J1を感じたい
担当:大重正人
昨日の栃木戦の直後。出場機会がなく、スタジアムを後にする田中選手が「明日の練習試合、頑張りますよ!」とミックスゾーンを通り抜けます。語弊があるかもしれませんが、すごくウキウキした感じで。J1のアルディージャと戦えることを心待ちにしている気持ちがあふれているようでした。
これまでの大学生相手の試合では、自分たちが主導権を握り、ボールを自由に回せる試合がほとんどでした。しかし練習試合で開始早々から押し込まれるのは、久しぶりにみました。フィジカル、技術、戦術。さすがJ1というレベルで、久しく味わえなかった感覚でしょう。自分たちのちょっとしたミスも見逃してはくれず、常に先行される展開に。
それでも田中選手のCKから酒井選手がヘッドで決めて1点目。直後には田中選手のスルーパスに抜け出した山崎選手が、GKの脇をギリギリのところで抜く、ゴールへのやさしいパスのようなシュートで、2-2同点で後半へ。さらに昨日はゴールに届かなかった、ホジェル&工藤コンビが奮闘。ホジェル選手のラストパスを工藤選手が相手ともみあいながら身体で押し込む泥臭いゴールでいったんは逆転します。しかし相手の攻撃を止め切れず、90分で4失点し、敗戦となりました。
ゴールを決めた工藤選手は「練習試合で戦った大学生はもちろん、J2で対戦した相手と比べても、やっぱりレベルが高い。マト選手の足が長くて、最初はヤバかったですけど。でも途中から間合いの感覚をつかんで、修正できたし、ボールも収められたと思います。90分フル出場は久しぶりだけど、最後まで動けたし、動きのキレを感じられました」。そして酒井選手は「失点に絡んでしまったのは反省しないといけないですが、J1相手ですごく楽しかった。すごく高いモチベーションで戦えた。やっぱり学生相手とは全然違ったけど、しっかりやれたところもあった」と、
アルディージャとの試合は、グアムキャンプでも対戦しましたが、2度目の降格で涙にくれた昨年11月28日を思い出します。あの試合で出場した大宮の選手のうち、6選手が今日のトレーニングマッチに出場しました。レイソルが今年のこの調子を維持してJ1に復帰することができれば、いつか打ち負かさないといけない相手になる存在。試合経験の少ない若手選手にとって、今年J2で戦ってきた自分のレベルとJ1レベルを確認できる、本当に貴重な機会です。
スタンドには、リカバリートレーニングを終えた栃木戦先発選手が多く観戦していました。来週11日の天皇杯は、J1のヴィッセル神戸が相手。J2で遠ざかっていたJ1の感覚を目の前で体感できたはず、彼らにとっても有益な試合だったと思います。その後、北嶋・菅野両選手は、柏駅前での赤い羽根共同募金活動に参加。「そこのサッカー少年、募金しよう!!」と試合同様の大きな声でコーチングする菅野選手(笑)、さらにそのあと日立台での取材に応えた北嶋選手も、お疲れ様でした!明日明後日は、チーム久々の2連休。ゆっくり心と体を休めて、天皇杯のJ1勢撃破ミッションへ向けて、また闘っていきましょう!