2015年7月 3日

人間力

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

最近年のせいか涙もろくなってきた43歳、U-18監督の下平です。
子供ネタはもちろん、ヒューマンドラマ的なものや、ちょっと感動的な話を聞くだけで感極まってしまいます。

つい先日、U-18はクラブユース全国大会出場をかけ那須で試合を行ってきました。
1試合目に横浜FCに0-1で敗れ、いよいよ後がなくなった状況で三菱養和に1-0で勝利し、なんとか全国大会出場を決めることができました。
今回の話は全国大会を決めうれし涙を流したという話ではなく、1試合目0-1で敗戦した時の話です。

U-18の3年生には2人の優秀なキーパーがいます。2人とも世代別日本代表に選ばれるレベルです。
常に2人はライバル関係で切磋琢磨し、お互いを成長させてきました。
ただ、当然ながらピッチに立てるのは1人だけ。どちらかが控えに回り悔しい思いをする。
第1戦目の0-1の敗戦は、キーパーへのバックパスが失点に繋がってしまったことから。
今まで何度となくバックパスを受け、捌き続けてきたそのキーパーにとっては信じられないようなミスでした。
全国大会出場をかけたゲームでの大き過ぎるミス。
ピッチ内で呆然とする選手達と固まるベンチ。
私はすぐに切り替え、テクニカルエリアに出て指示を与えた...つもりでしたが
そのシーンのことを後でコーチに聞いた。
一瞬静まるベンチの中で、誰よりも早く大きな声でベンチから鼓舞したのはもう1人のキーパーだったと。
そのキーパーのとった行動と2人の絆の深さに思わず胸が熱くなった。
それと同時になんだか救われた気持ちになった。
そして根拠もなく次の試合は絶対勝てる気がした。

サッカーが上手くなるには人間力を磨く。
人間力が上がればサッカーがもっと上手くなる。

選手を育てるうえで大切にしていること。

今後も2人の成長に期待したいと思います。