2012年5月12日

ALL REYSOL

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担当:大重正人

広島戦からの1週間、チームにかかわる全員が大きな苦しみを味わっていました。まだ、すべてが拭われたわけではありません。ただ酒井選手の言葉どおり「この一勝でやっと一歩前に進めた」という試合になりました。

今日はリスクを考えながら、前半からDFラインがシンプルにフィードを狙い、そして田中、工藤の2トップら前線が身体を張って競る。その次です。「今日はセカンドボールを拾えた」。全員の共通意識として、こぼれ球への反応、そして球際で競り勝つこと。これが徹底されていました。また選手たちの絶妙な距離感が保たれ、奪われたところでの守備への切り替えも早かった。前半のシュート数は9対1、後半は11対5。内容と結果が伴った、久しぶりの快勝となりました。

それでも、打てども打てども決まらない時間帯が続きました。正直、見ていてフロンターレのカウンターが怖かった。そこで踏ん張り続けた守備陣の奮闘、GK稲田選手の好セーブ。後半18分、酒井選手のクロスは態勢が崩れて強引にも見えたし、角度のないところからでも田中選手がシュートを放ち、そして工藤選手が相手GKとの混戦から押しこむ。泥臭さやひたむきさがあったからこそのゴールでした。

ゴールを奪っても、レイソルには課題を突きつけられていました。ゴール直後の失点はもう繰り返してはいけない。稲田選手は振り返ります。「相手は反撃しようと勢いが出る。だからドゥーさんやタニさんとコミュニケーションをとって、割り切ってシンプルなプレーを心掛けた」。2点目が取れそうで取れない、また我慢の時間。最終ラインの奮闘だけではなく、田中選手やレアンドロ選手が最終ラインでクロスをブロックするなど、非常に高い意識が90分保たれていました。

等々力のスタンドには、今日もレイソルイエローのサポーター、横断幕でいっぱいでした。「アウェイに応援に行こう!」とサポーター有志の皆さんの呼びかけ、それに応えたみなさんの応援は今日も心地よく、心強かったです。本当にありがとうございました!しかし、その応援に火を付けた影の功労者がまだいます!

試合終了後、クドーの音頭で始まったレッツゴーカシワ。実はその約3時間前にも、ゴール裏から盛大な応援歌が等々力に響きました。トップチームの前座試合として、レイソルU-14vsフロンターレU-14のゲームが行われ、レイソルU-14が見事2-0の快勝をおさめたのです。ピッチを広く使いながら、丁寧にボールをつなぎ、見つけ出したスペースへどんどん飛び出していく。レイソルアカデミー伝統の美しいフットボールに、ゴール裏からレッツゴーカシワの大祝福が贈られたのです。この快勝が、トップチームの勝利への流れを作ってくれたのは間違いありません。選手、スタッフ、サポーターに加え、アカデミーまで。今日は「ALL REYSOL」でつかみとった勝利です。

トップの選手たちは、勝利の余韻もそこそこに、すでに次なる舞台へ出発しました。今夜日本を飛び立ち韓国へ。15日火曜日のACL全北現代戦が待っています。悲願の決勝トーナメント進出へ、ただ勝利だけをめざして戦う予選最終節。選手たちを信じ、また共に闘いましょう!

※最後に、明日日曜日に予定されていた日立台でのトレーニングは「オフ」となりましたのでお知らせいたします