バブルを知らない子供たち
担当:大重正人
土曜日の鹿島戦から帰柏したのは、土曜日の午後9時ぐらいだったでしょうか。それから9時間後の、日曜日午前6時半。鹿島から戻ったばかりの永井、菅沼両選手を含めた13人の選手と9人のスタッフで、サテライトリーグのアウェイ札幌戦に向けて日立台を出発しました。
行きの車中。宮本マネが用意したDVDは「バブルへGO!」でした。主人公の女性が、バブル経済破綻の阻止と母親の命を救うため、日立製の洗濯機から改良されたタイムマシーンに乗ってバブル絶頂の1990年へ戻るという奇想天外なお話です。われわれ30代以上の人にとっては、その当時の音楽(プリンセスプリンセス)やファッション(ワンレンボディコン)など、うわぁ懐かしいという場面ばかりで、睡眠不足で眠いはずなのに、思わず見入ってしまいました。石崎監督も「ワシは30歳ぐらいじゃったなぁ」と懐かしみ、ディスコで踊るラモス琉偉さんに主人公が「ドーハのとき、ロスタイムのコーナーキックには気をつけてね」と必死に伝える台詞には笑いも起こっていました。
話が脱線してしまいましたが、今日参加した選手はわずか13人、そのうちトップチームからは加藤、桐畑、近藤、永井、菅沼、村上の6選手だけ。残りの7選手はレイソルU-18所属の若い選手たちでした。メンバー表を見れば、高校3年生の選手は1990年!そう、奇しくもバブルの真っただ中に生まれた、バブルを知らない選手たちなのです。
試合は1-1で迎えたロスタイムに、惜しくも失点して惜敗。しかし「ユースのみんなはよく走っとったなあ」と指揮をとった高橋ヘッドコーチが褒めるほどのプレー。牧内選手はバイタルエリアで積極的なしかけが目立ち、ストライカーの工藤選手はクロスのチャンスをしっかり決め、島川選手のディフェンスも身体を張ったプレー。山崎選手、畑田選手、仙石選手、そして16歳の茨田選手も先発平均26歳のコンサドーレ相手に、まったくヒケをとらない仕事振りでした。
もちろん、トップチームの先輩も負けていられません。近藤選手は激しい当たりでボールを奪うシーンが多く見られ、村上選手はフィードへのヘディング対応が光りました。GKコンビの加藤、桐畑選手は半分ずつの出場。惜しくも失点はありましたが、若いDFラインにコーチングし、ピンチには鋭い飛び出しで決定機を阻止する見せ場もありました。菅沼選手はチーム最多のシュート3本、彼らしい果敢な仕掛けは幾度もあり、また永井選手は前に出てボールを奪うと、持ち前のパスセンスで攻撃を組み立てました。
さあ今週でリーグ戦は中断。25日からのナビスコ3連戦で予選突破を懸けます。フランサ、山根、近藤と主力選手がチームに戻り、王者鹿島を追い詰めた好調イレブンと一体となって怒涛の追い込みを決めたいところ。まずは月曜日をゆっくり休養にあてて、土曜日までしっかりトレーニングを積んで行きます!