2007年2月 8日

指宿訪問記

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本日の担当:横井孝佳

皆様お久しぶりでございます。初めてのキャンプ帯同を経験した大重が鹿児島を離れ、しばしわたくしが広報日記を務めさせていただきます。なお、もう一人の新人広報桜林は、イヤーブックの校了を済ませ、14日から3日間という短期間こちらへ参る予定です。
というわけで、しばらく一人でキャンプのもろもろを担当するわけですが…仕事が終わりません。取材対応は当然として、フォトギャラ、キメクル、広報日記、モバイルレイソルのキャンプフラッシュに動画……誰だ!? こんなに仕事を増やしたのは!!!! あ、自分だ。
「せっかくだからさ、キャンプ中は毎日動画更新しようよ」
などと後先考えず軽いノリでオーチョ広報に語った自分を呪っております。

さて、本日はキャンプ中唯一のアウェイ練習試合、対名古屋戦が指宿で行われました。片道2時間のバスの旅。コンディションを考慮し、フランサ選手、アルセウ選手、岡山選手は霧島に居残り。「古賀にも“残るか?”言うたんじゃけど、“行かせてください”って言いよるんじゃよ。じゃったらイワオも連れて行こうかと」と石さん。いつも元気な藏川選手は別として、当初の石さんは若手中心のメンバーで臨もうと考えていたようですが、そんなわけでほぼベストに近いメンバーが組まれました。

先週、雪が舞ったのがウソのように、ここ数日暖かい鹿児島。今日も20℃を超える(体感)ポカポカ陽気です。試合会場へ向かう道すがら、菜の花が咲き誇っていました。指宿のシンボル開聞岳も、春霞で全く見えず。試合会場となったグラウンドは、周辺に椰子の木が植えられ南国ムード満点で、気分転換になります。暖かい陽気もあって、「こういう所だったら、わざわざ来る価値があるな」と石さんも頷いていました。

会場にはプレス関係者があふれ、ちょっとしたプレシーズンマッチの趣き。もともと名古屋は地元メディアが多く、グランパス番の記者さんが大勢いらっしゃる上に、今日はU-22の反町監督が視察に訪れたためです。小林祐三選手、石川選手、菅沼選手、そして帰化申請中の李忠成選手、さらにはU-20の吉田監督も同行していましたから、柳澤選手や長谷川選手にとってもアピールの場になりました。

レイソルは前半と後半で、選手全員を入れ替えました。前半は李忠成選手が1トップ、谷澤選手、鈴木達也選手、菅沼選手らが攻撃陣を構成。積極的なプレスでボールを奪い、すばやく相手ゴールを目指す石崎サッカーを展開します。しかし、守備面ではプレスも効いており目を見張るものがありましたが、決定的なシュートは打てず。
「攻撃は課題じゃな。まあ、まだ攻撃系の練習をしとらんけどな。中盤でサイドチェンジがもっとあったら、展開も変わっとったんじゃけど。今日は1本だけじゃろ」と石さんは渋い顔でした。
収穫は、古賀選手と小林祐三選手のコンビネーション。古賀選手+岡山選手、古賀選手+近藤選手、そして今日の古賀選手+祐三選手と、石さんはここまでの3試合、全て組み合わせを変えています。今日の組み合わせも問題なく機能していました。

しかし石さんの表情がさらに曇ったのは、後半に話が及んだとき。
「攻撃も守備もできてなかったな」と怒りの表情に。藏川選手のゴールこそあったものの、ほとんどの時間帯で名古屋に攻め込まれていました。「45分間限定なんじゃから。向こうは90分やっとる選手のほうが多いのに(名古屋は後半途中に3人交代したのみ)。『45分やって疲れた顔してなかったら、霧島まで走って帰れ』言うたんじゃけど」と眉をしかめていました。
しかし、藏川選手のゴール以外にも見所がありました。ドゥンビア選手が前線へのルーズボールに猛然とダッシュし、ボールを奪ってドリブル、最後は楢崎選手をもかわし、シュートを放ったシーン。惜しくもポストをかすめるように外れましたけど、思わず「行った!!!」と声を上げてしまったほど。「あそこはもう一つドリブルで切り込めば、流し込むだけじゃっただろ」と石さんも話してました。ドゥンビアはDFラインの裏にスペースがあるJ1でこそ活躍するのでは、という(わたくしの)個人的な推論は、確信に変わりつつあります。

総じて言えば、ほぼフルメンバーの名古屋を相手に頑張ったと思います。しかし、名古屋の選手はやはり上手くて強い。長いサイドチェンジパスが正確に足下へ収まり、しかも受け手がトラップ一発でコントロールするシーンなど、やはりJ2との違いを感じます。来月から、彼らのような上手い選手と戦っていくんだなあ、と期待と不安が入り混じった気持ちを覚えました。でも大丈夫。レイソルの選手たちはどこにも負けないチーム力で挑み、互角以上に戦ってくれるはずです。

試合終了後、選手たちはホテルのお風呂に入って、バスで霧島へ帰りました。
そうそう、久しぶりに玉田選手にも会いましたが、試合が終わってファンサービスする彼にトコトコ付いて行きながら、やけに懐かしい気持ちになりました。懐かしさを覚えながら、この1年でのレイソルの変化に思いを馳せていました。あの頃と今との違いに。もう戻ることはない場所の記憶に。

皆さん、今年もいいシーズンにしましょうね。