2013年7月 5日

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強いチームとは。優勝するチームとは。

ある勝っている試合の前半ロスタイム、一人のDFの縦パスが引っかかり、
あわや失点という場面を迎えた。確かに、試合の状況から考えると無理に
縦パスを狙うシーンでは無かったし、確実に通る場所にボールを出した方
が良かったと思う。

今年のU-18は、とても面白い。大変な事も、ストレスの溜まることも実に
多いが、それでも成長を頼もしく感じられる事が最近ではとても多い。

さて、
先ほどの話の続きだが 、その縦パスの受け手であった選手がもし中川寛斗で
あったなら、そのDFのミスにはならなかっただろう。何故なら中川なら、
味方の「しまった」というパスにも誰よりも早く反応し、猛スピードでボール
に近寄り、相手選手よりも先にボールを触り、味方のミスを、ミスにせずに
助けただろうから。

味方の為に、頑張る。チームの為に、走る。
隣にいる「こいつ」の為に。

先月末、シモさんが遠征先のホテルで選手に聞いた。
「今年は優勝出来るか?」と。
選手の大半が答えた。「今のままでは出来ない」

優勝とか、僕はあまり気にした事はない。昨年も優勝はしたけれど、心から
喜べる事は出来ず、ただ、ある人達が泣いているのを見て感動した。

選手ともスタッフとも、今年は腹を割ってよく話しをしてるし、それが今は
形となってきている。皆の必死さが伝わってくる。

何故だか今年は欲がある。

優勝したい。

選手は毎日のピッチで、頭も身体も全力を出す。そして、
自分たちのミスを助け合う。次の人がプレーしやすいパスを出す。
パスがズレてもカバーできるように、受け手は準備する。
ボールを失ったら、すぐさまボールを奪い返す。

そうやって毎日毎日持っている力+αを出そうとする。
それを積み重ねる。すると、次第に勝敗に、相手があまり左右しなくなる。
試合に勝つかは、自分達次第。
優勝するチームとは、常に+αの力を発揮しあうチームなんだろうと思う。

今年も初戦から決勝戦。相手は僕が一番尊敬するチーム、サッカー小僧の集団、
東京ヴェルディ。彼らとはここ数年、常に死闘を演じてきた。

先月末、誰よりもチームの為に頑張っていた選手が、中川の話をした後に、
さらにチームを助けようと頑張り、味方のミスを一目散にフォローしに
行った挙句、肩を骨折。着地の際、受け身が取れなかった。
クラブユースには間に合わない。レイソルにとって替えの効かない選手
だっただけに、残念ではある。だから今年は、昨年以上にチーム力が問われる。

でも、
そんな中でも、期待できる。

優勝したら、今年はきっと泣けるだろう。
選手の頑張りに。

担当:松本