2014年1月16日

ブラジル遠征17日目

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サントスFC戦終了後、キャプテン中谷はただ一人、ピッチに残ったまま動き
ません。涙を流す訳でもなく、ただ立ち尽くしていました。
これで彼のアカデミーでの試合は全て終了です。
個人的には7年の付き合いでした。
最初は島川俊郎という偉大な先輩の背中を観て育ち、途中からは一つ上の先輩
の中で揉まれて来ました。中学3年生の時はチームが上手く行かない時に感情が
空回り。中学3年のラストマッチで吐いた言葉は今でも覚えています。

「(な)んだこのチームは...畜生」

高校3年生の今シーズンも、結局あの頃と変わっていません。
チームを上手くまとめられない、チームがなかなか勝てない。苛立ちと、不満が
露骨に態度に出て、見ているこちらまで腹立たしくなりました。
しかしシーズン終盤、トップ昇格が本格的に決まる辺りから、少しずつ変化が
あります。それは、自覚からなのかも知れないし、監督の話からかも知れないし、
達磨さんの話からなのかも知れない。でも彼は、口では無く行動で、ピッチ内で
皆の信頼を勝ち取り、それはブラジルに来てからも際立っていました。

スタッフで考えました。が、スタッフ一同即答でした。
彼が今大会のチームのMVP。

ただし、今後彼が飛び込む世界は、このブラジルでの評価は一切関係ありません。
華やかな世界の裏で、今の自分に満足してしまっては、この先信頼を得て行く事
や、彼自身がレイソルの価値を高めて行く事は出来ません。
我々が目指す所はここでの成果ではありません。もっと先の成果です。
次回、サントスFCやサンパウロFCと真剣勝負をするのいつでしょうか?
FCバルセロナと試合をするのはいつでしょうか?その時になって、差が開いて
行くようであれば、ここで得たレイソルの価値も無駄になってしまいます。
短いようで長い、長いようで短いその日が来るまで、更なるレイソルの価値を
高めていくべき努力を、選手スタッフ一同して行きたいと思います。

さて負けたチームは早々と帰国。といきたいのですが、飛行機に空席が無く
あと数日はブラジルに滞在となりそうです。よって小林、木村、中谷のトップ組
もまだ帰国できず、中谷に関しては新体制発表に参加出来ない可能性もあります。
ちなみに、昨年は小林も不在でした(笑)
それではCiao!