勝ち方
担当:大重正人
梅雨明けして初めての日立台トレーニング。例年の梅雨明けは7月20日ぐらい、去年より2週間早いということで、もう7月下旬の盛夏になってしまったというわけです。今日、まさに真夏の太陽が照りつけていましたが、午後3時ぐらいから一気に空が暗くなり始めました。遠くからはゴロゴロと雷鳴が聞こえ、稲妻も光ります。強めの雨がふりしきるなか、短めの時間でコンパクトに集中したトレーニングをおこないました。
土曜日の新潟戦。後半開始早々に先制点を献上。ただ前半から優位に進めていたのはレイソルでしたし「さあどう戦うか、レイソル、強さを見せられるか」という一文を速報に打ち込みました。今季のレイソルは、最初の失点のあと、焦りからかバランスを崩し、失点を重ねる試合が目立っていました。だからこそ、焦れずに落ち着いて、自分たちのサッカーを続けられるか。私はそこを注視していました。
その後も攻め急ぐことなく、丁寧につないで、工藤選手が同点ゴール。完全に落ち着きを取り戻し、相手をじわじわ追い詰めていくように試合を進め、そしてセットプレーからクレオ選手の逆転ゴール。途中出場の田中選手が2アシストと用兵もはまり、「これで勝てる」と誰もが思ったでしょう。レイソルは2011年の優勝を経て、「勝ち方を知っている」チームに成長したはずですから。ただ、逆転することに多くのパワーを消費し、勝ち点3が欲しいがゆえに、心身ともにガス欠を起こしてしまったような試合でした。まるで会得したはずの勝ち方の方法を忘れてしまったようでした。
きれいだろうが、泥臭かろうが、何ふり構わない。とにかく勝ちにこだわる。そんな時、個人が、チームとしてどういうプレーをすべきか。選手たちは分かっているはずです。もう一度しっかり整理して試合に臨めば、結果はおのずとついてくるでしょう。新潟戦、守備で相手をはめて、遅速変幻自在の攻撃を繰り出す。そんなレイソルらしさが見えたことに、私は2年前の優勝したシーズンを思い出しました。決して強がりではありません。あとは90分間ラストまで、そして毎試合続けてベストパフォーマンスを繰り返すことです。
「天皇杯の決勝戦以来、7か月ぶりでした」という澤選手のうれしい復帰もありましたね。マッチデープログラムのインタビュー。「やっとゲームに出られるコンディションに戻れた。前半から、DFから中盤とパスをつないで、ジョルジとクドーが落ちてきたり、ウイングが上がったり、きれいないいサッカーができていた。逆転した後、途中出場した自分たちが締めるところを締めないといけなかったし、とても悔しさが残っています。個人的にも2アシストしたジュンヤのように、インパクトを残したかった」。4か月遅れの開幕戦ではありましたが、多様なポジションをこなし、戦術理解の高い彼がメンバーに入り、スタンバイしてくれることは、本当に心強いことです。
まずは水曜日のアウェイ湘南戦、2006年以来となる平塚からリスタートです!