川崎戦
担当:大重正人
今日の天候の乱れは予想はしていましたが、その想像を超えるような豪雨と雷、そして等々力にはヒョウが打ちつける時間もあったほどです。キックオフを30分遅らせるというのはご来場の方や簡単なことではありませんが、フロンターレの運営の皆さんの素晴らしい判断で、選手たちにとって少しでも良いコンディションでプレーできたことは本当に良かったと思います。
ただ試合直前にピッチに入ると、水たまりこそないものの水浸しのピッチで、いつものようなボールコントロールやパスワークは難しい状況でした。レイソルからすれば、昨年に続いて今季も首位を走り続けているフロンターレを相手に、まず守備の意識を強く持って入るというのは当然だったと思います。一人ひとりのファイト、そしてチームとして組織的に献身的に戦うというところ、今日のレイソルはネルシーニョ監督が執った戦術をよく体現していました。事実、ここまで複数得点で全勝していたフロンターレを80分までノーゴールに抑え込み、苦しめていました。
ただこうした拮抗したゲームでも焦ることなく、最後の最後に攻略できるのが強いチームです。前節のグランパスもそうでした。点は取れなくとも自滅せず、そして少ないチャンスをものにできる。レイソルは今季ここまで公式戦5戦して1勝4敗、そのうち3敗が0−1の惜敗でした。辛抱強く、大崩れすることなく戦うことはできています。ネルシーニョ監督が作り上げるチーム、まず守備を大事にして、ハードワークを続ける、そうした戦いが全くできていないわけではありません。グランパス、フロンターレという強敵に対しても、大きな破綻はありませんでした。ただ、やはり勝利するためにはゴールが必要です。
今日今季初めて先発起用された三丸選手も「相手チームと比較しても、最後の部分のクオリティに差があった。ペナルティエリア内にかける人数だったり、サイドバックでいえばどんどん上がっていき、前に押し上げて人数をかけていくことを継続していくしかない」と、攻撃面で及ばなかった試合をこう振り返りました。1戦1戦、試合内容や選手たちの動き、コンディション、持久力、色んな面が高まって来ていることは試合をみて感じ取れます。今こそ、自分たちを信じて、やるべきことを90分高い強度でやり続けること。次は、早くも水曜日にアウェイでの鳥栖戦です。抜群の運動量とパスワークを誇り、旋風を起こしているサガン鳥栖に対し、自分たちらしい激しい守備からの鋭い攻撃で、次こそ勝ち点3を手にしてほしいと思います。