2009年11月20日

願いは叶うもの

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担当:河原 正明

11月のある日の午後、私宛に一本の電話がかかってきました。「河原さん、やりました!おかげさまで優勝しましたよ」。受話器の向こう側で弾んだ声の主は、鎌ケ谷市立西部小学校の教頭先生でした。

話は7月に遡ります。「小学校のサッカークラブチームに指導をしていただけませんか?」という一本の電話から始まったこの話。広報日記 にも書きましたが、夏休み中の8月5日、池田・秋谷両コーチとともに同校を訪問し、コーチによる特別指導を行いました。

「僕たちは市内のサッカー大会で今年は優勝したいんです!」

2年連続市内学校対抗のサッカー大会で準優勝に終わっていたイレブンの強い気持ちが、学校の先生を動かし、レイソルのコーチを動かしました。スクールそのものも、目的を持って臨んだ児童たちですから傍で見ていて短い時間でも素晴らしい意識の高さがもたらす「成長」を感じることができるものでした。「絶対に優勝するんだ」・・・この強い気持ちを持ち続け、その後も大会目指して夏休み中関係なく日々練習に励んだそうです。

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指導の効果は結果となって表れましたが、「実は子どもたちはもちろんですが、コーチや先生の意識のほうが大きく変わったのですよ」とは飯田教頭。
それは目の前で見た指導、特に「褒めながら励ましながら練習を進める姿を勉強したので、その考えで子どもたちに指導するようになった」という答えがコーチから返ってきたのは教頭先生にとっても新鮮な変化だったそうです。
 練習メニューにも変化があり、例えば両サイドのポストからクロスしてボールを出し、シュートする練習や、攻撃と守備の切り替えを意識したミニゲームを日頃から取り入れたこと。さらには雨天時には、コーンやラダーを使い室内で練習を行ったそうです。

そして迎えた10月14日。昨年まで2年連続準優勝だった西部小イレブンは見事に優勝を果たしました。
自ら壁を破り、掴んだ勝利。
「レイソルのコーチに教えてもらったからですよ」いいえ、柏レイソルはほんの少しのお手伝いをしただけです。そこで得た「気付き」を大切に育てたコーチや子供たちを始めとする鎌ケ谷西部小学校全員の力の結晶があったからこそ、栄冠を手にすることができたのです。
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柏レイソルのトップチームも、きっと鎌ケ谷西部小イレブン同様に強い気持ちを持って、同様に自らで壁を破り、勝利を掴むことで新たな可能性を得ることができるはず。小学生に教えられました。

先ほどクラブハウスをトップチームの選手を乗せたクラブバスが出発しました。また明日はバスツアーやその他大勢のサポーターが新潟までお越しいただけるとのことで、感謝申し上げます。信じる力を結果に。どうぞ選手たちを勇気付けるべく、日立台と変わらぬ応援をお願いいたします!

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2009年11月20日

サッカーの魅力

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担当:石本瑞奈

今日は非公開練習の2日目。練習が始まる頃から雨が降り出してきました。さらにじっとしていると気温の低さも感じます。
そんななかで行われた練習は、前日に続き、実践的なものとなりました。

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ネルシーニョ監督は、ピッチの上で動きながら、いいタイミングで選手たちに指示を与え続けていました。試合までに、今伝えなければならないことをしっかりと伝える。そしていい動きをした選手には、監督だけではなく、コーチ陣からも「ナイスプレー!」の声がしきりに飛んでいました。

新潟戦まであと2日。いい仕上がりで、いいイメージで戦いに臨めると思います。

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そして今日は、職業体験実習で松戸市の新松戸南中学校の生徒さんたちが来ていました。天気が良ければ、午後から行われるサッカースクールの準備など、いろいろ仕事があったのですが、あいにくの雨となり、急遽予定が変更になりました。

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まずは室内で、ユースの選手たちの練習着などを整頓。そのあとは近藤トレーナーから、テーピングの巻き方の説明を受けました。
近藤トレーナーは、レイソルユース出身で、ケガをした時に治療してくれたトレーナーの仕事を見て、「こういう仕事があるんだ」と思い、自分もトレーナーを目指したという経緯を持っています。実はその時治療してくれたトレーナーは、今もレイソルのトップチームで仕事をしている神田トレーナーです。
人生の選択は、何がきっかけで決まるか、本当に分かりません。もし、大きなケガをしなかったら、違う職業を選んでいたかもしれませんから。
今回、近藤トレーナーが教えたのは、トップチームの選手たちが練習前に行っているテーピングの巻き方です。テーピングは目的によって、いろいろなやり方があります。そういうことを知ったのも、おそらく初めてだと思います。生徒の皆さんは「いろいろ勉強になりました」とのこと。もしかしたらこの中の誰かが、将来トレーナーになっているかもしれません。

そして、今日はもうひとつ。
夜7時から、待望の「Gentlemenサッカースクール」が開催されました。夏休みに行われたスクールが「レディースサッカースクール」と「中学生サッカースクール」だったので、成人男性を対象としたものは初めてです。今回は全部で3日間行われる予定で、今日はその初日でした。あらかじめ申込書を見ると、25歳?58歳と、かなりいろいろな世代が集まっている感じがしました。

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集まった人数はおよそ30人。半分はサッカー経験者で、半分はサッカー未経験者です。
まずは開催の挨拶。指導したのはレイソルアカデミーの池田コーチ、増本コーチ、平山コーチ、途中から酒井コーチの面々でしたが、代表で増本コーチの「皆さん、ケガのないように楽しんでください」という言葉で始まりました。

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いつもレイソルを支えて下さっている、柏市役所の方々も駆けつけて下さいました。7月末に行われたスクールは「レディース」だったため参加できず、今回を楽しみにしていたそうです。

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私は7月末に行われた「レディースサッカースクール」に参加したのですが、その時と、メニューは違いますが、体を動かすことが「楽しい」と思えるような動きから始まるところは同じでした。
今回は、知らない人とペアを組んで、お互いに名前を覚えたり、同じ血液型の人たちで集まったり、同じ誕生月の人とひとかたまりになったり。ほとんどが初対面なので、お互いに声を掛け合って、コミュニケーションを取っていくうちに、みんな楽しそうな声を出すようになって、表情もほぐれて生き生きとしていくんですよね。それを見ているのが楽しかったです。

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最初は遊びのような動きから入って、でもお互いにコミュニケーションを取らないと成立しない動きを必ず入れて、慣れてきたらボールを使って・・・と段階を踏んでいき、最後は4つのグループに分かれてミニゲームをしました。

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4チームということで、準決勝2試合。そしてそれぞれ勝った方が決勝戦、負けた方が3位決定戦へ。「ケガをしないように」という最初の説明がどこかに飛んでいったかのような必死のプレーがあちこちで見られました。そして、いいプレーにはみんなで「ナイスプレー!」と言う声が飛び、失敗しても「次だよ次!」という感じで、みんなで助け合ってゲームをしていました。知り合ってわずか1時間の人たちとは思えない雰囲気でした。
結果的に、必死にやったからこそ「楽しい」と感じたのでしょう。終わったあとにお話を聞くと、「来てよかったです。次の回も楽しみです」と笑顔で答えてくれました。

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もちろん、準備運動もしっかりやりましたし、終わったあともクールダウン、ストレッチを入念にやり、ケガ人はゼロ。スタッフに聞くと、軽症とはいえケガをしたのは7月の私だけとのことで、少し申し訳ないような・・・。でも、参加してくださった皆さんがケガなく楽しい思いで家路につかれたのは、本当によかったと思います。
現場を仕切った増本コーチも、「お一人で参加している方が多く、そうなると、ほぼ全員が初対面ということになるので、少しでも皆さんがオープンマインドになれるように、メニューを考えました。いざ始まってみると、皆さんの表情がとても楽しそうだったので、こちらも嬉しかったです。あと2回、もっと楽しんでもらえるようにこちらも頑張ります」と手応えを感じていました。

残り2回は12月3日と17日に開催されます。また、今回参加できなかった方も、ご要望が多かった場合、次の開催も検討されると思いますので、その際はぜひ一度、ご参加ください。「ああ、サッカーっていいなあ」と思える瞬間があるはずです。
プロのトップチームで生活をかけて、人に魅せるサッカーをするのもひとつ。そして、プロはおろか、経験したことのない人でも、その人なりの「サッカーの楽しみ方」がある。サッカー未経験者の私が、サッカースクールを通じて、つくづく実感しています。

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