清水戦
担当:大重正人
キックオフ1時間ほど前から、日本平には馴染みのサンバのリズムが響き始めました。ウォームアップスタートを待っていた栗澤コーチと「やっぱり、ここは雰囲気がいいよね」と。アウェイに乗り込んできたなと強く思わされるスタジアムの一つです。オレンジに染まるホーム側に加え、今日はレイソルの黄色いサポーターが500人以上お越しでした。オレンジとイエローのコントラストがとても美しく、やっぱりホームとビジターのサポーターあってのサッカー、Jリーグだなと改めて感じました。だからこそ、最終盤のエスパルスの猛攻と後押しするオレンジの一体感はとても脅威的で、最後までレイソルの選手たちが踏ん張りきれたことに余計に価値が増す勝利でした。
ただ、今日は終始厳しい展開でした。なかなかボールをキープできず、ボールを蹴らされて、セカンドを拾われる。守備の時間が長く続く試合。ただ、ここ数試合あった一瞬の隙を見せたり、あっけなくやられるようなことはなく、集中を切らさず戦えていました。中盤での激しい守備からのカウンター、そこで得たCKのチャンス、ここを1本でも決められたらというところは、今後も高めていけるところです。
徐々に敵陣での時間も増え始め、試合が動きそうだなという予感がした後半の立ち上がり。スローインから右サイドバックの大南選手が中央へ切れ込み、神谷→武藤とつないで、左サイドからスルスル上がってきたのは三丸選手でした。あの角度、そして中央にはクリス&神谷が飛び込んでいたのでクロスが入ると思ったところ、「クロスも考えましたが、思い切り振り抜きました」と左足一閃。日本代表GKの権田選手を打ち破る見事なゴールでした。
これは三丸選手にとって、嬉しいプロ6年目のJ1初ゴールとなりました。「実は、どうやって喜べばいいか、わかりませんでした(笑)。どこに行けばいいか迷いました」。試合を見返すと、バックスタンド側に行こうとして、ゴール裏のリザーブ選手たちの元へ、踵を返していました。一番激しく抱きついていたのは、やっぱり同期の高橋祐治選手でしたね。「もう少し早く取れた場面はあった。そこまで得点にこだわってきていなかったし、プラスαの部分ではありましたが、結果的に大事な一戦で取れたことは嬉しいです」。ディフェンスの選手は、やはり体を張ってゴールを守り、後ろからチームメイトを支えることが大きな仕事。だからこそ、こういった特別なゴールにチームメイトが喜ぶ様子はいつもよりも熱と喜びを帯びているように見えます。本当にみんなが嬉しく、喜んでいたゴールセレブレーションでした。
その後は、前半以上にピンチが続き、いつやられてもおかしくないようなスタジアムの雰囲気でした。でもやっぱり、ミツが決めたということが大きな勇気になり、ミツが取ったゴールを全員で守り切る、この6ポイントマッチを絶対にものにする、そういった気迫に満ちた後半でした。この日、久々に復帰した仲間隼斗選手のファイト、気持ちがひたひたと伝わってきました。その先に掴んだ勝利、スマホを構えましたが、いつも以上に笑顔と喜びを溢れんばかりに表現してくれました。
苦しく厳しい試合を全員の頑張りとサポーターの皆さんの力で勝つことができました!勝利のよろこびと、クールなミツの熱い咆哮もご覧ください#DAZN #三丸拡 #柏レイソル #reysol #ネルシーニョ監督J1通算199勝目 pic.twitter.com/SpZ9VrvAHy
— 柏レイソルOFFICIAL (@REYSOL_Official) October 16, 2021
これで17位の湘南とは、2ポイント差を広げ、9ポイント差に戻しました。残り6試合、次節は22日金曜日、アウェイ埼スタでの浦和レッズ戦です。