませんでした。「まずチームとして川崎に屈してしまったことを認めなければいけない。前半に2失点したことは自分たちを苦しめたと思う。6日に試合があるので、今日の負けを認めた上で振りかえって次に向かいたい。メンタル的にもフィジカル的にもリカバリーが重要だと思う。残り3試合は結果を出すことが求められているし、求めなければいけない」

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中村航輔の復帰を、今のレイソルは懸命に大きなプラスと勢いにしなければなりません。日本一のキーパーが戻ってきてくれたと思っています。このまま終わっていくことを易々と受け入れることはできません。残り3試合、次の鹿島戦は中2日、それでもできることがあるはずです。選手たちが持っている力を信じたい。最後まで信じています。

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