2008年2月10日

鹿児島キャンプ初日

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担当:大重正人

白雪舞う柏から、南国鹿児島へ!!と空路春季キャンプへ向かったところでしたが、、、やはり冬は冬。吹きっさらしの寒風が容赦なく襲い、一同凍え気味ではありました。それでも鹿児島空港には、地元テレビ局のカメラ、さらにはレイソルイエローのユニフォームと横断幕で迎えてくれた鹿児島高専のみなさんなど、ロビーの一角は人だかり。

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そして式典。あでやかなはっぴ姿の前田終止・霧島市長の「ぜひ優勝を目指してください!!!」という1年前と全く変わらぬ熱のこもった激励。そしてお美しいミス霧島、そしてそして、「ミスター霧島」からの花束贈呈。「ミスター!?」。選手も一様にビックリしていましたが、ロマンスグレーのダンディな紳士。一体何者です?ということで少し調べてみました。永田 龍二さんという方で、「お遍路さん旅日記」という本を出版され、霧島市の観光をPRする役割を果たされている地元では有名な方だそうです。みなさま、熱烈な歓迎まことにありがとうございました。


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さて、午後3時半からは初練習。その前に、石崎監督が選手・スタッフを集めます。「今年は、選手のみんなに決めてもらった目標“勝ち点55”を目標に頑張っていこう。みんなもわかっていると思うけど、去年50点獲れたからといって、決して簡単な数字じゃない。去年はこの鹿児島と和歌山でいいキャンプができたからこそ、そのあとの好調につながった。今回も厳しい練習になるけど、そういうときこそ、みんなで声を出して、励まし合って練習していこう」と熱のこもった訓示でした。寒さのせいではなく、2008年を全員で戦っていこうというキリリと締まった表情になったのは言うまでもありません。

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30分ほど長い時間をかけてのランニング、途中ステップなどを交えながら。そのあとストレッチで凝り固まった身体をほぐし、ボール回しから、8対8へ。明日は愛媛FCとのトレーニングマッチを控えていることもあり、攻守のグループに分かれての練習。やはり石崎レイソルの神髄はプレッシングサッカーから。これまで1対1、2対2、4対4と続けてきたボールを奪う動きを再確認。目についたのは、アレックス選手の守備意識。後方の選手がタテを切って時間を稼いでいる間に、バックしてきて相手をサンド。旧知の石崎監督の教えか、それとも長年の日本経験から自然と身についたのか、すばらしいディフェンスへの意識。今季、レイソルに請われて加入した理由がよくわかります。

そして、今日はU-23日本代表の選手発表がありました。レイソルからは李忠成選手がアメリカ遠征に参加、12日の午前練習まで鹿児島でトレーニングし、午後からは帰京します。「今日は僕にとっての、ある意味誕生日でもあります」。一年前の2月9日は、日本国籍を取得した日です。「海外遠征の経験が自分は少ないので、どこまで世界で通用するのか、とても楽しみなんです」。レイソルのチュンソンに加え、代表の忠成として。劇的に変化し、成長を遂げたこの1年間を感慨深く振りかえっていました。この日はランニングでも集団を引っ張り、練習後にはひとりシュート練習。チームを引っ張っていこうという強い意志も感じられました。

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そして、小林祐三選手の名前がリストから外れたことに驚かれた方も多いでしょう。実は、グアムキャンプで右太ももを痛めたこともあり、今回は選出されませんでした。もちろん鹿児島にも来ていますし、別メニューではありますが、徐々に運動も始めていくようです。J’sGOALのサイトでは、グアムキャンプでのインタビュー動画も流れています。祐三選手の復帰を心待ちにしていてください。

夕食後にはミーティング。平川テクニカルスタッフがこの日のために労を惜しまず集めたデータ集が選手たちに披露されました。前後期別や時間帯別の失点数やタックル成功率に07レイソルの傾向がくっきりと。やはり疲労がたまってくる時期・時間帯でどれだけ守備で踏ん張れるかということ。1試合平均失点は1.05は、優勝した鹿島とほぼ同じ。ディフェンス力なら優勝チームのレベルにあるということです。反面、得点率は1.26と鹿島とは0.5点の開きがあります。ガンバに至っては1試合平均2点を超えています。

そしてイメージビデオです。昨年に引き続き、石さんが心酔するバルセロナの映像ですが、今年はオフェンス中心の編集でした。ロナウジーニョ、メッシ、アンリらの攻撃。ただし個人技だけでなく、チーム全体でどうやってゴールを陥れるかというところがポイント。偏りなく中央からもサイドからも起点を作って、スピードあふれるパスワークで相手を崩すサッカー。メッシの言葉を借りれば、自陣のゴール前を固めて敵陣へ飛び出さない「アンチフットボール」ではなく、前線から飛び出してボールを奪い、積極的にゴールを狙う「レイソル流リアルフットボール」を作り上げる!

最後のまとめは…
「1試合平均失点数0点台をめざすため」
「1試合平均得点数2点台をめざすため」
これがアプローチ。J開幕までに自分たちのやるべきことは明確に示されました。2月23日まで、鹿児島での厳しいキャンプが続いて行きます!