2009年12月 5日

一年間ご声援ありがとうございました

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担当:河原 正明

「どうしても勝ちたい試合だった」試合後重い口を開いた大谷選手。
ただの34分の1ではなくいろんな重みが含まれていた今日のゲーム。結果は後半の猛追も残念ながら一歩追いつくことが出来ず、日立台に今季最後の喜びをもたらすことはできませんでした。サポーターの皆様、今日もご声援、そして一年間のご声援本当にありがとうございました。厚く御礼申し上げます。

予想以上の激しい雨が降り出した試合前から声の限りの声援を送り続け選手を鼓舞する。そして試合になればそれ以上の声が日立台中を駆け巡っていました。特に選手入場前の静謐な時間、そして場面転換してキックオフ直後の迫力ある第一声、まさに「総攻撃!」の合図にゾクッとくる凄みを感じました。
 
「勝って送り出してあげたかった」ロッカールームに引き上げてきた主将の目は真っ赤でした。
雨に濡れるスタジアムで大勢の皆さんに見送られる選手たち。残念ながら記者会見を終えて、わずかに南選手の言葉しか聞くことが出来なかったのですが、万雷の拍手の中で見送られていく選手たち。

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ハモン、ありがとう。慣れない日本での生活にも弱音を吐かずに練習から懸命に取り組んでいましたね。デビュー戦となった練習試合 東農大戦、前半だけで7得点には本当に衝撃を受けました。頭で足で、次々にゴールを決める。あの日はゴール裏で写真を撮っていたのですが、相手GKは途中で帰りたそうだった。願わくばトップチームでもハモンのゴールを見たかったよ!

ヤナギ、ありがとう。10歳からレイソル一筋、クラブ初のU-10からの昇格者。後輩はあなたが平山選手を目標にしていたように、あなたのようにプロになりたいと背中を追ってきました。2005年リーグ最終戦、打ちひしがれたチームの中で、あなたがピッチに飛び出てきた時にはなんともいえない希望の灯を見出した気持ちでした。何度もケガに悩まされ、思い切りプレーできない日々に悩みましたが、まだ22歳。まだまだやれるはず。ガンバレ!

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ポポ、ありがとう。レイソルはあなたの右足に何度救われたことでしょうか。強烈なシュートはもちろん、昨年の天皇杯 対京都戦、試合後に相手GKの水谷選手が「あれは無理」と白旗を上げたテクニカルなFKも魅力でしたね。相手選手をなぎ倒さんばかりの凶悪なフリーキックを狙う時の表情と、愛息ミゲルちゃんと練習場で遊ぶ時の穏やかな表情のギャップ。そういえば「地震がコワイ」おちゃめな一面もありました。また地球のどこかでその右足がうなりを上げる日を期待しています。

次郎、ありがとう。残念ながら来場も叶わなかったのですが、今日と同じような寒雨に震えた昨年の札幌戦、渾身のヘッドをレイソルサポーターが待つゴールに叩き込んだ時、日立台から興奮と共に湯気が立ったことを今でも忘れないよ。「試合に出られなくてつまらない」とハッキリとした口調で主張する気の強さを持つ一方、今季途中からは選手会長を務め、また多くの後輩選手が慕う面倒見の良い先輩でもありましたね。「好きだからこそ負けない、あきらめないことが大事」いつも自身が大切にしている言葉でした。これからもそれを忘れずにチャレンジしてください。

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巌、苦しい2006年にやってきて、レイソルを助けてくれました。職人芸と言える「たこ焼き」ボール奪取に、スーパーゴール。2007年新潟戦での得点は、ゴールまでのお膳立ても、シュートコースも完璧な一撃でした。
一方では取材嫌いで、歴代の広報はみんな泣かされました(苦笑)。「俺が出て勝った時は更新するよ」というブログを楽しみにしていたサポーターも本当に多かったと思います。昨日の練習後、ボールが見えなくなるまでスタッフたちとボール回しをして「こんなに真っ暗になるまでサッカーをしたのは高校生以来かな」と心底楽しそうな笑顔で話してくれたのが何とも胸に響きました。
今日も最後の場内一周の途中で川崎サポーターからもエールを贈られ「俺、愛されてるわ(笑)!」と笑っていましたが、両チームから一番の拍手が起きたのは巌ならでは。あとはさっきもお願いしたけどブログ更新してね!

そして雄太。「柏の子供は雄太の背中を見て育つ」。けだし名言のゲーフラに、「太陽にほえろ」のテーマ曲。
サポーターから愛されて愛されての12年間でした。2006年J2第49節 ベガルタ仙台戦。ボルジェス選手のPKで絶体絶命のピンチ、コースを読んでセーブした時の鬼気迫る表情は思い出すと今でもゾクゾクします。

「12年間、成人式も結婚も、家族もみんなレイソルでのこと。人生の1/3以上がレイソルですから。このチームで優勝争いに降格に昇格、良い経験をさせてもらいました。みんなに良くしてもらって、本当に周りの人のおかげで成長できたことに感謝します。残念ながら来年は力になってJ1に上げることはできないけど、一年でJ1に復帰することを祈っています」。雄太からこんな話を聞く日がくるとは思わなかった。でも次に会う時は、敵としてピッチの最後尾で味方を大声で鼓舞する雄太の勇姿を見る時。その時を楽しみにしています。本当にありがとう。

さて最後に、本日の試合でのレフリングに関して、既に多くの方からメールやご意見をいただいております。
クラブでは試合後すぐにマッチコミッショナーに質問をしており、また近日中に質問状をJリーグに提出します。試合結果は覆らないのですが、しかるべき対応はいたします。

なお、明日は午前練習のみとなります。ご見学は可能ですが、ユースの試合がありますので駐車場のご利用はできませんのでご注意願います。少し後味が悪くなりましたがこれにて失礼します。

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2009年12月 5日

最後は笑って

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担当:大重正人

「相手は優勝が懸かっている。でもウチだってサポーターのためっていう、すごくデカイものが懸かっているんです」。杉山選手はフロンターレ戦に向けて、並々ならぬ決意を話していました。どんなに苦しい1年だったとしても、サポーターの皆さんの温かく熱い応援の気持ちをひしひしと感じ、最後の最後に少しでも恩返ししたいと意気込む2009最終戦です。

そして、レイソルを去る仲間のためにも。大谷選手が答えました。「この時期はプロとして仕方ないところもあるけど、僕自身もショックがありました。特に南さんは、僕がユースの時から正GKで、本当に長い間お世話になってきた人です。南さんのあとでキャプテンをやるようになって、南さんが見えないところでいろいろ支えてくれたから、僕はキャプテンをやってこれた。最後は勝って、みんなで笑って送り出したい」

今日は初冬の平日にもかかわらず、ものすごく多くのサポーターの方が来られました。山根選手、ポポ選手、南選手、鎌田選手、柳澤選手、ハモン選手。最後に一目会いたいという思いで、あっという間に夕日が沈んでしまうまで、待ち続けてくれました。

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鎌田選手は練習前に体調不良を感じ、検査したところインフルエンザ感染が判明しました。明日の試合後セレモニーでは、6選手がそれぞれ挨拶をする予定でしたが、鎌田選手は自宅で静養するよりほかありません。実家に戻る前、場内に流れるはずだった彼のあいさつを聞くため、最後に会うことができました。「最後の最後にこんなことになってしまって、とても残念です。昨日、イシ(石川直樹選手)が連絡をくれて、すごく嬉しかったです」。プロである以上、出場機会を求めて旅立った仲間。同じような立場だからこそ、分かり合えるものがあるはずです。マスク姿で顔が半分隠れていたけど、いろいろな無念さが透けて見えるようで、何とも言えない気持ちでした。

練習を終えた南選手が、報道陣から囲まれました。いろんな思いがあるでしょうが、努めて明るく自然に。いい時も悪い時も、レイソル激動の12年間を乗り越えてきた彼は、今日も強かった。
「今回のことは、まず最初に自分の言葉で伝えたかった。だからチームにお願いしました。せっかくブログ始めたんで。それまではみんなに自分の思いを伝えられなかったから、ブログをやって良かったです。みなさんからのコメント数がすごくて、素直に嬉しかった。ここで12年やったことが間違いではなかったと思えました。特に嬉しかったのは、レイソルの南じゃなくなっても、応援してくれるというコメントが多かったことです。どこにいても応援してくれるというのは、本当にありがたいです。


なかにはレイソルのファンをやめると書いた人もいたけど、これからもレイソルも応援して欲しいです。僕は大好きなクラブだから。いつか、どんな形になるかは分からないけれど、また戻ってきたいと思っています。

サポーターのみなさんは、どんな試合でもずっと応援してくれました。苦しい時も背中を押してくれました。レイソルはサポーターあってのチームだから。特に2005年に降格して、2006年に変わったと思います。チームもサポーターも変わった。結果はこうなった(また降格してしまった)けれど、サポーターは変わらず、この雰囲気でいてほしいです。自分はまた、この日立台で、サポーターを背に試合をしたいと思っています。

自分は若い選手に何か言えるような立場じゃないけど、みんなブレずに続けて欲しい。たとえば大津も、このままいけばA代表に近いレベルにあると思うから、順調に伸びていって欲しい。そして、いつか一緒にやる時に、お互いに成長していたい」

2007年の1月、初めて広報としてレイソルに来て、選手に会った始動日。集合写真を撮るため、列になろうとしている輪の中からひとり、こちらへ歩み寄って「南です。よろしくお願いします」とあいさつしてくれたこと。これまでレイソルのゴールに浴びせられたシュートを何本も防いできた大きな手でがっちり握手してくれたこと。普通のあいさつかもしれないけど、絶対に忘れません。

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「勝って、笑って送り出そう!」
これが最終戦の合言葉。明日も最高最強の応援を待っています!


担当:河原正明

最後に皆様にお知らせがございます。
過日、一部新聞紙上での弊クラブに関する記事で、サポーターの皆様に混乱を与える報道がありました。このような適切でない表現については、非常に遺憾です。
サポーターの皆様におかれましては、ご心配とご迷惑をおかけしました。