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2005年06月05日(日)
柏レイソルサポーターズカンファレンス議事録 その4

質問
埼玉から来ましたMと申します。来る、来ないとか補強のお話をされていますけれども、ざっと数えて9人、今レンタルで出していますが、これはJ1・J2 全クラブ中でも異常な数字だと思いますが、これは先ほどおっしゃった長期的なビジョンに基づいているのでしょうか。

菅又
おっしゃったとおり、ブラジルに行っている菅沼などをはじめ、レンタル中の選手は、レイソルの中でなかなかトップの試合に出られない、そういう選手を他 のクラブへ出し、修行をしているということでご理解いただきたい。当然、彼らの成長を所属のクラブと連絡を取りながら常にチェックしております。それもク ラブとして長い目で見た育成を考慮しての措置です。

質問
広島へ行った某選手は現在大活躍しておりまして、レギュラーを取れない選手ではなかったと思います。また解雇されてしまった某選手はJ2で頑張っています。その辺り、監督の起用にも問題があったと思いますが。

菅又
それについては、レンタルや移籍とはクラブの意思にもよりますし、本人の意思にもよります。われわれはいろいろな話をしながら、レンタルや移籍といった ことをしております。これは、ここで詳細なことをお話しできることではありませんので、細かいことは差し控えます。

質問
柏市豊四季のIです。私が質問したいのは、マクロの話で、レイソルが急に弱くなったポイントというのが私の中にあります。それは2002年の7月です。 あの日から急に弱くなった印象があります。と言うのは、ご存知2002年の6月に日韓ワールドカップがありました。これを契機に、日本のスタジアムが非常 に充実しました。横浜、埼玉、カシマをはじめ、今年に至ってはお隣も蘇我に非常に立派なスタジアムが出来ています。それに引き換え、われわれのこのスタジ アムは正直言ってボロいです。そういうスタジアムで、選手が本当にプライドを持って試合が出来るのかとなると、私は非常に疑問に思っています。そういう意 味で、市民スタジアム構想がどうなっているか、その進捗を聞きたいのと、早野監督に、選手の中でそういう(スタジアムが立派でないことに関する)モチベー ションの問題があるのかをお伺いしたいと思っております。

小野寺
今日は強化という話が中心でございますが、スタジアムのご質問ということで、「関係者とは、いろいろ打ち合わせをし始めた」というお答えのみさせていただきます。

早野
このスタジアムでの選手のモチベーションということですが、このスタジアムで試合をする際に、選手のモチベーションが下がるということはないと思いま す。日本でこのスタジアムだけだと思います、これだけの(近い)距離でサッカーができるのは(満場の拍手)。ここにいらっしゃる皆さんが、このスタジアム で勝って欲しいという気持ちは非常に強く感じますし、私も、そう回数はないですけど、このスタジアムで勝ったときの一体感、それで、本当にレイソルを好き になっていくんだなと感じています。アウェーチームに対して、チームもスタンドも同じように戦っているという雰囲気ができるのは、ここだけじゃないかなと 思っています(場内拍手)。その雰囲気にさせるためには、われわれが勝利しなければならないという使命感は、今日のこの会で改めて強く感じています。選手 はグラウンドによってモチベーションが変わるということはありません。逆に、このスタジアムで本当に勝ちたいという気持ちを毎試合得ていますけれど も、(それがプレッシャーとなって)1点とられてしまうと…という気持ちが小石のかけらほどあるような気もしています。それは早く排除しなければ自信にも つながりませんし、そのためにはトレーニングしかないと思っています。
ですから皆さんも、ぜひ選手に対して「最後まであきらめるな」という言葉や、背中を押してあげる言葉をかけていただければ、さらに頑張れるんじゃないかという気がしています。

質問
取手市のSと申します。
強化に絞るというお話に反してしまいますが、日本代表の無観客試合が話題になっていますが、観客がいないことで選手のモチベーションが下がることは本当だと思います。
私もスタジアムへ来て、空席が目立つなということを感じます。他のクラブの集客について調べてきました。
ジェフは、ホームタウンの市民に対して、先行販売時にファンクラブの会員と同等の扱いをしています。ガンバは、周辺地域の住民については割引販売をして いる。その他のクラブでも、団体割引ですとか、回数券を発行したり、例えばグループチケットを、4名だとかなり安くなるチケットを発行し、友だちを誘って きてもらうという工夫をしているようです。プロ野球でさえもそういう工夫をしています。レイソルで思うことは、後援会会員のみを優遇し、地域住民について は、後援会に入らないとこういう優遇をしないのかなということがちょっと疑問に感じています。少しでも、こういった優遇をすれば、1回限りかもしれないけ れどスタジアムに来る人がいて、中にはレイソルに夢中になって何回も来る人がいるかもしれません。そういった形で、営業努力になってしまうかもしれません が、それも選手のモチベーションにつながると思います。こういった点で、もっと発展したサービスをやっていかれる予定があるのかをお伺いしたいと思いま す。

小野寺
他のクラブも、いろいろな工夫をされて、観客動員を図っているということでございますが、レイソルも、割引制度などをやっております。そして、リピート を図るために、柏市の各町会の方々に、500名ほどですが、無料で招待する試みをしています。また、柏市の教育委員会の方々にご協力をお願いいたしまし て、夏休みの間、お子さんとご父兄の方がご入場なさる際にお子さんの入場料を無料にするなどのサービスをしております。まだまだ工夫の余地はいっぱいあり ます。われわれ事務局としても、それを拡大していきたいと考えております。

ナラ
公式ホームページのご意見メールやファックス、手紙などでもクラブにご意見ができるということですので、ぜひそちらを活用して、今のような件についてはお願いしたいと思います。

質問
東京から通っておりますWと申します。
まだここにスタンドがない頃から通っておりまして、私もこのスタジアムが大好きで、それでレイソルを好きになったという者です。
先ほど監督が「核になる選手」の話をされましたが、よく新聞や雑誌で「レイソルは仲良しチームだ」と書かれることがあります。それはレイソルの良い点だ とも思うのですが、その中に核になる選手がいない、特にゲームのとき核になる選手がいない。この間選手が「うちのチームはすぐに下を向いてしまう」という コメントがありましたが、ゲームのときに皆を引っ張る選手がいない。代表の中田英寿のような選手がいない。先ほど監督が明神にその役割を期待していると おっしゃって、私もそう思うのですが、明神選手は少し優しいところがあるかなと。核になりきれてないなと。そういう選手を意図的に育てるということはでき ないのでしょうか。あるいは他から獲得することはできないのでしょうか。

早野
今おっしゃっていることは、リーダー論だと思います。明神がタイプであるとかないとかということではなく、彼のプレーぶりからしたらリーダーになるべき 選手だと思いますし、「あなたがリーダーをやりなさい」と言ったからといってリーダーになれるほどサッカーは甘くない。実績があるタイプ、非常にメンタル ケアが出来るタイプ、いろいろなタイプがあると思いますが、そういう意味では、まず一人のリーダーが出てくるべきだと思います。それは激しいトレーニング を継続的にやった中から出てくるものだと思いますし、それを他の人間が認めたとき、初めてリーダーは生まれる。逆に言えば、11人が全てリーダーの資質を 持っているべきなのがサッカーだと思います。
核になるというのは、歴史や流れの中で、そういう存在が出てくるというのが必要だと思います。こちらが決めることではない。例えば、土屋が来て、バック ラインの中で選手を集めたり、いろんな話をしていることも事実。まだ1年目ということでなかなかできないのかもしれませんが、波及的にいけば、リーダーに なり得ると思います。こちらもそういった目で選手を見続けています。早くそういったリーダーを見つけ出さなければならないと思っています。

質問
柏市在住のWです。監督にお聞きしたいのですが、今の4バックは本当に機能していますか。3バックも試していましたが、あちらの方が良かったと思いませんか。僕は3バックの方が良かったと思うのですが。

早野
システム論については、ここで論議するつもりはありません。結果がすべてと言われればそれで終わりなので。3バックが好きな方もいらっしゃるし、4バッ クが好きな方もいらっしゃる。それについてはコメントできないと思います。

質問
渋谷区から参りましたTと申します。
各クラブのサポーターミーティングの議事録で予習してきたのですが、そこで必ず出てきたのが、現状の問題点の認識と、それに対してどうするかという具体 策、それが出ています。最初に小野寺社長が中断期間に評価するとおっしゃいましたが、具体的にどんな問題点を考え、それに対しどんなトレーニングを考えて いるか、今いる選手をどう変えていきたいかをお話しいただきたいと思います。
あと、先ほどの質問の回答で、小野寺社長が早野監督のビジョンに共感しているというお話がありましたが、そのビジョンの具体的な部分をおっしゃられてな いので、私たちとして納得できないのですが、その点をお教えいただきたいと思います。

小野寺
早野監督のビジョンということですが、先ほど心技体というお話もありましたけれども、やはり鍛えて鍛えて、トップで通用する選手にするという信念のもとに今までやってきているというビジョンに共感しています。

菅又
強化策についても、いろいろな戦術だとか戦略もありますので、皆様に先ほど申し上げた、100%のご回答はできないということ、これもその一つだと考え ております。今後どう変えていくかということについては、選手の補強ということでございまして、それぞれ具体的な強化については、監督とお話しながら進め ていきたいと思っておりまして、この場で具体的にどうというお話は控えさせていただきたいと思います。

早野
具体的になるかどうかわかりませんが、やってきたことについての修復については、当然やっていかねばならないと思います。中断期間中がその時期だと思っ ていますし、5月の連休中の(過密日程による)ケガやコンディションの不調はこの時期に再生させなければ次のステップに進めないと思っています。全体の中 でそれをどう決していくかということを、システム論ではなく大きな枠組みで攻撃性を活性化しなければディフェンスの連動性もないと思っていますし、個人的 な見直しというものも、コンバートも含めて、選手の適正を見ていきたいと思っています。特にFWのところは、個人的な突破、スピードという部分に難しさが あると把握していますので、そういったところのトレーニングを突き詰めてやっていきたいと思っています。

質問
増尾台から来たIといいます。
補強をしないんじゃなくて、もしかしたら補強をするお金がないんじゃないですか。もしそうだとしたら、2年連続してシーズンの約半分しか働いていないリ カルジーニョ選手を解雇して、そのお金に回してみてはどうでしょうか。あと、補強はFWだけじゃなくて、左サイドの補強もしたほうがいいと思います。近藤 選手の左SBは余り機能しているとは思えないんですが。

小野寺
補強のお金がないんじゃないかということですが、お金は、出します!(満場の拍手)
勝つことであれば、出します!

質問
豊四季団地のSと申します。
早野監督にお尋ねしたいんですが、試合中にミスした選手を次の試合に使うのは結構ですけど、それでは選手の反省が全くないと思います。やはり厳しさを備 えてこそ、選手が引き立ってくると思います。ジェフの監督は、ミスした選手は次の試合で使わないそうです。そうした厳しさが、レイソルをもっと強くすると 思うのですが、どうでしょうか。

早野
方法論として、それも一つだと思います。その選手に対するアプローチ、ケア、先ほど言った若い選手の育成をどうするかという点で、おっしゃることも一つあると思います。
現状、組み合わせの問題などもあってここではなかなか話せませんけれども、全体を見ていった中で、この選手をどう修復していくかといったことは、メンタ ル面のケアも、テクニック面も、戦術面も、その選手とやっているつもりです。
厳しさという点で、どういうやり方があるかについては、いろいろなやり方があると思いますので、そこは理解していただきたいと思いますし、「外す」とい うことも、私の中の方法論として持っています。それをいつ使うかというのは、人によっていろいろなタイミングがあるかと思いますので、ご理解いただきたい と思います。

質問
市内在住のUと申します。
今日お集まりの皆さん、足を運ばれた理由はふたつあると思います。一つは勝てない不満、もう一つは、本当にこのままではJ2に落ちてしまうんじゃないかという不安、このふたつですよね、そうですよね。
先ほど来、皆さん長期的なビジョンをお話しされています。もちろんそれも大切だと思いますけど、今一番大事なのは、ここにお集まりの皆さんが抱いている 不満と不安をいかに払拭するか、その根拠というものをピッチにいらっしゃるお三方に具体的にお話していただく、そういうことではなかったかと私は思ってい ます。お話を聞かせていただきますと、今一番やらなければならないのは、中断期間を経てすぐに再開されるリーグ戦、ここでいかにして勝つか、そしていつま でにJ2降格圏内からレイソルが脱却するか、中長期的なビジョンをお話されていますけれども、直近のビジョンが全く聞こえてきません。私には全く見えませ ん。皆さんもそうだと思います(場内拍手)。
お三方がピッチに現れたとき、この話が先にお三方から出てくるんじゃないかと期待しておりました。正直言ってがっかりしております。今言ったふたつの不 満と不安、それを払拭できるビジョン、直近のビジョンを、公言できる範囲でお話しいただきたいと思います。

菅又
われわれは全く長期的とは考えておりません。今までお話ししているものは、直近の改善ということでお話し出来ることと出来ないことをお話ししているので あって、その辺をご理解いただけていないのであれば、これ以上お話しは出来ないと思います。
皆さんに100%ご納得いただけるとは思っておりません。長期的な部分も確かにありますが、先ほどから2時間近くお話ししていること、強化するということについては、先ほどからお話ししている通りでございます。

質問
私の頭が悪くて理解できないのなら申し訳ありませんが、余談ですがわたくし、菅又部長の大学の後輩でございます。(場内笑い)
皆さんは今日のお話を聞いて、次のリーグ戦再開の日、期待してスタジアムへ足を運ぶことが出来ますか。全然出来ないんですけどもね。広島が勝つと思って いる人が大半だと思うんです。僕たちに安心感を与えてください、期待感を与えてください。そのために具体的に指針を示してください。今お答えにならなくて も結構です。ありがとうございました。(場内拍手)

質問
柏市在住のKと申します。
具体的なメンバーの人選はわからないですけど、残りリーグ戦で言うと22試合あるわけですね。今のところ勝ち点10。先ほど9位以上を目指すというお話 がありましたけれども、順位というのはかなり相対的なものですので、ぜひともあと何点勝ち点を取るという目標をおっしゃっていただきたい。具体的、絶対的 な目標は勝ち点だけだと思いますので、残り22試合で勝ち点66点というのが一番いいんですけれども、何点取るというのを皆さん一人一人、目標として言っ ていただきたい。

早野
順位というのは、昨年も最後でひっくり返って落ちるということもある。ただ、ヨーロッパの20チームくらいの例で言えば、34、5というのが降格ライン を争うところということだと思います。それ以上取らないと、40ポイントを目標にいかないといけないと思います。40ポイントでは真ん中には行かないと思 いますけれど、最低それぐらいは取らないといけないと思います。

質問
柏市のTと申します。
先ほど、書式ベースで、こういうことをやっていただきたい、こういう問題についてどうやっていただきたいというものをお出ししています。それに対して、 公式の場での回答というものをいつぐらいに出せるのか。中断期間1ヵ月ないです。どういうスケジュールでどういう風にやっていくんだというものを明確に やっていただきたい。これについては今この場でというのは難しいと思いますけど、いつぐらいを目途にやっていただけるのかというスケジュールを明確に提示 していただきたい。よろしくお願いいたします。

小野寺
例えばですね、キャンプ等は決まっているんですけど、要するに他の方針というか、後半戦に向かってどう戦う、といったお話ですね。

質問
それに対するスケジュールとしてです。先ほどカンファレンスの次回開催を確約されました。次のカンファレンスに向けて、これをやっているんじゃないか、 やっていないんじゃないかという判断をしていかなければならない。そうしたことで、全てを公表していただきたい。先ほど、チームに対して意見があるなら公 式(ウェブサイト)からやっていただきたい、そういうところがありますというお話がありました。ただし、それに対して一切メールで回答することはありませ んと書いてある。それを公表しているかというと、それをホームページ上で公表していると思えません。そういったところでも、われわれサポーターの不信感と いうものはあると思うんです。(公表が)出来る出来ないというものはあると思います。公表できるものに関しては、すべてオープンにして出していただきたい という、そういう要望です。

ナラ
今後、スケジュールをきちんと出すということを社長がおっしゃいました。残り時間5分となりました。次を最後の質問としたいと思います。

質問
柏市のTと申します。2年前に、好きな選手が移籍しました。それ以来、移籍先のチームの試合も見ています。そのチームには他の元レイソルの選手もいるん ですが、その選手に聞くと、「フロントが嫌で移籍した」って言うんですね。選手とフロントは、話し合いをしていますか。選手の話をフロントは聞いています か。監督と話をするのは当然だと思うんですけど、フロントは選手の話を聞いていないんじゃないかと思うんですよ。

菅又
選手とフロントが話をしていないんじゃないかということでございますけど、そんなことはございません。われわれは常に選手の意見を聞きながら、監督他の スタッフの意見を聞きながらやっております。全くそういうことはありませんということをお答え申し上げます。

ナラ
先ほど、小野寺社長からお話がありましたように、今後もこのカンファレンス、継続の約束をいただきました。また次回のスケジュールもアップしていただけ るということも聞きました。また、補強があるということも聞きました。いろいろな点で、僕らサポーターにとってプラスになった面、ちょっと歯がゆい面もあ りますけども、次回に向けて、またこういう時間を確保するということですので、ぜひとも皆さん、用意をしていただきたいと思います。今日は本当にどうもあ りがとうございました。
僕らはこの日立柏サッカー場、そして何より柏レイソルが大好きということで、ぜひともこのお三方に、拍手でお願いしましょう。(会場拍手)
本日は柏レイソルサポーターズカンファレンスにお越しいただきまして、ありがとうございました。これにて、今回のカンファレンスは終了させていただきます。

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