湘南戦
担当:大重正人
ここ数試合、立ち上がりの入りで後手を踏んだり、守りに入ってしまったり、そういう点をまず変えていこうというところで、井原監督は「今までの反省から今日は自分たちが前半から勢いを持っていけるようなゲームプランだった」と選手たちを送り出しました。その狙い、成果は立ち上がりから出せていました。細谷&フロートの2トップの長所は縦への推進力、「まずはスペースにボールを入れて、チームとしてパワーを出していこうという狙いだった」と古賀選手も振り返ったように、縦を狙い、セカンドボールを狙っていくという形で先手をとりました。
ただ、その一本調子ではなく、今日から復帰を果たしたジエゴ選手を活かしていこうというビルドアップの狙いも見えました。ジエゴが高い位置をとり、前線ではサヴィオ選手とのパス交換を繰り返し、また古賀選手との間に降りたボランチの椎橋選手が良いつなぎをみせていました。前半27分の先制点はその左サイドの見事な連携から生まれました。椎橋選手のスルーパス、サヴィオ選手が裏のスペースに走りこむジエゴ選手の動きを見逃さず絶妙なスルー。相手の裏を完璧にとります。中央には両手を前に出してボールを求める細谷選手、ジエゴ選手からのラストパスが見事に通り、マオは丁寧に流し込みました。「ゴールシーンは左サイドをうまく崩せて、自分のところでジェイとの関係性で生まれたスペースを使って、力を抜いて当てられたので、うまく流し込めたと思う」。マオの手前のニアサイドにフロート選手が飛び込んで相手DFを引き付けたこと、またGKが弾いたとしても小屋松選手が詰めていたでしょう。クロスに対して多くの選手が飛び込み、多くの選手が絡んだ見事な崩しのゴールでした。
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— DAZN Japan (@DAZN_JPN) July 8, 2023
これがストライカーのポジション取り
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6ポインターで輝くエース細谷真大
相手DFのマークを外す動きから先制ゴール‼️
明治安田J1第20節
柏×湘南
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この1点を得て、どうゲームを進めていくか。ハーフタイムには引き続き攻めていくことを確認して臨みましたが、湘南もこのまま引き下がるはずもなく、勢いを持って出てきたところでレイソルは守勢に回りました。ただ失点は許さず時間を進め、1-0で勝ち切れるかという終盤戦でした。相手のロングボール一本から、FWと競り合った立田選手が手を使って相手を倒します。プレーは流れましたが、VARの結果、決定機会阻止、DOGSOのレッドカード。その判定は十分妥当なレビュー映像でした。
もっとも危険なエリアで働かなければいけない、DFは本当に厳しいポジションです。どうすべきだったのか、そこは悠悟が何度も何度も繰り返し考えているでしょうし、周りのコーチングスタッフやチームメイトからの言葉もあるはずです。結果が出ていない現状で、どうすればこのような事態を回避できるのか。個人としてもチームとしても繰り返すわけにはいきません。悠悟のディフェンスの頑張りのおかげで勝ちたい。今、苦しいチームを勝たせて欲しい。今日のゴールシーンの時のようにみんなで笑って勝って喜びたい。そう思うばかりです。
1-1とされてからの数分間。体を張ったデイフェンス、焦らずそのままゲームを終わらせる。あの数分で心折れることなく、10人の選手たちでやれることをやったと思います。マリノス戦で最後に1ポイントを失った後悔を、今日は繰り返さなかったこと、勝点1を逃さなかったことが今日得た最低限の成果でした。でも、ここで終わるわけにはいきません。あと14試合、上を目指して戦い抜きます。今日の日立台も素晴らしい応援の雰囲気を作ってくださって大変ありがとうございました。