2008年4月12日

戦い終えて

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担当:大重正人

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昨春のこの試合。2-0の完封で雨上がりの新横浜を気持ちよく帰ったことを思い出しました。今日見た夕焼けは、鮮やかな色として目に捉えることは残念ながらできませんでした。

マリノスの強さは、レイソルの選手・スタッフも去年からひしひしと感じていました。だからこそ、綿密な準備をして臨んだ。0-2というスコアは、現状の力の差といえるかもしれません。前線からの激しいプレッシング、シンプルなパスからの速攻。お互いがめざしているサッカーは似通っている部分がありますが、それをやり遂げたのはマリノスの方でした。

「……戦えなかったです」。大谷キャプテンの第一声でした。無念さ、悔しさをありありと感じさせる表情でした。そのあとに続いた言葉は「とても能力の高いマリノスの選手たちが、あれだけ厳しく戦っている中、自分たちは120%の力を出して初めて戦える相手なのに、それができなかった」。古賀選手は「自分たちには頑張ろうという気持ちはあったけど、チームとしてかみ合ってなかった」と振り返りました。

サッカーを精神論で語ることを是としない人もいるかもしれません。でも個の力で及ばないチームに対して、いい勝負をするには藏川選手が「マリノスとは個の力の差を感じたけど、レイソルは11人に戦うチームだから」と言ったように、チームとして気持ちをともにして戦うことが、最低限の心構えです。

今日も1人少なくなってから、2点目をとられて絶望的になりそうな中でも、選手たちは最後までファイティングスピリットを失うことはなかったと思います。大谷選手の「戦えなかった」というのも、その気持ちがないはずもなく、それをプレーの中で、チームとして表現できなかったというジレンマだったと思います。

「戦う気持ち」を言葉で表すことは陳腐でナンセンスかもしれませんが、「頑張る」では足らないのであれば、獰猛、相手に襲いかかるようなファイティングスピリットで、自分たちが絶対に勝つ!ボールは絶対に渡さない!勝利への荒々しい渇望をむき出しにして闘う。すぐ次の水曜にフロンターレ戦が控えています。ポポ選手が見せたゴールへの気迫、執念。これを勝利につなげるべく、月曜から新しい闘いへ。