2009年8月 5日

願いを叶えに

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担当:河原 正明

朝8時出社。すぐに黄色いレイソルカーに乗って出発。目指すは鎌ヶ谷市。
今日は「レイソルしま専科」番外編として、レイソルアカデミーの池田コーチ・秋谷コーチとともに鎌ヶ谷市立西部小学校を訪問しました。それはある「願い」を叶えるお手伝いをするためにです。

いつもの「レイソルしま専科」では、キャリア教育のひとつとして選手が体験談を話したり、またサッカーに親しむ目的でコーチが学年単位、ある時は学校全体でサッカー教室を開催します。しかし、今回のリクエストは「小学校のサッカークラブ」でサッカーを教えて欲しいというものでした。
このお話を聞いたとき、正直、戸惑いがありました。今まで学校単位での教室はあるものの、一クラブへの個別指導はしていないいこと。それから子供たち自身が希望していることなのか?正直判りかねていました。しかし、教室冒頭に聞いた児童代表の一言で、自分の考えの浅はかさに気付かされるのです。

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「僕たちは市内のサッカー大会で去年も、おととしも準優勝です。でも、今年は優勝したいんです。だから今日はよろしくお願いします」


この言葉と、その真剣な眼差しにガツンとやられました。コーチも、私も。

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するとすぐさま校庭で、両コーチはしっかりと子供たちの想いを受けて、形にしていきます。実はメニューは大まかにしか決まっていなく、「実際に子供たちのレベルを見てから決めよう」というものでした。

教室はウォーミングアップから始まりましたが、今日は全てがレイソル流。例えばミニハードルを使ったステップ。秋谷コーチは「早くではなく、カッコ良くやろう!カッコ良くというのは、背筋を伸ばして、しっかりと腕を振ってモモを上げることだよ」と具体的な指示を出します。

どの子たちも普段とは違うメニューに新鮮さと驚きを見せつつも、コーチに負けじと喰らい付いていきます。
それにコーチたちも呼応して「そこ!しっかり腕を振って!」「もっと高くモモがあがるはずだよ!」といつもの「しま専科」よりも指導する声のヴォルテージが高くなっていきます。
すると今度はそれまでややおとなしく、コーチとも距離を置いていたかに見えた子供たちからも自然と声が出てきます。そしてさらには子供たちが互いに声を掛け合って、一人がうまくできると「コツ」を教えあって、みんなが自然と出来るようになっていくのです。

「あとひとつ上を目指して」。見ていてなんとも言えない、忘れかけていた高揚感があふれてくるのでした。

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「いつもよりみんな真剣に取り組んでいますよ」とは飯田教頭先生。元々クラブ活動が盛んな西部小学校、さらには熱心な先生がコーチとして3人もいる環境です。彼らはそれだけに「負けたくない」気持ちが一段と強いようです。やはり目的を持って取り組もうとする子供たちからは、短い時間でも「成長」を感じることができました。

最近は「(ユースを含めた)Jクラブのサッカー」ばかりを観ていた自分にとっては、土のグラウンドで汗にまみれて一つのボールを追いかけるその姿に、改めてスポーツの、サッカーが持つ素晴らしさ・原点を見たように感じます。
約2時間と短い時間でしたが、今日のトレーニングが夏の思い出に、そして西部小イレブンがこれから行われる大会で目標を果たせることを願っています。今日はありがとうございました。


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「願い」といえば、先日の神戸戦では、7月に比嘉選手・工藤選手とともに「レイソルしま専科」が訪問しました柏市立手賀西小学校・手賀東小学校の生徒さんから大きな「千羽鶴」をいただきました。「頑張れレイソル」の願いとともに。プレゼントをありがとうございました。今度は我々がその願いを自らで叶える番です。
今日はこの辺で。では。