2007年3月10日

冷たい雨の降る広島で

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本日の担当:横井孝佳

もう19時です。まだビッグアーチの記者室にいます。今日中に帰れるのでしょうか。明日はサテライトの札幌戦が14時に行われます・・。

やはりJ1は甘くない。頭では理解していたつもりでも、心の隅に開幕戦の圧勝劇の余韻が残っていたところで、冷や水を浴びせられたような一戦でした。ちょうど今日の冷たい雨のような。
朝方の広島地方はきれいな青空が広がっていて、少し肌寒いものの絶好の観戦日和といった感じだったのです。しかしキックオフ時刻が迫るにつれ、徐々に雲行きは怪しくなり、1時間前からはついに雨が降り出して。試合中、止むことはありませんでした。今はさらに激しく降っています。

そんな中で行われた今日の一戦。7.3℃という気温以上に寒さを感じる天候、濡れてスリッピーなピッチ、それらの悪条件を除いても、広島の攻撃におびやかされ続けたゲームでした。わたくし、ピッチサイドやら本部室やらアウェイ側のマラソンゲートやら、試合中もほとんど落ち着くことなく動き回ってました。見ていられなかったのです、情けない話ですが。

今日のレイソルは、自身が主導権を握っている時間帯が少なく、相手の攻撃に必死に対応する時間が長かったように感じます。積極的にプレスをかけて、複数の人数で囲み、ボールを奪うと言う、レイソルの能動的な守備がうまく機能しない。
結果的に、昨年来の継続した課題であるセットプレーから失点を喫し、追いつかれて引き分けた。菅沼選手の素晴らしい先制弾で得たリードを、守りきれなかった。残り10分で勝点2を逃してしまった。
…とそんなふうに書くと、何一ついいところがなかったようにも思えますが。課題はもちろんあります。しかし、収穫も多々ありました。流れの中では、すんでのところで失点を防ぎ、ことに相手の2トップを抑えきった。粘り強く戦い、相手をあと一歩のところまで追い詰めた。

開幕戦勝利で「首位効果」などともてはやされてはいましたが、まごうかたなく、レイソルは挑戦者。今は課題を謙虚に受け止め、それを修正していく作業を根気よく続け、チームのベースアップを図るときです。それを思えば、今日のゲーム、数々の悪条件にも負けず勝点をもぎ取ったことは十分に評価に値するのではないか。試合終了後、ゴール裏のサポーターの皆さんからおくられた拍手には、そんな意味が込められていたのではないかと、そう思うのです。

もちろん、ロッカールームの選手たちは、勝ちきれなかったことを悔やみ、口々に課題を挙げていました。そしてひとしきり反省した後で、「切り替えよう!」と声がかかり、前向きになっていきました。
自信と慢心、反省と卑屈。それらは紙一重で、ともすれば間違った方向へ行きがちなもの。でも大丈夫、来週のトレーニングとミーティングで、石さんが正しい方へ、チームをよりよい方向へ導いてくれるはずです。とにかくまだ長丁場の2試合目、次の清水戦こそ勝利するために。一戦一戦、ともに戦っていきましょう。

それにしても、菅沼選手は完全に一皮むけましたね。今日は広島での開催ということで、松山からしまなみ海道を通ってお越しくださった、愛媛サポーターと思しき方々もいらっしゃいました。レイソルのタオルマフラーを巻いて、バスの出口で待っていてくださった方々、本当にありがとうございます。ミノルくんは愛媛で、ホントに大きくなりました。

というところで皆様、失礼いたします。あぁ、もう45分経ってる! 今日みたいな試合の後の広報日記は時間がかかるんです…。新幹線の最終は19時51分のはず。
それでも何とか、明日の朝までに帰りますから! それでは皆さん、明日は柏の葉でお会いしましょう!