2019年8月11日

山口戦

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担当:大重正人

レノファの霜田監督は、自陣に大きなスペースができてカウンターを許すかもしれないというリスクを承知の上で、それでも敵陣でプレッシャーをかけて、すぐに奪い返して、ハーフコートゲームをめざすという攻撃的な狙いを会見で話しました。

3バックで、両ウイングバックをワイドに高い位置において起点を作る。レイソルが4-4-2のコンパクトな守備陣形を作りたいところで、その形を広げようとするポジショニング、また中央を固める我々の隙間を狙ってくるようなパスサッカー。ボールも人も良く動くアグレッシブなサッカーに対して、レイソルが終始圧倒できたかといえばそうではない、一進一退の激しい攻防が続いた90分間でした。レイソルの最多ゴールをマークしている工藤選手らしい気迫あふれるプレー、そしてペナルティエリアで見せる危険なプレーに脅かされる場面もありました。

(ネルシーニョ監督)「前半は非常に拮抗した展開だったと思う。前半開始早々にうちがゴールを奪うことができたが、そこから相手ももう一度ゲームのペースを掴み直して、非常に拮抗した展開が終始続いた。我々の攻撃に関して言えばうまくボールを握る時間帯をつくれなかった。守備から攻撃に切り替わるタイミングで奪ってすぐにボールをロストする時間帯が続き、なかなか効率的な攻撃の形をつくれなかった」

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そんな競り合った展開の中でしたが、立ち上がり2分にオルンガ選手が相手の背後を突いて奪った先制点は、そのあと監督の言葉のとおり、拮抗した前半に終始しただけに、大きな価値のあるゴールになりました。61分、クリスの抜け出しから上がった高いクロスをゴールネットに沈めたのは長身のミカだから成し得たことでしょう。65分に1点を返されて相手の意気が高まったところで、それを断ち切る69分のクリスのダイレクトシュート。江坂選手の見事なクロスからでした。4点目のダメ押しゴールもクリスの仕掛けから、最後はミカがプッシュして、見事日本での初めてのハットトリックを達成しました。

「最高の気持ちです。でも私の力というよりもチームメイトの力だと思っています。チーム全体が自信を持って戦えているし、FW陣それぞれがステップアップしてきているので結果に繋がっている。何よりも全員がハードワークしていることでこういう結果が出ていると思います」。守備陣が身体を張って相手を止め、ボールを奪って前線へ。そして今日のゴール全てがクリスを起点したものです。昨夏のミカの加入から1年間ですが、それより前からずっと一緒にプレーしてきたかのような息の合ったコンビネーション。ゴールセレブレーションで抱き合い、自分のゴールかのようにお互いのゴールを喜び合う2人やみんなの姿は、本当に心強く、ほほえましいものです。

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連勝は9に、引き分けた2位京都と4ポイント差に、3位大宮とは6ポイント差。まだまだゴールは先です。この数字を1ポイントでも広げていけるように、まだまだ競争と研鑽を続けていかなければなりません。

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そして勝利の余韻がまだ熱く残っている9時過ぎのピッチでしたが、まだまだボールをける音が続いていました。今日のベンチメンバー、試合メンバー外選手のトレーニングをスタジアムでおこないました。いつもなら日中に行うところですが、過酷な暑さが続く夏、疲労を軽減し、少しでもいいコンディションで効率の良い効果的なトレーニングができるように、という狙いです。会見を終えた足で、ネルシーニョ監督も当然練習を見守りました。ボールは桜模様。勝利から20分後には、水曜日の天皇杯に向けた準備、戦いが始まっています。

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きょうの日立台も、戦いを後押しする雰囲気、勝利を導き、引き寄せる、圧倒的なホームスタジアム、星がきらめくような光のロレンソ、大変ありがとうございました。この熱量を、連勝とともにぜひとも水曜日の天皇杯3回戦へ続けていただければと思います。J1クラブ、サガン鳥栖への挑戦です。引き続きスタジアムでの共闘をお願いいたします!

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