2006年11月 9日

諦めない

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本日の担当:横井孝佳

いやーいいモン見せてもらいました、U-19の韓国戦。延長からですけど、ファンサービス課の河原と仕事をほっぽってTVに見入ってしまいましたよ。ヤナギとキリが出ていなかったのは残念ですが。
PK戦のシーンでは、つい先日磐田で同じような経験をしてきただけに、「ここで決めときゃ絶対有利だ!!」「林君ガンバレ!!!」とか声を出して応援しちゃったりして。

ちなみにGKの林選手は流通経済大の1年生で、今季レイソルの練習に参加したことがあるのです。考えてみればすごいことですよね、この年代の代表GK2人が、去年までは同じ柏市内でプレーしていたんですから(林選手は流通経済大柏高、桐畑選手はレイソルユース)。桐畑選手もライバルが身近にいると、刺激があっていいですね。

1人少ないとはいえ、韓国に押し込まれっぱなしだった日本代表。しかし選手からは、「絶対に勝利を諦めない」という気迫を感じました。PK戦の時の林選手には、極限状態のプレッシャーを楽しんでいるかのごとき不敵な余裕すら感じました。我らがレイソルも今、正念場を迎えて極度のプレッシャーを受けているわけですけど、それを楽しむくらいの心持ちがほしいですね。
もちろんそれは普段からの精神的鍛錬や生まれ持った資質も関係するでしょうから、一朝一夕にはいかないかもしれません。でも、「絶対に諦めない」という気持ちを持ち続けることはできるし、それが何より大切。言うまでもなく、現時点で昇格を諦めている選手やスタッフなんて、掛け値なしに1人もいやしませんが。

ちょっと意味合いが異なりますが、今日、別の場所で同じようなことを感じました。「学校訪問 れいそるしま専科」でお邪魔した、旭小学校でのことです。
今日は午前と午後の二部構成。午前中は育成のコーチたちによるサッカー教室を行いました。対象は1?3年生の低学年の子どもたち。ふだんサッカーに親しんでいない女の子が、目を輝かせてボールを蹴っているのが印象的でした。
そして午後は、4?6年生が対象の講演会。今日は南選手と大谷選手が講演しました。その中で、印象的なフレーズがあったのです。南選手の言葉です。

「中学の時は、読売SCのジュニアユースでサッカー、学校の部活動でバスケをやってました。バスケのほうが試合に出られて、サッカーでは出られなかった。でも、高校進学の時は、『サッカーを辞めちゃいけない』という気がして、サッカーで進学する道を選びました。
静岡学園では1年の時から使ってもらって、その年に全国優勝することができました。でも、努力家ってわけでもない僕がなぜプロになれたか。それは『サッカーを続けていたから』にほかなりません。
辞めちゃうのは簡単だしラクです。でも、そうしたらそこで終わりです。みんなも、『これをやろう』と決めたら、途中で諦めずにやり切ってほしい。『すごく頑張ったな』と思えるところまで。
これから何をやっても、つらいとき、辞めたくなるときは絶対にあると思う。でも、レイソルの石崎監督も言っていました。『つらいことや苦労があるからこそ、それが達成できたときの喜びも大きい』と。僕もそう思います。皆さんも諦めずに、やり遂げてください」

子どもの頃の夢を叶えてプロになり、選手としても実績を残している南選手だからこそ、説得力のある言葉です。昨日の夜、「ヨコイさーん、もっと早く打ち合わせしてよ、明日何しゃべるか全然決めてないよー」と電話してきた男の口から、こんなフレーズが出てくるとは。さすがです。

大谷選手も同様のことを言っていました。続けることこそ夢を叶える近道、と。「継続は力なり」ですね。

何があっても諦めない。「今年1年で昇格」といった時限的な命題は例外ですけど、「いつかサッカー選手になる」といった夢なら、ご臨終まで諦めなければ、「叶うか死ぬか」なんですよね。諦めない。絶対に諦めないって言葉が、すごく胸に突き刺さる2006年の秋です。