2007年5月31日

ペルソナリダージ

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担当:大重 正人

「今日は不安定な天気です」とお天気お姉さんの言葉を背に出社しましたが、まさにその通り。朝やんでいた雨が午前中に降り出したかと思えば、午後は夏のような青い空が広がり、汗ばむような陽気に。しかし練習後。ボランティアスタッフの方が練習見学に来られていてお話ししていたのですが、再びポツポツと冷たいしずくが落ちてきました。私も先々週から体調を崩し気味でしたが、こんな天気だと選手やスタッフも体調管理が大変です。この中断期間でしっかり英気を養い、戦力アップへの有意義な時間にするためにも、まずは健康第一ですね。

2部練習の合間に取材が3件。石崎監督、古賀選手、鈴木選手、ほんとうにお疲れ様でした。そのなか石崎監督の日本経済新聞の取材に立ち会いました。取材に来られたのは、マッチデープログラムの『辛口コラム』にも執筆いただいている吉田誠一さん。ソフトな語り口でお話しされるのですが、その文面はズバリと鋭く核心をついたもので、辛口コラムや日経紙の記事を読むたびに、思わず深く読みいってしまいます。監督も試合前に辛口コラムを読むのを楽しみにしていて「吉田さんと今日話ができるのがすごく楽しみじゃったんよ。ミーティングで言葉を使わせてもらったことも…」。予定の1時間を過ぎ、ミーティングが始まるギリギリまで話が盛り上がりました。

今季、もっとも印象に残っている吉田さんの辛口コラムがあります。それは4月28日グランパス戦の「いまこそ原点に」。4勝1分けの好スタートから、レッズ、ヴァンフォーレに連敗。そこで吉田さんの提言を一部引用してご紹介します。
「連勝していたときのレイソルは、相手の11人から『ちょっと待ってくれ、少しは落ち着け、こら、やめろ』と悲鳴の上がるような慌しいサッカーを展開していた。それが、いまはおとなしい。はじけきっていない。走る、襲う、攻める、倒すことに集中する。泥臭く走り回る。レイソルは泥にまみれて戦うしかないのだ」
言葉は辛らつかもしれませんが、レイソルの戦いをずっと見続けているからこそ見えてくる現状。当時のチームに「戦う」という強い気持ちを思い出させるようなコラム。果たしてその思いが通じたのか、レイソルの激しい運動量とプレッシングは鮮やかによみがえり、グランパスを2-0と退けたのでした。

その吉田さんの文章とは比べるまでもありませんが、私も僭越ながら朝日新聞の千葉県版に隔週で「Jの風」というコラムを書かせていただいています。今日5/31の朝刊号で取り上げたのは公文栄次通訳でした。16歳から5年間、ブラジルにサッカー留学し、プロを目指したほどのサッカー選手から、通訳への転身。フランサ、アルセウ、アラウージョを主に担当し、監督や日本人選手との間の架け橋となり、コミュニケーションだけでなく日本での生活までをサポートする存在です。

その公文通訳から「ペルソナリダージ」という言葉を教えてもらいました。英訳すれば「パーソナリティ」。日本語では「個人、個性」を表すが、ポルトガル語では「臆することなく戦う気持ち、強い自信」という意味合いも加わるといいます。これは、フランサが日本人選手に対して、よく使うそうです。「ペルソナリダージが足りない!」と。

今度の6月9日アルディージャ戦。リーグ戦連敗でむかえたグランパス戦と、とても似通った状況です。吉田さんとフランサの目に、いまのレイソルはどう映っているのでしょう。前半戦残り5試合、レイソルらしいアグレッシブフットボールを取り戻すべく、今日もハードトレーニングに勤しんだ一日でした。

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