2020年8月 9日

マリノス戦

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担当:大重正人

レイソルとマリノス、双方交代枠5人をすべて使い、ピッチに立った16人が余力を残さず、最後の最後まで死力を尽くした良いゲームだったと思います。両チームのサポーターではない方から見ても、そのように感じられる人も多いのではないでしょうか。しかし我々からすれば勝ってこそ「良いゲーム」として喜べるわけで、そうした意味であと一歩踏んばり切れずの惜しいドローでした。

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大谷選手は「いったんはリードしたわけだから勝ちたかったけど、トータルでみれば、勝ち点1をポジティブにとらえたい。マリノスはチームとしての完成度がとても高かった」と、ここまでの4連勝の期間とは一味違う、ディフェンディングチャンピオンの力を強く感じ取ったようでした。

立ち上がりから、マリノスは昨季優勝へと駆け上った攻撃的なサッカーを展開。人数をかけ、ポジションを前へ取り、ボールを運んで、また前のポジションへ。セオリーとは異なるポジショニングでディフェンス陣にプレッシャーをかけ、ゲームを支配しました。GKパク選手のポジションはやはりとても勇敢な位置で、横からみれば、こんなにもスペースがある。この写真には見えずらいですがパク選手ひとりだけ、これだけの広大なスペースに一人で構えています。でもその分、前に人数をかけてアドバンテージに変えるようなサッカーを成熟させていました。

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レイソルは立ち上がりの15分から20分ほど、マリノスのサッカーに順応し、無失点で踏ん張れたら、という思いで見守っていましたが、守備の意識を高く保ち、しっかりと防いでいました。ただ、奪ったボールを攻撃に繋げるというところで、ミカへのフィードはパク選手に処理され、攻撃に繋げることができない時間が続きました。

後半に入り、両監督が積極的に新しい選手を送り込み、試合は徐々に動きます。後半17分、リスクをかけて高い位置をとるマリノスDFのバックパスをミカがカットして、ぐんぐんとゴール前へ進むと、利き足ではない右足で豪快な一発。5試合連続、スコアランクを独走する早くも10ゴール目を決めて、レイソルが先制に成功します。

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少ないチャンスを仕留めて逃げ切る。今日の試合展開なら、それしかないという流れに持ち込みましたが、王者は簡単にはそれを許してはくれませんでした。そこからの20分弱、本当に厳しい時間が最後まで続きました。それでも「今日のアップの前に監督から「もしセンターバックにアクシデントがあった時には準備しておいてくれと言われていた」という監督からのミッションを川口選手が堂々と果たしました。戸嶋選手や高橋峻希選手も本来のポジションではない役割でしたが、必死にチームのために走りました。大南選手の負傷で10人となってからも、相手ゴールへあと一歩のところまで迫った戦いぶりに、今日は拍手を贈りたいと思います。最後、ペナルティのホイッスルが鳴るかとみな期待しましたが叶わず。そのまま勝ち点1を分け合う結果になりました。

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「今日はナオキがスクランブルでセンターバックをやって良いプレーをしてくれたし、この夏場は全員で闘うしかない、本当に総力戦です」。大谷選手や監督の言うように、足を痛めて試合途中で交代を余儀なくされたり、一方でそのピンチを救う働きを見せる選手たちもいて、そうした全員の力で、4連勝、王者マリノスとのドローなど、今日時点で暫定5位の位置で戦えています。まだ10試合、まだまだ24試合を残すなかで、今日のような苦しい試合に何度も直面することでしょう。ただ、今日見せた気迫や粘り、10人になってもゴールをめざす気概を見せることができれば、これからも勝ち点を積んでいけるはずです。

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続く水曜のルヴァン大分戦、土曜のセレッソ戦を引き続きの後押しをよろしくお願いいたします!

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