2012年11月21日

あきらめない

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担当:河原 正明

 今日の午後、流山市立長崎小学校で学校訪問「レイソルしま専科」が開催されました。今回の参加選手はチーム最年長の安 英学選手、そして流山、といったらご当地出身のわれらがキャプテン・大谷秀和選手は外せないですね。
 そしてさらに秋谷スクールコーチも参加。実はこの長崎小は秋谷コーチの母校でもあるのです。そのことを良く知るPTAの方からの熱いラブコールを受けて「レイソルトーク」にも挑戦。午後2時に安 英学選手と大谷選手、それぞれの応援歌に導かれ体育館に入場しました。

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 トップバッターは安 英学選手。澤選手に負けず劣らずにこれまでに様々な経験をしてきたヨンハ選手。なにより現在、レイソル所属の現役選手では唯一「FIFAワールドカップ 南アフリカ大会」に出場した経歴の持ち主です。
 サッカー漬けだった小?中学校、そして高校時代。実は高校卒業前、就職を考えて一時はサッカーをあきらめていたいたヨンハ。正月に親戚が集まった席でいとこから「本当はサッカーがやりたいんだろ?自分の人生、後悔はするな。俺はやりたいことをやらずに今でも後悔している。ヨンハには同じ思いはしてほしくない。今からでもプロになるために一生懸命やってみろ!」と諭され、号泣したそうです。「サッカーができる、サッカーをしたい」という答えが見つかってからも努力をし続けて、そして大学卒業後にアルビレックス新潟でプロ選手となりました。
 クラブハウスに帰ってきてから「お昼ごはんでちょっと眠そうな子もいたので(笑)、目が覚めるような話をしてきましたよ!」といたずらっぽく笑っていましたが、自らの軌跡を一言一言思いをこめて話す姿に寝た子も起きたことでしょう。
 
 続いてはキャプテン。実は今回招聘してくださった6年生を受け持つ先生は、大谷選手が西初石中時代の美術の先生!そんな偶然から話はスタート。
 中学時代にJr.ユースでスタートしたレイソル人生。ユース時代の高校3年生にはトップチームに練習参加をするようになりました。練習で対峙したのは明神選手(現:G大阪)や玉田選手(現:名古屋)といった代表クラスの選手たち。その時に将来の夢が「プロ選手になりたい」から「プロ選手に絶対になる」と変わりました。そしてプロ入り。両親がすごく喜んでくれたのが嬉しかったそうです。プロ入り後も決して順調なだけのサッカー人生ではありません。J2降格を2度体験しましたが、昨年にJ1で優勝することができました。最後に「ACLで優勝してアジアチャンピオンとしてFCWCに出場すること」と今の新たな夢を披露してくれました。

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 そして最後は秋谷コーチ。冒頭、自分が八木幼稚園から長崎小、そして八木中学校と今日参加した在校生のほとんどと同じ歩みをしてきたというツカミで、一気に子どもたちの心を掴みます。流山でサッカー選手を目指していましたが、「サッカー選手をあきらめたのは隣の選手がいたからです(笑)」と隣の大谷選手を指差します。「大谷選手は当時から本当に上手かった!」その後スポーツの専門学校に進学、2007年から縁あって柏レイソルのスクールコーチを務めています。
 「夢は簡単に叶わないものです」とは秋谷コーチ。しかし「ダメと思わずに悩んで、考えて次の夢を見つけることもできる。だからみんなもたくさん考えてほしい」。同じ年の二人が紆余曲折を経て揃って地元の学校を訪れる。当時は考えられなかったことでしょうが、3人に共通しているのは「あきらめていない」こと。夢を持ち、叶え、あるいは変え、そして次の夢に向かう。3人のメッセージはきっと子どもたちにも理解できたと思いますし、レイソルの選手、スタッフとしても現在進行形でなくてはならないことでもあります。

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 最後に全員で記念撮影を。「僕も学生時代にJリーガーが学校訪問してくれたことを今でも良く覚えていますよ!」とヨンハ選手。だからきっと、長崎小の児童たちもプロ選手の発する言葉に勇気付けられただけでなく、今日のことを忘れないでしょう。

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 さて、トップチームは明日は非公開練習となります。そして土曜日にはヴィッセル神戸との今季最後のリーグ戦ホームゲーム。我々の誰一人もACL出場圏である3位をあきらめてはいません。チケットもレイソル応援席は柏熱地帯を除く指定席は残り少なくなっています。土曜日は雨も上がる予報です。ぜひスタジアムで今シーズンの集大成となる試合を見届けてください!