スペイン遠征2日目PM
担当:Matsubara
オラ!
今日の午後はスペインに来て初めてのトレーニングを実施しました。
アルコベンダスという宿泊地の公共グランドを借りました。
バスでグランドを訪問してみるとびっくり。
人工芝ピッチ4面と人工芝フットサル場多数を備えた立派な施設でした。
(ビジターチーム用ロッカー。簡素だが何部屋もありました。)
(人工芝ピッチ)
しかも各ピッチには、ナイター照明とスプリンクラーが完備されています。
人工芝にスプリンクラー!?、と思われた方はいませんか?
日本では天然芝ピッチを養生するためにスプリンクラーによる散水が行われています。
しかし、スペインなどの欧州諸国では、ボールを走りやすくするために(スリッピーな状態)、試合や練習の前に天然芝ピッチに水がまかれます。
濡れたピッチでプレーするのが普通だから、人工芝ピッチにもスプリンクラーを備え付ける。
単純な発想ですが、それが徹底されています。
バルセロナやレアルマドリーではなく、地域の無名なクラブが利用する施設にもそのような設備があることに驚かされました。
さすが世界一。
素晴らしい施設に感動してばかりではいけません。
我々は国際大会で昨年以上の成績をあげることを目指しているのですから(昨年はAC ミランとバルセロナに敗れて4位)。
長旅の疲れからコンディションを回復させるために、コーディネーショントレーニング、ポゼッション、ゲームを合わせて1時間ほど実施しました。
「マドリッドは酸素が薄いんですか?」と真顔で聞いてくる選手がいました。
どの選手も思うように体が動かないようでした。
万全の体調ではないかもしれませんが、その中でもしっかりとパフォーマンスを発揮することがプロ選手、そして日本代表選手として活躍するためには必要です。
明日からの大会が楽しみです!
選手たちが夕飯を食べている頃、スタッフ陣は、レアルマドリッドの下部組織のトレーニングを視察するため、マドリッド郊外の施設を訪れていました。
施設入口に着くと警備員に止められて15分間ほど立ち往生...。
コーディネーターがチームスタッフとコンタクトをとり、なんとか施設内への立ち入りが許可されました。
こんなに厳しい警備体制は日本では見たことがありません。
(施設入口の警備体制)
施設入口に案内板がありました。
(施設案内板)
図の右側の6面が下部組織用のピッチ。
左側の4面がトップチーム用のピッチ。
上段と下段のピッチの間には巨大なクラブハウス。
クラブハウスは右側が年少カテゴリー用で、左側に進むにつれて順々にカテゴリーが上がっていくそうです。
自分よりも上のカテゴリーの施設には一切立ち入り禁止とのこと。
常に自分の立ち位置を認識させ、競争意識を持たせているのでしょう。
ちなみにトップチームの施設は台地状に一段高くなった場所にあり、下部組織の施設からは一切ピッチが見えませんでした。
今回見学を許されたのは、U-9カテゴリーのトレーニングと、Cチーム(3軍。22歳以下。)の公式戦でした。
U-9のトレーニングはスペインのジュニア年代で採用されている7人制ピッチ(大人の半面弱)で行われていました。
ピッチ脇のスタンドには保護者の姿もありました。
(U- 9練習ピッチとスタンド)
9歳とはいっても、トレーニングの密度はとても濃かったです。
詳しいことは企業秘密ですが、柏に戻ったら早速いかしたいと思います!
U- 9トレーニング後には、レアルCの試合観戦。
想像していたよりもずっとレベルが高くてびっくりしました。
完璧なタイミング、動き直し、つながり、技術、パワー。
目の前に最高の教材がありました。
特に素晴らしいと思ったのが、選手たちのゲームに対する集中力でした。
ファールがあろうと、判定がおかしくても、ミスが起きても、誰一人として動じることなく黙々とプレーしていました。
素晴らしい雰囲気でした。
(ハーフタイムの散水)
(試合風景)
スペイン遠征まだ2日目なのに本当に刺激的です。
明日がさらに刺激的な日になることを祈って...。
チャオ!