2019年6月22日

千葉戦

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担当:大重正人

「試合の主導権を握れているというのは、ひとりひとりがそれぞれの役割をしっかり果たしているからだ。後半も最初から続けていこう」。2-0で前半を終えたネルシーニョ監督は、ハーフタイムのロッカーでこう選手たちに語りかけました。そして93分になって最初の交代カードを切ったというのも、どこも悪くなっていないから変える必要がない、ほぼ問題なく試合を進めていたという証左でしょう。シュート数も17対2。千葉ダービーを共に戦った12000人の両チームサポーターが作り出したすばらしいスタジアムの雰囲気の中、2-0、快勝といえる一戦でした。

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試合を優位に進められた要因はいくつもあるでしょうが、やはりレイソルの前線のプレッシングや運動量の多さが、序盤からのリズムを作り出したのは間違いありません。攻撃では瀬川選手とクリスティアーノ選手が相手の3バックの背後を執拗に狙い、レイソルのDFラインもその動きを見逃さず効果的なアタックを繰り返します。一方でレイソルは4バックや、ボランチがサポートしながらのビルドアップもスムーズで、長短織り交ぜながらの攻撃が有効でした。

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そして守備になれば、相手の陣形に合わせたシステムに変え、江坂選手も加わったプレッシングで相手DFの時間とパスコースを奪い、中盤で何度も何度もボールをカットして攻撃に繋げました。クレーべ選手というビッグターゲットへのロングボールで起点を作られることもありましたが、この日復帰まもない鎌田選手らが激しいアタックで自由にはさせず、そのセカンドを拾う。ビルドアップへいかにプレッシャーをかけるかというポイントで、レイソルは上回れていたと思いますし、そこが攻守にわたって優位に運べた要因だと思います。

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レイソルの右サイドの攻撃は本当にすばらしかった。果敢に高いラインを敷くジェフに対し、裏を狙うランニング、間で受けるポジショニング、縦パス。クリス、小池選手、染谷選手の息の合ったプレーが何度もビッグチャンスを作り出しました。江坂→瀬川→クリスと完璧につないだゴールから一転、我々にとっては好機逸失、相手にとってはGKのビッグセーブ。すこし嫌な時間帯だなと思っていたところ、この前半で何とか追加点がほしいというところで決めた瀬川選手のゴールは非常に意味あるものでした。

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今日は、状況に応じてシステムが変わる中で、可変を可能にしたのは菊池選手がいたからこそ。守備時は最終ラインの5バックに加わり、攻撃になればサイドバックの前にポジションをとり、さらに最前線まで飛び出しました。大谷選手も「大介は、(最終ラインが)5枚にもなるし4枚にもなるし、茶島君の位置によってはFWみたいな位置にもなるし、という難しい立ち位置ではあったけれど頑張って最後までやり切ってくれた」と左サイドの安定をもたらす90分にわたる大きな貢献でした。

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殊勲の1ゴール1アシストのクリスも「長崎戦に続く良いゲームだった」と充実の表情でしたが、「これをベースにして」と瀬川選手が言うように、この戦い方と、内容に伴う結果を出し続けなければいけません。今日のように相手の背後をとれればレイソルのストロングポイントが遺憾なく発揮されますが、レイソルに対して5バックにしてスペースを埋め尽くす守備戦術をとるチームの方が多いですし、そうした相手に対してもゴールをこじ開けていかなければなりません。この一勝を次に勝利に。来週はいよいよ首位山形との決戦、6ポイントゲームです!

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