第567回
NACK5スタで降格を知らせる試合終了のホイッスルが鳴る。うなだれて、へたりこむレイソルの選手。近藤と祐三は泣いてるみたいだ。ベンチから全選手と全スタッフが出てきて、ゴール裏の黄壁へと歩み寄る。2005年以来の降格。あの時は空気が切れそうだった。殺伐としていた。
でも今日は全レイソルサポが拍手していた。降格して拍手とはなんぞや?と思う無かれ。今年は弱かったけどやっぱりレイソルが好きなんです。だから頑張ったのを認める拍手。来年は頼むから頑張ってくれよの拍手。
降格決定してゴール裏に挨拶。そして拍手。レイソル愛に満ちてた瞬間。
素敵な景色だった。よ?し来年頑張る!と思えた瞬間。
そして大宮サポからも拍手。身に沁みましたよ、ありがとう。
奇跡の逆転残留の夢は叶わなかった。大宮戦は惜しい試合だったけど、これだけを悔やんでも仕方ない。全てが積み重なった結果が今日出ただけだ。さてさて・・・最終節は川崎をイジメてやるか!いや別に川崎が嫌いってワケじゃない。むしろ好きだぜアモーレ!
第33節vs大宮戦、と?っても大事な試合なので早めにNACK5スタへ向かった。アルディージャロード・・・でいいのだろうか?その沿道にある公式ショップには「ホーム最終戦チケット売り切れました」の張り紙。レイソル大人気だぜ!盛り上がってきた?!
この時は「落ちるのはレイソルじゃないぜ!ファ?ハハハ!」と強気だった。
でも何故か、2005年の時ほど落ち込んでないんです。
あの時のように「レイソルが壊れた!」って感じてないからだろうか・・・
スタジアムは黄色人でパンパンである。残留する気満々で大声援を送りながらキックオフだ。予想通り大宮は引き気味である。そりゃ?引き分けで残留確定だからな。こじ開けるんだレイソル戦士よ!今のレイソルは今年最強状態なんだぜ!
ところが前半は思うようにいかない。決定的チャンスも作れない。でも勝てる気がしてた。そして日立台で川崎と最終決戦。そんなシナリオが脳内で出来上がってた。でも0-0で前半終了。これってもしかして大宮ペース?
堅い守りに手を焼くレイソルって同じパターンが後半も続く。なんか点が取れない。しかし時計はドンドンと進む。残り15分、そろそろ点入れようぜ!流石にマズイぜよ!と思ったら大宮が先制・・・ドヒャ?!もうイカン。万事休すと思いましたよ。
しかしフランサである。僅か2分後に同点弾を叩き込む。これで流れは完璧にレイソル!のハズなんだが点が取れない。カチカチと時計は進む。あと10分でレイソルの何かが終わる。あと5分で降格する・・・こんなアッサリ降格するのか?嘘だ!まだ盛り上がる瞬間があるハズだ。
そうかロスタイムか!劇的なゴールが決まって最終節へのシナリオか!と思いを巡らすも、残り僅か1分。なるほど最後のプレーでフランサが決めるパターンか!チラっと主審を見る。笛をくわえた・・・ピーピーピー。笛なんて壊れろ!
降格か・・・でも覚悟をしたのは随分前の気がする。さ?てと、早速J2の分析でも始めるか。ギラヴァンツ北九州は要注意だぜ!J2無双になってやる。夏ぐらいに昇格を決めてやる!J2だってJリーグだ。ヴェルディーには負けないぜ!あれ、なんか懐かしいな・・・
今のところ冷静であります。やっぱり心の底で覚悟は出来てたんだ。ま、心の予防線ってヤツですか。これね、たぶん本能ですよ。危険回避の本能。人間は自然と精神の安定を図る方向に行くんです。ホントかよ!さてさて、明日からいろんな心配事が出てくるな。よ?し、全力で心配するぜ!