2019年10月20日

千葉戦

Check

このエントリーをはてなブックマークに追加

担当:大重正人

チームはいつも試合の約90分前までにスタジアム入りしますが、今日は少しそれを過ぎました。もちろんぎりぎりにならないように少し早めに到着できるよう、出発時刻を設定します。ミーティングをしてから出発するのがネルシーニョ監督の今のスタイルなのですが、今日はこの試合の重要さを選手たちに強く説くあまり、少し延びてしまったそうです。

そのころ、フクアリのアウェイ席はどんどん埋まっていきました。アウェイ自由、コーナー自由席だけで約3000枚のチケットが売れ、メインもバックにも、ジェフの蛍光イエローよりもすこし濃いレイソルイエローの一団が詰めかけました。選手たちがウェアに着替え、試合の準備をしていた試合70分前、スタジアムの外からものすごいレイソルの応援歌がスタジアムの室内まで響いてきました。

14時15分、中村選手と滝本選手のGKウォーミングアップを今か今かと待ち構えていたサポーターの皆さん。選手の名前を呼ぶ声援は、フクアリの屋根に反響して、それはもう凄い音量でした。続いてフィールド選手もピッチへ。これだけの大声援に奮い立たないわけがありません。

191020_sup.jpg

「上位が勝てていなかった分、ここは絶対に勝たなければいけないというのは感じていたし、サポーターの皆さんもアップの段階からホームのような雰囲気を作ってくれたのですごく力になった。監督も試合前から入念にゲームプランを伝えてくれていて、毎試合やることは変わらないとは言いながらもひしひしと伝わってきた部分があった」。

191020_nel.jpg

ヒーローの一人、瀬川選手はこう振り返り、監督やサポーターの思いや期待を選手たちが一体になり、一身に受けて、すばらしい戦いを繰り広げました。前半22分、相手のパスミスからのチャンス、ペナルティエリアの外側、相当距離がありましたが「シュートを打つしかないという感覚で振り抜いたらここしかないというコースに入ってよかった。左足でもインステップならばああいったシュートは打てるので、狙い通りだった」。彼らしい思い切りの良さをパンチ力満点のスーパーゴールが突き刺さりました。

191020_segawa.jpg

今日は、立ち上がりからボールを保持し、またこのところ課題として残っていた攻撃から守備、守備から攻撃への切り替えも意識高く臨んだ選手たち。先制点は自陣からのカウンターに高橋選手が飛び出し、受けたオルンガ選手のシュートからCKに。ゴール前にこぼれたボールに飛び込んだのは、三原選手でした。「ごっつあんゴールでした」と謙遜しましたが、「ニアに相手を引き連れていこうかなと思っていて、ファーにボールが行ったのでこぼれてきたらいいなと思っていた。みんなで取ったゴールだと思う」。

さらに後半16分、セットプレーの流れからペナルティエリアでの混戦。相手ボールかと思われたところ、うまく入れ替わり、今度は左足で流し込むきれいなゴール。守備が持ち味のボランチが今日は値千金の2得点を挙げ、そして職人肌の三原選手からはあまり想像がつかないパフォーマンスを披露してくれました。両手を頭の上で合わせて、ぐるぐる回る。神戸時代には「三原ロール」と呼ばれていたそうです。

191020_mihara.jpg

今夏、ユニフォーム着用でのフリーポーズ撮影のとき、「三原ロール」やってくれないかなーと淡い期待を持って、あのポーズの由来を聞いてみたことがありました。「義理のお父さん(奥様のお父様)とのお酒の席で、ゴールを決めたときのポーズをやってほしいということになったんです。ポーズに特に意味はないんです笑」と教えてくれたことがありました。今日は実際にゴールを決めて、しかも2度も、歓喜の仲間の間で回ってくれました。今日はツイッターのトレンドワードに「三原ロール」がランクインするなど、レイソルサポーターだけでなく神戸サポーターの皆さんの嬉しい声が後押しになったかもしれませんね!

191020_mihara2.jpg

191020_takahashi.jpg

今日は高橋峻希選手が本職の右サイドバックへ。この復帰が非常に大きく、瀬川選手も前線の左サイドハーフへ。そしてヒシャルジソン選手が5試合ぶりに先発復帰しました。ネルシーニョ監督は「最近ヒシャルジソンを外した理由は、アタッカーのところでジュニオールサントスを起用する上での(4人までしか試合にエントリーできない)外国籍選手枠の問題があった。戦術的なオプションのためにジュニオールサントスを起用してきたがそもそもヒシャルジソンが悪かったわけでは決してなかったし、これまでもヒシャルジソンはきちっと準備してくれていた」とここ数試合の起用の狙いを明かしました。ヒシャはこれまで通りの鋭い出足、カウンターへの帰陣やボールカット、味方のカバーなど中盤の広大なエリアを90分間守り続けました。

191020_mihara3.jpg

また瀬川選手は「守備もやれることが僕のストロングだし、その前線からの守備もあってサイドハーフに戻ったという風にも聞いているので、そこは自分のやらなければいけないことだし、少しでも太陽を助けられるように守備の意識は常に持っていた」。また高橋選手も「クリスがよく戻って自分を助けてくれた」と言ったように、チーム全員の守備への意識、献身性が非常に高かった。まさにいい守備が良い攻撃を生んだ、これ以上ない勝利となりました。

混とんとする上位争いですが、今節はレイソルが3試合ぶりの勝ち点3を獲り72ポイント。そして2位以下の勝ち点が伸びませんでした。大宮が1試合未消化ではありますが、3位のチームが残り5試合で全勝して勝ち点79ポイント。レイソルが1試合1試合、着実に勝利を得れば、目標に到達することができます。今日のすばらしい勝利を次の勝利へ。27日日曜日、日立台のアビスパ戦も今日のような選手たちへの後押しを引き続きどうぞよろしくお願いいたします。心を揺さぶるような熱い応援、本当にありがとうございました。