2021年4月11日

ガンバ大阪戦

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担当:大重正人

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やっぱりこの写真にすべてが凝縮されていますね。これまでの長い苦しみや悔しさがあって、このホーム日立台の柏熱地帯側でゴールが決まって、そしてキャプテンがベンチメンバーの方へ駆け寄ってくる。厳しい状況でも、このレイソルの一体感はタニを中心にして失われてはいませんでした。

試合後の会見、大谷選手の第一声です。「本当にここまで苦しい時間が長かったし、今日はガンバのサポーターもたくさん入ってくれていて、これまでよりも日立台の良い雰囲気が出ていたと思う。出ている選手とベンチにいる選手も含めて何とかここで連敗を止めようという思いが強かった。それが本当に選手たちのプレーに表れていた」。

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今日はガンバもレイソルも、シンプルに縦への速い攻撃が多く、FWとDFがハイボールを争い、また中盤ではセカンドボール、球際の争いが常に続く、ハードな試合になりました。その争いで一歩も引かず、献身的に戦い続けました。この日先発起用された北爪選手の「今までのゲームより、相手に対してしつこく球際もより厳しく闘えたことや姿勢、勝利に対する執念などは要所に出せていた」という言葉通り、ひとりだけでなく、全員からのその強い意志が伝わってくる90分でした。ボランチという新たなポジションで起用された仲間選手の戦術理解力、そしてファイトもすばらしいものでした。

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北爪選手においては「求められているのは、前への推進と(攻撃の)スイッチを入れること」と、最終ラインからの何本も繰り返したスプリントに、彼の良さが存分に表れていました。前半34分、自陣のセットプレーの守備からのカウンター。守備をしたあと、右サイドで起点を作ったチームメイトを中央から猛然と追い越して、江坂選手のクロスに飛び込んで行った。ケンゴの真骨頂を見せてもらいました。

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一進一退の攻防が続く中、後半からの宇佐美選手の投入に対しても、しっかりとゴール前を固めて決定機を許しません。そして24分に大谷選手が投入されると「ボールを落ち着かせながら、自分たちの時間を作ってくれと監督から言われていた」と、ビルドアップにからみ、一本一本丁寧につなぎながら前進していきます。そして得点につながったCKのチャンスを生み出したのも、北爪選手の思い切ったスプリントからのボレーシュートでした。

決勝点の場面をDAZNで見直すと、解説の福田正博さんから「常に先にレイソルが反応していた」という言葉がありました。最初のシュートのあと、セカンドチャンス、サードチャンスにつながったのは、ただのラッキーではなく、ボールへの集中や執念があったからこそです。大谷選手のシュートは身体をひねりながらの難しいシュートでしたが、「みんなの気持ちが乗り移ったようなゴールでした」と、日本代表GKの東口選手でも届かない、右ポストに跳ね返って飛び込んだ執念の1点。36歳5か月5日、レイソル最年長ゴールをまた更新しました!

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そして最終盤。ガンバの猛攻をうけて、ピンチを防ぐ展開になるかと思いましたが、1点のリードで勝ち急ぐというより、相手の足を止めるように、より落ち着いてパスを回し、試合をコントロールしておさめた1-0の勝利でした。大谷選手は「自分は鳥栖戦で痛めたところがあって今日は久しぶりにベンチに入ったけれど、ここまでチームとしてやろうとしていたことが間違っていたかというとそういうわけではないと思っていた。勝てないことでどうしても自信を失ったり選手たちのプレーが後ろ向きになったりということがあったので、なんとか勇気を持った戦い、積極的な戦いができればと思っていた。」最小得点差の接戦でしたが、久々に勝ち得た成果は、選手たちにまた新たな力を与えてくれるはずです。次節は土曜日、アウェイ大分戦です。しっかりと休養をとり、トレーニングを積んで挑みます。

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なお新加入のブラジル人選手4人、そしてファビアーノ・メディカルスタッフは無事に日本に到着し、所定の待機期間に入っております。日立台で会える日を楽しみに待ちたいと思います!