浦和戦
担当:大重正人
まず、久しぶりの日立台満員と言える「13418人」のご来場をいただき、ありがとうございました。会う人会う人が「すばらしい雰囲気だね」「元に戻ったみたいだね」と言ってくださいました。いつぶりかと振り返ると、2020年の開幕札幌戦が12468人、2019年4月の横浜FC戦が13056人、そして2018年5月の磐田戦の14208人というのが近年の最高値です。チケット完売となってもすべてのお客様が来られるわけでなく、観客数としてはもう少し低い数字になることが多いのですが、ここまでの着券率になったのは本当にありがたいことです。この大観衆の声援をうけて、両チームの選手たちの熱気が織りなす、一進一退の好ゲームになりました。
試合後の両チームの談話を聞くと、レイソルの2トップの背後のエリア、レッズがボールを引き出すか、レイソルがいかに圧力をかけるか。ここに監督も選手も頭と体を腐心させていましたし、この攻防が本当に激しく、今日の見どころだったと思います。江坂選手を自由にさせないことが昨秋の大敗の反省でもあり、今日のテーマでもありました。上島選手が「シイが対応するのか、3バックが対応するのか。さらにワイドの選手も中に入ってきてなかなか捕まえきれなかった」と苦慮した序盤戦でしたが、「カイトとマオの2トップを縦関係にして、ボランチが引き出すところをケアし、前線からのプレスがはまる時間が増えたと思う」とネルシーニョ監督による戦術変更で試合をニュートラルに、そして後半は徐々に流れを引き寄せました。
モーベルク選手のすばらしく、脱帽するしかないシュートがわずかにオフサイドだったり、前半の細谷選手による相手DFへの強襲から迎えた森選手のビッグチャンス、また終了間際のアンジェロッティ選手の右足シュートなど、双方に大きなチャンスがありました。一方で互いの守備陣の踏ん張りも光りましたし、レイソルは4枚のイエローカードをもらったものの、潰すべきところ、大ピンチになる手前のところで摘み取った激しい守備がこの勝ち点1を呼び込みました。このドローは妥当な結果と言えるのではないでしょうか。
「ディフェンス陣含めて後ろが無失点で抑えることによって、前線の選手も多少なりとも気が楽にプレーできると思う。自分たちは無失点に抑える、失点を減らすということに思いを置いてプレーしているし、それが自分の役割だと思っている。もちろん勝ち点3が欲しかったが、それでも価値のある勝ち点1だと思う」(キム選手)
「後半に入ってからは我々がいいテンポでボールを動かせていたし、良い守備から攻撃の良いサイクルも見られた。この厳しい戦いの中で勝ち点1をしっかりと積めたことは私自身満足していて、選手たちは終始それぞれの役割のもとしっかりとハードワークしてくれた。次につながる勝ち点1だったと思う」(ネルシーニョ監督)
最高の結果ではなくとも、選手たちが力を出し切ってファイトしたからこそ得られた1ポイント。そしてまたサポーターの方からも、今度こそという願いがこもった拍手がありました。この健闘を来週の試合へ。30周年記念マッチを勝利で祝いたいです。今日もすばらしい応援をありがとうございました。来週もぜひ日立台へ、選手たちと共に戦ってください。