2016年2月27日

開幕惜敗

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担当:大重正人

ついに迎えた2016シーズンの開幕戦!昨季ステージ王者の浦和レッズが相手で、チケットは完売。青空と太陽が広がる日立台と、最高のシチュエーションで迎えられたこの日。開場前から新しい応援歌の音声がスタジアムの中にまで届き、開場を待っている皆さんの耳と頭にしっかりと刷り込まれた歌声が、ウォームアップのスタートから全開で響き渡りました。そして何より度肝を抜かれたのが、新しいビッグフラッグでした。今季からチームスローガンにもなっている「柏から世界へ」の力強い太文字、レイソルのエンブレムと日の丸が柏熱地帯の2階席を覆いつくし、メディアの方からも歓声が上がっていました。

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メンデス監督率いる新しいレイソルが、強豪のレッズ相手にどれだけの戦いを見せてくれるのか。その期待感に後押しされ、レイソルの選手たちが日立台のピッチを駆け、相手との肉弾戦にも一歩も引かず、やや押し込まれる時間もありましたが、選手たちは強く激しく戦い続けました。

しかし0-0で迎えた後半立ち上がりに、相手シュートをGK中村航輔選手が反応よくはじきますが、これを詰められて先制を許してしまいます。ここですぐさまメンデス監督が動き、前線に田中順也選手を投入すると、レイソルの攻勢が強まり、迎えた64分。GK中村選手のスローから、右サイドバック・伊東選手のドリブル突破。この日一番スタジアムを沸かせたであろう、彼のスピードあふれるドリブルはこれからもレイソルの大きな武器となるでしょう。

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ディエゴオリヴェイラ選手の仕掛け、ペナルティーエリアで相手2人のマークをものともせず、大きな切り返しからのシュート!GKがブロックしたところを茨田選手がシュートし、さらにこぼれ球を大谷選手が左足で押し込んで同点ゴール。今日、初めて我が子を抱いて試合入場したこの日、大きなゴールになりました。

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そして65分、山中亮輔選手を投入されると、試合が一気にレイソルペースに。左サイドでボールを受けると、迷いなくドリブルでしかけ、クロスや思い切りよいシュートでゴールに迫ります。そして69分、自陣の増嶋選手のナイスカットから、秋野→大谷→田中と前線へ送り、これを左サイドから山中選手が猛然と追い越します。ドリブルからの強烈シュートをGK西川選手が弾いて右サイドへこぼれます。

これに大津選手が追い付いてさらに波状攻撃。左足のクロスにフリーとなった山中選手が渾身のヘッド。これがクロスバーに直撃し、こぼれ球をさらに秋野選手が頭で飛び込みますが、シュートはわずかに上。この日の日立台、最高潮のシーンでしたが、「レイソルペースの時だったので、あれは決めないといけない所だった」と秋野選手も悔しがり、90分終わって振り返ってみても勝負の大きな分水嶺でした。

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CKから勝ち越し点を許し、1-2。「追いついた後はどっちに転んでもおかしくない試合だった。ただこの日立台の雰囲気と場所にこれだけのサポーターの人達が来てくれていた中で勝ちきれなったのは、今の自分たちの力」。大谷選手はサポーターのすばらしい応援に感謝するとともに、期待に応えられず、チームとして及ばなかった悔しさを身体全体で震わせました。

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日本での公式戦初采配となったメンデス監督の会見コメントです。
「交代の選手が入ってからはさらに良くなったと見ています。山中のポジショニングがわれわれのトランジション(切り替え)、攻撃に出るタイミングで非常に有効で、相手のゴール前まで早くボールを持っていくことができたと思います。ボールが行ったり来たりを繰り返していたので、前線でボールをキープしてほしいという狙いを持って田中を投入しました。彼が前線でタメを作ってくれることで後ろからカウンターに出やすくなるだろうと。確かに後半になってからチームも非常に良くなったと思いますし、1対1に追いついてあわよくば逆転できるのではないかという流れまで持っていくことはできました。両サイドからの素早い崩しから相手のゴール前まで素早くボールを運ぶのが、われわれがこれまで取り組んできたことでしたので。しかし残念ながら個人的な対応に支障を来してしまったことが、1対2という結果になったと思います。

チームとしては守備の部分がしっかりできたと思いますし、トランジション、守備から攻撃のカウンターの部分もうまく機能したと思います。今日の選手たちの取り組みには私自身ポジティブに捉えています。 残念なのは非常に素晴らしい歓迎の雰囲気を作ってくれたサポーターに勝利を届けることができなかったことです。確かに勝利という形で結果を残せなかったところでサポーターの皆さんにご満足いただけなかったと思いますが、グラウンドの中で選手たちが一生懸命戦ってくれた姿勢は伝わっていたと思います。もちろん悲しい、つらい思いは当然あるのですが、また次の試合に向けてしっかり準備をしていかなければなりません。良くなかったところとはしっかりと次節に向けて修正し、良かった部分は継続していきたいと思います」

日本代表経験者が並ぶ浦和に対して先行されながらも、追い付き、あと一歩で逆転という土俵際まで追い詰めるなど、新しいレイソルの力を見せた時間帯もありましたが、最後勝ち切る強さが、相手にあって、今のレイソルには一歩足らなかった。彼らの試合後の姿から、大きな大きな悔しさが沸き出ていましたが、これを次につなげ、次こそ勝利をつかみ、届けてほしい。

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晴れやかな開幕戦にすることはできませんでしたが、これがまず最初の一歩。力強い日立台のサポーターが選手たちにはついています。また来週はアウェイの大宮戦、NACK5スタジアムで今季初勝利を懸け、全力で戦います。今日のすばらしいスタジアムの雰囲気、応援をいただき、誠にありがとうございました。今年も1年間、どうぞよろしくお願いいたします。

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