ルヴァン京都戦
担当:大重正人
勝つか引き分けで自力でのグループ突破に王手をかけて迎えたルヴァンカップ最終節でしたが、0-0から粘り切れず0-1の敗戦。グループのもう1試合、札幌vs鳥栖が1-1で引き分けとなり、札幌と勝ち点8で並んだものの、直接対戦での得点数がレイソルは4点、札幌が5点と下回り、グループ3位に。残念ながら、グループ敗退となってしまいました。
リーグ戦では、先週土曜日にガンバ戦を戦い、次の土曜には中2日でのアウェイ東京戦を控えており、今日は若手選手を中心としたフレッシュなメンバーが起用されました。京都とは今季3度目の対戦。前線からのプレス、攻守のすばやい切り替え、運動量豊富で、短いつなぎとロングボールで背後を狙うやり方を使いこなしながら戦ってくる相手。その長所をいかに封じて、相手のウィークポイントを見出すかという戦いでした。
今日は2トップに落合選手と升掛選手のコンビ。ともに機動力と運動量を備えており、背後のスペースへ走りこませたいところでした。狙いがうまくいっている場面もありましたが、持ち手と出し手の呼吸が合わず、ボールを下げてしまう場面に、ネルシーニョ監督が大きな声を上げるシーンが何度かありました。一方でビルドアップを試みる時間帯は相手のプレスを受け、なかなか中盤へボールを供給できず。後ろからのロングボールは、上背で劣る前線でなかなか収められず、前半から苦しい時間が続きました。
「ハーフタイムには選手たちに、もう少ししっかりとゲームの流れを読んで、味方同士出し手と受け手のタイミングしっかりと合わせるようにと伝えた。後半に入ってそこは改善され、守備から攻撃への一つスムーズな形ができていた」とネルシーニョ監督。後半から森選手と椎橋選手を投入し、森選手の背後へのランニング、高さを生かしての競り合いで徐々に流れを引き寄せた時間もありました。ただ後半28分、敵陣へ攻め込んでいたところでボールを失い、一気のカウンターを受けると、少し足色が衰えてきたところで戻り切れず失点。1点取り返して同点に追いつけば予選突破というところで、最後まで諦めず戦い続けましたが1点が重く、無情のタイムアップ。数分後に終わった札幌vs鳥栖の結果をもって、敗退が決まりました。
この6試合、4戦目に3-1で勝利した鳥栖戦を除けば、すべて1点差以内の拮抗した勝負でした。リーグ戦のメンバーが多く出場した第3戦以外は、多くの若手選手たちがピッチに立ち、想像をはるかに上回る活躍にサポーターのみなさんも驚かれたことと思います。特に4得点を挙げた升掛選手はこのチームを引っ張りました。そしてこの6戦目、決勝戦ともいえるプレッシャーの中で戦い、そして敗れたという悔しさを、身をもって知ることになりました。若くして得たこうした経験は必ずや今後に生かされるはずです。
田中隼人選手からもそういう思いが伝わってきました。
『前半から苦しい戦いのなか踏ん張ったが、あの一発をしっかり防いでいればという試合でした。プロになって「勝つ」ということが一番難しいと感じています。自分は去年も含めて6試合出させてもらったが、その中でも自分が出た試合はまだ一勝しかしていない。自分の不甲斐なさを感じているし、自分が出ていれば勝てる、田中隼人がいれば守れるという、そういう選手を目指してこれからやっていきたい』。今日で通算450分出場に達し、A契約条件をクリアしました。古賀選手に続くような選手に育っていってほしいと願うばかりです。
ここからは切り替えて、リーグ戦です。土曜にアウェイFC東京、水曜にアウェイ札幌、続く日曜がホーム清水と、まだまだ連戦が続きます。ここ3試合無得点。攻守にハードワークして、ゴールを獲るというところにもう一度フォーカスして、戦わなければいけません。平日ナイトゲームにもかかわらず日立台に駆けつけてくださった皆様、応援ありがとうございました。