キタジのフライデー
担当:大重正人
強風吹き荒れる日立台。ものすごい風がピッチに吹いて、ボールコントロールも難しかったことでしょう。5月3日から中2日で、アルビレックス、ジェフ、マリノスと激戦を戦い、ようやく強行日程も最後となるトリニータ戦。雨にたたられることが多いですが、ようやく太陽の日差しを浴びながらの陽気のなかで戦えそうです。
今日は北嶋秀朗選手の姿をよく見かけた一日でした。全体練習も終わりかけた頃、髪を短めにカットした北嶋選手が練習グラウンドに姿を見せました。宝崎トレーナーが見つめる中、少しずつピッチを上げてランニング。最後はダッシュにも近いスピードでピッチの端を往復します。両膝手術からのリハビリは予定よりも長くなってしまいましたが、私がレイソルに来てから、ゆっくりウォーキングするシーンを見ることが多かっただけに、あれだけのスピードで走れるようになったことを心から嬉しく思います。
練習後には、「100mを40本とか走るのは気が遠くなっちゃうけど、前後に足を動かすのは問題なくなってきた。ナビスコで決勝トーナメントに進出できたら、そこへ向けて頑張っていけそうだったけど、状況は厳しそうだし…。でも夏に試合がなければ、合宿で一からしっかり走りこめるし、それはそれでいいことです」と復帰への道筋を描いていました。「去年はかなり無理したから、今年はヒザをいたわってゆっくりと治したい」と春先に話していた北嶋選手。ようやくピッチの上を走れるまでに回復、夏が過ぎれば新しい背番号9が見られる日が来るはずです。
チャリティーオークションでは、連絡が遅れてしまって急にお願いしたにもかかわらず、快く出品するスパイクを用意してくれました。昨年まで使っていたスパイク、去年までの背番号25が刺繍されたものです。食堂では、金曜日にかけたイカフライやヒレカツが並んだ「フライデー(FRY DAY)」のメニュー。これはフォトギャラに使えるとカメラに収めたところで、北嶋選手がやってきて、「フライデー!?うまいこと言うねー」と残してくれたコメントに感謝。
オークション出品の阿部吉朗選手を探しに、リラックスルームへ向かうと、そこには北嶋選手と大谷選手が両足ではなく、指先を使っての熱い戦い。インテルvsレアルマドリード。TVゲーム・ウイニングイレブンの一戦でした。ゲームでも滑らかなパス回しと鮮やかな組み立て。実際のサッカー中継を見ているようで、「やっぱりサッカー選手はゲームもうますぎるなぁ」と妙に感心してしまいました。
そして夕方、携帯電話が鳴ると「北嶋秀朗選手」の名前が。。。「明日のイベントって何時ですか?」トリニータ戦当日は、日曜日の母の日を前に、レディースサンクスデーと銘打った一日となります。そのメインイベントが「母娘限定!北嶋秀朗選手が母の日を記念して、黄色いカーネーションを手渡しプレゼント!」。女性の親子連れ一組ごとに北嶋選手がレイソルカラーの花を手渡して、記念写真に収まってくれます。先着200名限定。キタジスマイルに間近で触れたいファンの方、急いでお集まりください!!
決して平穏な状況ではないのに、明るさを失わず、逆に周りに気遣いのできる北嶋選手。その人柄を直接感じることができた金曜日。彼にとっての金曜日が、再び大きく飛び立つフライデー(FLY DAY)になるよう、心から祈っています。