2007年3月 8日

大谷くん、母校へ帰る

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担当:大重 正人
来たる広島戦を前にした最後の本格的練習。今日は李忠成選手のU-22日本代表選出のリリースもあり、いつもより多目の報道陣。千葉テレビ「ライジングレイソル」の木村雅子さんも取材に訪れ、にぎやかな練習グラウンドとなりました。

その午前練習中、フロント事務室では緊急の打ち合わせが…。今日の学校訪問に帯同する予定のスタッフが体調を崩し、横井広報も広島遠征に備えて自宅静養との報。しかし学校側との窓口や司会を務める横井広報不在ではどうにもならない…。結局日立台までやってきましたが、試合を控える選手の身になにかあっては、ということで、大重がまたもスーパーサブで帯同することになりました。

この日の来訪者は、大谷秀和選手。ホームタウンの流山市出身で、母校の西初石中学校を訪れました。黄色いレイソルカーの助手席に大谷選手を乗せて、いざ出発!しかし選手を乗せて運転するのは初めてのことで、大事な身を預かっているわけですから、すごく緊張しました。ただ大谷選手と会話するうちにリラックスもできましたし、的確なナビゲーションで時間通りに、西初石中に到着できました。(大谷くん、本当にありがとう!)

到着して校長室に招き入れられた私たちを待っていたのは、おいしそうな給食でした。メニューは、トマトスパゲティ、野菜スープ、アップルパイ、フルーツ、牛乳。大谷選手は8年ぶり、大重に至っては15年ぶりとなる中学校ランチは大変懐かしく、「これ、うまいっすねぇ」と連発する大谷選手と一緒に舌鼓を打ちました。

給食中に、学校側の窓口となった宮本先生(平川テクニカルスタッフの恩師でもあります)から、イベント進行の説明が。その綿密なる準備にこちら2人はビックリでした。

「道徳」の授業として体育館に集まった生徒達は、先生の話のあと、授業の主旨となるスライドを見せられます。そのうち、「西初石中出身のJリーガーは?」というクイズとなり、大谷選手のプロフィールやプロ顔負けの編集が施された昨年札幌戦の大谷選手ゴールムービーを上映。そして、体育館の照明が落とされて、出入り口にスポットライトが!その先にはサプライズゲスト……大谷選手の入場です!宮本先生の名プロデュースは完璧で、生徒たちは大興奮でした!

大谷選手の講演のテーマは「夢」でした。中学校時代は毎日学校を終えた後にレイソルユースの練習に通い、サッカーに明け暮れたこと。できるだけ早くそれぞれ自分の夢をもつことの大切さ。「勉強はできなかったけど…」と笑いも交えながら、生徒たちは自然と話に引き込まれて、25分間の講演は終わりました。行きの車中で「人前で話すことはすごく自分の為になるんですよ」と話し、人を引きつける落ち着いた口調の若者に、とても22歳とは思えない深みを感じました。

質疑応答では、大谷選手も予想していたという「彼女はいますか?」という質問に苦笑い。「尊敬する選手は?」という質問には、ユースからの先輩である明神選手(現ガンバ)の名前を挙げ、背番号7を受け継いだ話を披露。イベント後には、「1年から3年まで全部3組だったんですよ」という教室を回り、ふたたび騒然とする生徒たちに笑顔で手を振り、ひとりひとり丁寧にサインを書いていました。「いやあ、懐かしいっすね」と思い出の学び舎を回る大谷選手の横顔は、今度は少年のような表情に変わっていました。

大谷選手、そして一広報のわたくしまで、あれほどまでに歓迎してくださって、西初石中のみなさん、本当にありがとうございました。最初は「人前で司会なんかやったことないし、どうしよう???」という不安ばかりでしたが、生徒さんに囲まれて慕われている大谷選手を見て、こころから幸せな気持ちになりました。今日という日を忘れることはないでしょう。