2008年3月10日

オータとオータニ

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

080309.jpg

担当:大重正人

「太田よ?、今日は得点王になれたのになぁ」。試合後のロッカールーム。太田選手のはにかんだ表情の見つめる石崎監督の広島弁はとても滑らかでした。キャンプでけが人が出て、ここ2年に比べると調整の進み具合は順調と言えるものではありませんでした。「あと2週間あったらなぁ。今からもう一回キャンプやりたいわ」。この2週間のトレーニング中、冗談ともにつかわない言葉が聞かれたのは事実。しかし先週、記者さんとの会話から出てきた、有森裕子さんの講演の話題。「やりたいことができなかったと思っても仕方がない。こういうときこそ、『あれはできた』、『これはやれた』と達成できただけを思い返して本番を迎えるんです」。

「けが人が戻ってこれた。ちばぎんカップではこのメンバーで90分間試合ができた」。木曜日のトレーニング前、監督の吹っ切れたような言葉が印象的でした。そして自分たちには、この2年間継続してきたプレッシングのベースがある。それを遺憾なく発揮した今日のジュビロ戦でした。開始早々から相手の自陣に押し込み、攻守の切り替えがすばらしく速いサッカー。ショートパスが自慢のジュビロが前半途中から最終ラインからFWへロングボールを蹴りこんできたのを見て、レイソルのペースであることは一目瞭然でした。

そんななか、大谷選手のFKに、太田選手が鋭く飛び出して先制ゴールが生まれたのです。ゴールした太田選手の喜びはもちろん、ハーフウェイラインぐらいのところで、ガッツポーズを繰り返し古賀選手と抱き合って喜びを爆発させた大谷選手の姿が遠くから目に飛び込みました。「試合前から二人で話をして狙ってはいたけど、あまりに狙い通り過ぎて」と囲み取材を終えた大谷キャプテンのほころぶ笑顔は充実感に満ち溢れていました。

前線で起点になった李選手、脅威の無回転ゴールのポポ選手、菅沼選手の思い切ったシュート、茂原選手は中央で基点となり、山根選手のボール奪取はまさに職人芸。右サイドを走りまくった藏川選手、古賀選手は相手のロングボールを跳ね返し続け、祐三選手はスピードあふれるカバーリングで相手のカウンターを阻止。南選手は最後方から大きな声でコーチングし、ピンチには見事なセービングで無失点の原動力となりました。最後を締めた近藤選手の守備、鈴木選手のドリブルはフィールドで一番のスピードを誇り、ファーストタッチのまたぎフェイントで沸かせた大津選手はいきなりデビューを果たしました。そしてチームを代表してメンバー入りした菅野、鎌田、石川、永井選手もベンチからチームを支えました。

レイソルは全員で戦う。サポーターの「柏バカ一代」の人文字はホームチームを勇気付け、アウェイチームから平常心を失わせたことでしょう。みんなで結束して戦う。UNION。あと52点。足元を見て、一歩ずつ断固たる決意で進んでいきましょう。今日は本当に応援ありがとうございました。

最後に、、、今日もお詫びとなってしまいました。バックスタンド側の年間シートのお客様から座席に置いてあるテンピュールクッションの問い合わせがありました。このクッションは、SD席、SF席の年間シート席のみ配置しており、それ以外の席種については設置しておりません。こちらの説明不足により、ML席などのお客様に混乱を招き、またそのご意見を受けて、設置エリア外の席にも試合途中から係員が誤ってクッションをお渡ししたことが更なる混乱を呼んでしまいましたこと、深くお詫び申し上げます。