2008年4月22日

骨折り得

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担当:桜林 舞

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「ま、しょうがないです。本厄だし」と今年の誕生日に24歳になる大谷キャプテンが、こともなげに言ったのが4月5日。

4月2日に行われたJ1リーグ第4節アウェイ京都戦にて負傷
4月3日、帰柏後すぐに病院に検査へ、左手4指中節骨骨折と診断
4月4日、手術
4月5日、全体練習合流
4月6日、J1リーグ第5節ホーム新潟戦に出場


そして、4月2日から、さかのぼること10日。

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3月23日に行われたナビスコカップ予選リーグ第2節アウェイ千葉戦、
試合終了後、病院に検査へ、左頬骨骨折と診断
3月24日、フェイスガードを作りに病院へ
3月26日、フェイスガード到着
装着して練習後の感想は「鼻の左穴が押さえつけられて、息ができないっす」
3月28日、鼻周りがくり貫かれた修正版フェイスガード到着。
「息は楽になりましたけど、視野の狭さは変わらないですね」
3月29日、上記写真の通り、試合前日練習を終え、笑顔とピースで写真に納まってくれたタニ。
3月30日、J1リーグ第3節ホーム札幌戦に出場

連戦重なるこの時期に、10日をおいて、2ヶ所を骨折。
「両方とも、前半で負傷していたんじゃってな。試合中はまったく気づかんかったよ」と石崎監督。

「試合中は、そんなに痛くなかったんですが。アドレナリンが出ているからかな」とタニ。
付け加えた言葉は、「でも、足じゃないから、いいです」。

そして、勝てない、得点が入らない試合が続いた後、
4月18日、選手たちだけのミーティングが行われました。

「重苦しくならないように、時間も短く、『前からプレスにいく』という自分たちの原点を確認しました。呼びかけは、僕がという、他の選手から声があがるタイミングが一緒だったので、持ちました」。

そして、4月19日の結果は、皆様ご存知の通り。
5-1の大勝でした。

この日は、
2得点を決めた太田選手と、
日立台初スタメン&初ゴールのアレックス選手が、
ヒーローインタビューの「お立ち台」に立ちましたが、
できれば全員に「お立ち台」に上がってもらいたかった。

五輪合宿前の前哨戦を4得点に絡む動きで演出し、1ゴールを挙げた李選手も、
キャプテンという重責を背負い、心身ともに骨を折ってきた、大谷選手も。
また、「得点者」として記録されることのない、守備陣の選手も、ベンチの選手も。

2005年11月26日(vs東京ヴェルディ1969、○5-1)から2年4ヶ月ぶりとなるJ1ゴールを決め、3試合ぶりの勝利を力強く引き寄せた大谷選手。ゴールの瞬間、喜びを分かち合おうと真っ先に駆け寄った先は、ベンチ脇に控えていた選手のもとでした。

「ピッチ上の11人だけで、戦っているんじゃない。18人の力で、そして30人のチーム全員で戦っているんだ」というキャプテンとしての心意気が伝わってくる、印象的なシーンでした。

連戦が続く、4月後半。
本厄男の骨折り得にこれからも、あやからせて、いただきましょう!

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