2013年4月30日

亀が泣くとき

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一番悔しく、許し難いのは、
負けた後に「もっとやれたはず」などと後悔している姿を目にすること。
だったら初めからやればいいし、やれない事が今の実力。

試合に負けて涙する選手もいる。

そして「 もっと頑張ろう!」を気持ちを入れ直し、そして、切り替える。
すぐ涙を流す人ほど、その頑張りが長続きせず、肝心な時に力を発揮できずに
また同じことの繰り返し。涙は、そんなに軽く流すものではない。

泣くのは、勝ってからにしたい。

昨年、監督のシモさんと、アカデミーの礎を築いたタツマさんが、
優勝して抱きあって涙している姿をみて、思わずもらい泣いてしまった。
そして試合に出てもいない航輔の泣き姿をみて更に泣いた。
そして、喜んでいる伊藤の姿をみて、我に返る。涙が止まる。

昨年がウサギならば、今年は亀だろうか。
でも、亀も地道に努力すれば、ウサギに追いつくことも出来るし、
自分の足でコツコツと前に進んで行けば、立ち止まったウサギには、
勝つことが出来る。

調子が良くても、毎日コツコツと。
結果が出ても、毎日コツコツと。
結果が出なくても、毎日コツコツと。

もし自分がウサギだったとしても、立ち止まっていては、いずれ誰かに先を
越されてしまう。ウサギも亀のようにコツコツと前に進む事が大事。
昨年のウサギたちは、最後は亀に抜かれてしまった。夏以降、少し立ち止まって
しまったからだろう。

そして、
結果は、相手の力に左右される事も多い。
自分たちが良くなくても、相手の力が劣れば結果は出る。
だから、結果に左右されずに自分たちの内容を追求し続ける方が、
最終的には結果につながる。

最後は嬉し泣きで終わりたい。

先日、
ある選手が、あるチームで、負けている状況で、巻き返しの為に投入された。
彼は、一番望んだ道には進むことが出来なかったけど、今もいつもと変わらずに
努力して自分の道を今、切り開こうとしている。

彼は一般の人よりも小さい。すごく小さい。
昨年彼が、人工芝から、淋しそうに天然芝を見ている姿が蘇る。
彼は、自分の事を誰よりも理解し、自分の生きる術を知っている。
誰かに言われてから動いていては、きっと今の道すらも無かっただろう。

巻き返しはこれから。

ウサギだった彼は、また亀になって、コツコツと、ピッチで「らしさ」を
表現してくれるだろう。

自分自身で切り開く人生。それで泣けたら素晴らしい。
人生を、皆、素晴らしいものに変えてもらいたい。
まだまだ時間はある。

ここから。

担当:松本