2022年4月14日

ルヴァン鳥栖戦

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担当:大重正人

まず、ネルシーニョ監督の負傷について、ファン・サポーターの皆様には大変ご心配をいただくとともに、多くの温かいお見舞いの言葉をいただいてありがとうございます。月曜日のチームトレーニング中にアキレス腱断裂という重傷を負い、すぐに入院、翌日に手術を行いました。当然ながら大きな衝撃や動揺がグラウンドに走りました。ただ、監督はグラウンドから運ばれる中でも「イハラ、クリ。このあとやることはわかっているな」と、何よりもまずその後のトレーニングのことを気にかけていたそうです。鳥栖戦の勝利のあと、布部GMと電話で話す時に聞こえた監督の声は、いつも通りで、この勝利の喜びが乗っていたように感じました!やっぱり監督にとって勝利が何よりの良薬でしょう。今後のことについては、決まり次第、またお知らせして参ります。

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井原ヘッドコーチが指揮をとって迎えたルヴァンカップの4戦目。ともに敗れると予選突破が苦しくなるサガン鳥栖との直接対決でした。連戦の中、ともにリーグ戦とは異なるフレッシュなメンバー。それが故に、この出場のチャンスを生かしたいという強い思いが見えて、立ち上がりから非常にスピード感があって、強度の高い試合がずっと続きました。序盤は押し込まれる時間もありながら、しっかり耐えると、レイソルはユース出身選手を中心としたビルドアップや、1トップのアンジェロッティ選手が相手に囲まれながらも体を張って起点となり、徐々に攻撃のチャンスを増やしていきました。

試合が動いたのは、前半18分でした。アンジェを起点にして攻め込むと、左サイド田中選手からのフィードのクリアを拾って、最後は鵜木選手の足元へ。ダイレクトで合わせて先制点、これが嬉しい嬉しいプロ初ゴールになりました。「自分のゴールで勝てたことがすごく嬉しいです。シイくんが絶対ヘディングで落としてくれると思っていたし、自分がフリーだったので、落ち着いて流し込むだけだった」。土曜の川崎戦では途中出場するもなかなか持ち味を発揮できず、試合後の難しい状況でお願いしたメディア対応もいつもの明るいフミヤではなく、申し訳ない思いもありました。それゆえに、今日は堂々とヒーローインタビューを頼むことができて、本当に嬉しかったです。「攻撃も自分が絡めて、カウンターでのパスもよく出せていたし、守備でも90分間走り続けてやれたので良かったと思う。ルヴァン杯でいいプレーができたので、リーグ戦に向けて自分が優勝に貢献できるように、レギュラーメンバーに食い込めるように、また練習から頑張っていきたい」

2点目は34分。敵陣で相手のビルドアップの乱れを突くと、ショートカウンターで抜け出した升掛選手がGKと1対1に。足の間を見事に抜いて、ルヴァン3試合連続の4ゴール目、ゴールランクトップを未だ快走しています。「自分と同じ年代の選手が出ていて、すごく刺激になって、その中で自分がゴールという形でレイソルに貢献できてよかったです」。

前半で2-0という最高の展開でしたが、彼らは先日の悔いや課題が色濃く残っていました。ホームの札幌戦で2-0から2-3にされてしまったこと。この日キャプテンマークを巻いて若手選手を引っ張った上島選手も「札幌戦で逆転された経験が今日のメンバーには強く印象付いていたので、下がらずに行こうと後半に入った。その教訓を活かして、1点は失点してしまったが、そのあとも下がらずに前へ出て行けたことが今日の勝因だったと思う。勝利に値するゲーム内容、メンタリディだったと感じている」。

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プロ初出場だったルーキー土屋巧選手も「タクミくん(上島)が自分の後ろにいてくれたので、安心して思い切ってプレーできました。2点差というのはサッカーでは一番危ないということも分かっていたし、チーム全体でも気を引き締めていた。後半の最初は相手に流れが行き、なかなか難しい状況で下が失点をした後にうまく1点を返したことがよかった」。升掛選手ら、同期入団の仲間たちが先にピッチに立つ中、この日に懸ける思いは人一倍強かったことでしょう。「自分だけ出場機会がなかなか得られない状況でした。でも、そこを焦らず自分なりに頑張って、こうやって出場機会を得ることができて、その中での勝利だったので心の底から嬉しいです」

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サガンという、今リーグで最も走れるチームに対して、レイソルの選手も互角に渡りあえていました。この日の先発11人の平均年齢が21.36歳、18人合計でも22.28歳と非常に若いチームでした。ユース出身選手も多くいる中、これまでのテクニカルなレイソルユースのイメージをいい意味で覆すような運動量、インテンシティの高さがありました。ネルシーニョ監督体制となり、トップチームで通用する選手をいかに輩出していくかというアカデミースタッフの新しい取り組みの成果でもあります。今季から、水曜の試合がない週には、若手選手だけの2部練習も続けてきました。色々な努力が実っての結果でしょうし、アンジェのハードワークが最後にゴールとして実ったのもチームとして喜ばしいことでした。そんな若手の中で最年長だった北爪選手が最後の最後まで走りまくっていたこと、その背中や姿勢が若手選手に力を与えていたと思います。

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これでレイソルは4試合で勝ち点5で2位に。ただ札幌vs京都が未消化のため(4/20開催)、まだ2位以内の可能性は残しつつも、マストウィンの状況は続いています。次節は4月23日土曜日、アウェイでの札幌戦です。

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